談合坂3兄弟
生徒会室では、談合坂3兄弟とその子分が集まっていた。
「なんだ、このざまは。レイの演説は阻止したのではなかったのか。」
三男のサイゾウが声を荒げる。目の前にいる男子生徒は怯えていた。
「この通り演説テープは再生不能なまでに裁断したはず。やつらにバックアップが無いことも確認済み。」
震える声で説明を続ける生徒を横目に
「まあ、済んだことはしかたがない。」
長男のソウイチロウがその場を収める。
「いきなり、公約内容を変えてくるとは反則もいいとこ。選管に訴えましょう。」
現会長である次男のハイジが口をひらいた。
「本来は改ざんされないようにとアナログ録音し、わざわざ物理保管しているもの。内容を知っているとなれば、われわれが疑われるだろうが。とにかく、ハブとカズに女子票の囲い込みを急がせろ。」
ソウイチロウの指示に目の前の生徒はあわてて部屋を出て行った。
「よく演説テープがなくなっていることに気付いたもんだ。」
事情を知った僕は、エレンに言った。
「選挙管理委員長のヤマトから緊急連絡があった。お前につながらないということで推薦人に連絡がきたようだ。」
「僕のところにも山本から連絡があったよ。」
マリのメッセージが割り込む。ヤマト?山本?あ、山本のIDがヤマトなのか。
「なぜか、テープの保管場所が防犯カメラの死角になっていて、犯人は特定できないが、生徒の入室記録から談合坂の手下だと思う。」
マリの解説は続く。
「エレンに急いで、放送室へ行ってもらい、緊急生放送でしのいだってわけだ。結果、エレンの暴走で大変なことになってるがな。山本には機材の不調ということで選挙戦用の配信画像は止めてもらっている。やつも不正が起こった以上、こちらに譲歩するといっている。すぐに取り直しをするから、集まってくれ。」




