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1話

1話を見ようとしてくださってありがとうございます。1話が面白かったと思ってくれたなら幸いです。

 ということがあって現在に至るというわけなのだが・・・


 これからどうしよう。


 てゆーかここはどこだ?異世界・・・でいいんだよな?

 子供が空飛んでたし、外国ってわけでもなさそうだし、てゆーかお腹すいたんですけど。


 てゆーか今日どこで寝るんだよ?


 てゆーか今日中に帰れないの?


 てゆーか帰る方法は?


 てゆーかこのまま帰れないんじゃないの?


 てゆーかてゆーか言い過ぎじゃね?


 相当動揺してるじゃねぇか俺。


「マジでこれからどうするんだよ・・・」


 このまま路頭に迷って死んでしまうのだろうか。


 いやいかん。


 こんな時こそマイナス思考ではなくプラス思考で考えよう、よく考えてみればこの状況、相当レアな体験じゃないか。


 この話を元の世界に帰ることが出来たら友達に話して笑い話に変えればいいのだ。


 いやーあの時はまいったよーって感じで。


 あ、よく考えれば俺友達いないじゃん。


 HAHAHA、笑えねぇ。


 プラス思考のはずがいつの間にか地雷を踏む結果になってしまった。


 もういい、考えてもしょうがないしこの辺りを探索してみよう。そして俺は歩きながら街を探索しはじめた。












 探索した結果分かったことがある。


 さっきまでパニックになっていて気づかなかったがどうやらこの街はかなり大きいらしい。


 人も多くとても賑わっている。


 そしてどうやらこの街の人々は魔法を日常的に使っているらしい。


 中央の広場では魔法を使ったショーを披露していたし、向こうで雑貨を売っている店主は1人では手が足りないからゴーレムみたいなものを店番にしているし、この世界に来た時に見た子供達は空を飛んで遊んでたし。


 これは俺の勝手なイメージなのだが魔法はモンスターとか誰かと戦う時に使うものだとばかり思っていたのでこうして魔法が生活に浸透しているのがちょっと意外だった。


 それともうひとつ分かったことがある。


 この街には亜人がいた。


 いわゆる人間と別の生き物が合体したような存在だ。


 ゲームやアニメを普段から嗜む方なら分かるかもしれないが、エルフやダークエルフ、獣人、魚人と言う者達のことを指す。


 そんな存在がこの街には結構いた。


 もちろん人間もいたが比率でいうならそんなに変わらないかもしれない。


 これらの情報から俺はあるひとつの結論に達した。


 それはこの街はどこか大きい国の都市なのではないかということだ。


 色んな人種が集まり、賑やかで、魔法なんかでショーをやるくらいだ、相当景気のいい国なのだろう。


 しかしそれがわかったところで俺が元の世界に帰れるようになった訳では無い。


 結局スタートに逆戻りだった。


「もう駄目だ・・・このままのたれ死ぬんだ・・・」


 そう弱音を吐いた時だった。


 ふとある店が目に入る。


 その店は他の大きなお店とは違い、とてもみすぼらしく、なんというか廃墟のような雰囲気を漂わせていた。


 他の人達もその店だけは避けているように見えた。


 そのお店の看板には


『呪法、教えます』


 大きく汚い字でそう書いてあった。


「呪法?魔法じゃなくて?」と不意にそう言った瞬間


「魔法じゃなあああああああああああああああああああああい!!!!!!!」


 と町中に聴こえたのでないかという音量の怒号が店の中から聞こえた。


 そしてその同時に店の窓を突き破って何かが俺の顔面にクリーンヒットした。


「ぶほっ!!」


 情けない声を出しながら俺は地面に仰向けで倒れ込む。


 そして店の扉が勢い良く開けられ中から出てきたのは女の子だった。


 透き通った白で腰まで届く長い髪、宝石のような赤色の瞳、小さい鼻、小さい口に、小さい顔。


服は黒いワンピースの様な服で、白い髪と妙に合っている。


年は俺と同じくらいか一つ下くらいだろうか。


しかし妖艶な雰囲気も纏っていて少女のような可愛さと、大人の女性のような落ち着きもあってとても綺麗だ。


俺がいた世界では芸能人でしか見たことないような綺麗な顔立ちをしていて俺は目の前の女の子に見とれてしまった。


 しかし女の子は倒れている俺の胸ぐらを掴んでこう言った。


「呪法!魔法じゃなくて呪法だから!!二度と間違えないで!!!」


「へぁ、へぁーい!しゅいましぇんでした!!」


 女の子とこんなに接近したことがなかった&彼女の迫力にビビりまくって気の抜けた返事をしてしまった。


「分かればよろしい」


 そう言って彼女は俺の胸倉から手を離しさっき俺の顔面に投げつけた何かを拾う。


「それ、何ですか?」


 見た目は球体の水晶みたいなものだが・・・


「これは4000年前世界を支配していたと言われる邪竜カオスマギアの右目の一部ね」


「右目?!そんなものを俺の顔面に?!」


「うるさいわね。悪かったわよ、さっきはちょっと頭に血が上っちゃって手近かにあった物を投げつけちゃったのよ」


「呪法を魔法だと思われたのがそんなに感に触ったんですか?」


 そう言うとまた空気が変わった。


「あんた・・・また投げつけられたいの?」


「いやっ、別に今のは悪気があった訳ではなくてですね、この街って魔法が盛んに使われてるじゃないですかっ、だから魔法と勘違いしてしまうのもしょうがないんじゃないのかなーって」


 口八丁で理由と言う名の言い訳をする。しかし即興で言った割にはそれなりに俺が思っていたことを言えた。


 すると彼女は黙って下を向いてしまった。


 やばい!本気で殺される!そう思った俺は恐怖に身構えた。


 しかし何かを投げつけて来る気配がない。


「・・・あのーもしもーし。」


 俺は警戒を解き彼女の様子を伺う。


 すると彼女は泣いていた。


 地面に大粒の涙が滴り落ちている。


「え?!」


 やばい、女の子を泣かせてしまった。


 女の子を泣かせてしまった罪悪感とどうしたら泣き止んでくれるのか分からない焦燥感で戸惑ってしまう。


 しかしとりあえず泣かせてしまったことを謝罪せねば。


「あの、本当に・・・!」


 謝罪を言いかけた瞬間、


「またお前か!異端者クロエ!」


 と野太い声が響いてきた。


1話を見てくださり真にありがとうございます。2話も出来次第すぐにあげますのでよろしくお願いします。

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