表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
雑多  作者: 莉猫。
~雑多の章~
87/170

枝垂桜


苔の生えた石垣に挟まれた

細い坂道を登って

雲一つない青空の下

満開の枝垂桜


花見をする人は疎ら

カメラを構える写真家が一二人いるだけ

チャンスとばかりにベンチに腰掛け

枝垂桜を独り占めするような気持ちでいた


強い風が吹くと花びらが

紙吹雪のように舞い踊る

花びらはいつしか人になり

私が生まれる前亡くなった

父の祖父母の遺影になった


彼らは枝垂桜を知っているだろうか

私が初めてこれを見る前に

特に意味もなく花を眺めていると

枝がクスクスと揺れた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ