あらたな仲間
「談合坂との対決に向けて、調査が必要だ。こちらの戦力が三人だけというのはこころもとない。そこで、あらたな仲間を募った。」
エレンがつれてきた連中は個性派ぞろいだった。
「ID、カツラギユミ。1年。服装の自由化がしたいです。」
「ID、ノリベン。3年。弁当の自由化を。」
衛生面の配慮から全員給食となっている。食物アレルギーのある彼にとっては給食は苦痛だった。
「ID、トビキュウ。2年。授業を選択制に。」
一見すると真面目な優等生という感じだった。
かれらには、それぞれにおおきな夢があった。カツラギはファッションデザイナーに、ノリベンはレストランチェーンを、そして最後のトビキュウはノーベル賞学者に。3人ともそれぞれの分野においては県内一といってもいいほどの実力があった。しかし、それ以外はからっきしで、とくに生活態度に関しては厳しく指導されていた。
「かれらは、やりたいことのために多くのやりたくないことをやらされる日本の学校に違和感を感じている。そして、そのような苦行の末に高校というつまらいところに送り込まれる。青春の次期に、ロボット化され、やがて夢はかなわなくなる。そんな教育を変えたい。そういって立ち上がったものたちだ。そう、かれらこそ真のレジスタンスだ。」
エレンの目を疑うわけではないが、どうにもうさんくさい。
「で、かれらの協力の元、敵の弱点を探る。もともと支持基盤のないはずのハブ人気の秘密。そして、談合坂の金の流れ。これらの材料で最終弁論で一気にかたをつける。」
エレンはなんだか楽しそうだ。
「では。諸君にこれから作戦を与える。ノリベンは談合坂を、他の二人はハブの周辺を調べてくれ。明日放課後集合だ。」
3人は僕らの教室から分かれて出て行った。




