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笑い

「ダンゴウザカ君こそが、我が校の生徒会にはなくてならない存在。生徒の中の生徒。キングオブキングス。」

「警告。彼は王ではありません。」

 アポロンが割って入り、結局、何が言いたかったのか解らないまま応援演説は中断された。さすが、二年男子。陶酔型の中二病だ。


「わたしは、ハブ君の優秀な頭脳が生徒と教師の溝を埋めるのに欠かせないと信じています。生徒会長はいわば学校の代表。生徒の模範となるべき存在だと考えます。おふざけでやるものではありません。真剣勝負です。将棋の世界で彼はそれを実感しています。われわれの未来を彼にたくそうではありませんか。」

 女子も二年になると、口が達者になる。しかし、1学年違うために相手のことをそれほど知らないのだろう。おざなりの形容で、中身がなったくない。


 最後にエレンだ。嫌な予感しかしない。

「みんな、疲れたろう。立って大きく伸びをしよう。そして、右手を上向きに、左手を下向きに。はい、そのまま横に移動。」


 インド人、今日もカレー。明日カレー。


 謎のインド人の音楽が流れてきた。

「どうして日本の学校では優秀でないと生徒会長になれないんですか?」

「そう決まっているから。」

「実はね、高校入試の内申がよくなるからだよ。」

「インド人、びっくり。」


 会場は笑いの渦に包まれた。みんな薄々感じてはいたが、こうもあっさり公言され、いままで抑えていた感情が爆発したのだ。これにはタブレットを通してみていた生徒も笑い転げた。

「それだよ。今君たちは実にいい顔をしている。笑顔。皆、カレーは好きだよな。うまいものを食べると笑顔になるだろ。うまくてそれでいてスパイシー。名は体を現す。まさにアスカレイに相応しい言葉だ。対話とは相手を理解することだ。疑心暗鬼のしかめっつらで良い関係もないもんだ。笑顔になることで開ける道もある。これが、彼の目指す生徒会。学校に笑いを。みんなアスカレーにしようぜ。」

 なんだかわからん論理だが、生徒達に一番うけたことは間違いない。批判的な書き込みも流れたが、アポロンは混乱していた。どんなに優秀でもAIに笑いのセンスはない。アポロンからは理解不能という回答が流れた。

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