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6話

遅くなりました。楽しみにしてくれていた方申し訳ございません。それでも見てくれる方ありがとうございます。よろしくお願いします。

クロエに精霊の国に向かえと言われ二日がたった頃、俺はといえば、路頭に迷っていた。


歩いても歩いても道、特にこれといって国とか町とか、てゆうか村に当たる様子さえない。


「いや、いやいやいや、こんなんどうしようもないだろーーーーー!!!」


俺の渾身の叫びは無情にも虚空へと消えていった。








時を遡ること二日前、クロエが俺に精霊の国へ向かえと言ったところまで遡る。


精霊の国マグメル、そんな国もこの世界にはあるのかと自分の中で情報を飲み込んでいると、クロエは俺に説明し始めた。


「マグメルには様々な精霊が集まるの。四大精霊はもちろん、さっき力を貸してくれた契の精霊や、他にも色んな精霊が。」


「てゆーかなんでそこに行かないといけないんだ?」


「さっき私が説明したけど、不老不死になるためには自然や精霊の魔力と命と精神を融合させる必要があるの。」


これはさっき聞いた通りだな。


「でも精神も融合させることは、自分自身が自然や精霊の一部になることと同義なの。そうなると自我は保てずグロウの様になるわ。そうなるのを回避するために、精霊に協力してもらうのよ。」


「協力?」


「呪法使いは自然や精霊の力を借りて呪法を使うの。だから呪法使いは自然を慈しみ、精霊に感謝するのを忘れない。特に精霊に関しては、彼女達の機嫌を損ねると力を貸してくれないどころか攻撃してくることもあるから余計に気を使うわ。」


・・・なんか、精霊って女子高生みたいだな。


「だから今からソラはマグメルに行って精霊達の協力を仰いで来なさい。次いでに精霊達と仲良くなってくれば尚良いわね。」


なるほど、精霊達と仲良くなればなるほど力を貸してもらいやすいのか。なら俺にも行くメリットがありそうだ。


しかし一つだけ、肝心なことを聞いていない。


「別に行くのはいいけど、マグメルはどの辺にあるんだ?」


そう、場所が分からなければ行くことも出来ない。


こちとら携帯で検索しないと目的地につけない現代っ子なのだ。


「それは分からないわ。」


「は?」


予想外な答えだ。


呆然としている俺にクロエは言い直す。


「だから分からないのよ、何処にあるのか。」


そしてクロエは説明し始めた。


「マグメルは常に移動してるのよ。ある時は北へ、またある時は南へ。だから今何処にあるのか私でも分からないわ。」


「いやいやいや、そんなの無理じゃないか?あと一週間でお披露目なんだろ?そりゃ何年も時間をかければ辿り着けるかもしれないけど、時間がなさすぎるって。」


俺が後ろ向きな答えをするとクロエはニヤッと笑う。


「よく分かってるじゃない、時間がないって。それが分かってるなら今すぐ行ってきなさい!!!」


そう言うと彼女は呪文を唱え始めた。


「時空の精霊よ。この者を地上へ飛ばして。飛ばしてくれたら貴方が大好きなアクアマロン味のキャンディ三つあげる。」


そう言った瞬間俺の目の前にさっきより少し太めな精霊が出てきた。


「三つ〜?まぁいいか。この子を飛ばせばいいんだね?」


「そう、お願い。」


「ちょ、ちょっと待て!俺はまだ・・・!」


「了解〜。じゃあ、ばいばーい。」


精霊がそう言ったその瞬間、俺の目の前が光に包まれた。


俺は光に目がくらんで目を閉じた。


そして次に目を開くと、そこはもう地下室ではなく見覚えのない草原だった。






以上、回想終わり。


とゆーことで俺は今、路頭に迷っています。


どうしよう。


かれこれ二日歩き続けてみたが、本当に何も無かった。


野宿なんて初めてだったし、こんなに歩き続けたこともなかったから、かなり疲れが溜まっていた。


俺は歩きながら考える。


そう言えばあの女、地上へ飛ばせって言っただけで地上の何処へ飛ばせって言ってないから、もしかするとエデンフォードからかなり離れたところに飛ばされたのかもしれない。


だとしたら絶望的だ。


マグメルに行けなくても最悪戻ればいいと思っていたが、もしそうなら帰ることもできない。


そう考えたところで涙が込み上げてきた。


何でこんなことになったんだろう。


俺はこれまでの事を振り返る。


わけも分からず異世界に迷い込み、クロエに右目を投げつけられ、クロエがグライドさんと無茶な約束をし、ちょっとクロエを助けてやろうかなって思ったら路頭に迷っていた。


こんなことになるならグライドさんに助けを乞うべきだった。


グライドさんなら俺を匿うなり、仕事を紹介してくれるなりしてくれただろうに。


俺は自分の選択に後悔しながらとてつもなく大きなため息を吐く。


そうするとふと、俺の頭に疑念が湧いた。


そもそもクロエは俺がこうなる事を想像しなかったのだろうか。


行き先が分からないのにわざわざ適当な場所に俺を飛ばして探させるだろうか。


クロエもあと一週間しかないと自覚しているはずだ。


ならあのクロエがこんな無駄なことはしないはずなのだ。


俺を飛ばしたのにはなにか理由がある・・・?


そう考えたところで俺の体はダウンした。


もう一歩も歩けない。


意識が霞んでいく。


そう言えばこの世界に来てから何も食べてない。


俺の人生ここで終わりか、そう思った時俺は()()()


言葉にすると難しいが、何かに包まれているような感覚。


大きな力で支えられているような、そんな感覚。


俺はその感覚を感じながらその場で意識を失った。








「・・・!」「・・・きて!」


何か聞こえる。


声。


それも女の子の。


「起きて!」


意識がはっきりしてきたのか女の子の声がはっきり聞こえてきた。


俺は重いまぶたをゆっくり開いてその声の主を確認する。


俺の目の前にいたのは予想通り女の子だった。


長い金髪で碧眼の瞳、緑色のドレスを身に纏い、その綺麗な瞳で俺の顔を覗き込んでいた。


しかし、女の子なのは間違いなさそうだが、一つだけ俺の予想を超えていた事がある。


彼女の背中には蝶のような羽根が生えていた。


「私の力で回復させてあげたけど、あんたなんであんな所で倒れてたの?」


どうやら、彼女は精霊らしい。

ここまで見てくれた方ありがとうございます。

遅くなってしまい申し訳ございませんでした。

なるべく早めに投稿できるように頑張ります。

頑張ります!!!ので次も見て欲しいです。

よろしくお願いします。

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