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雑多  作者: 莉猫。
~雑多の章~
21/170

グレイ

大空に羽ばたけと

云われて育った

扉を開ければすぐ

悠久の大地があると思ってた




ふと籠の隙間から

洩れた光明は

私に希望を与えるのに

十分すぎた



気付かなかったの

光が当たれば影が出来るって

明るい所がきれいなせいで




私はただあの大空を

自由に飛んでいけるだろうって

限度を知らないまま

羽をばたつかせ



飛ぼうとしてたんだ





時は来て

扉が開いたその日から

私は飛ぶのをやめてしまった




大きな窓から初めて見た

光と影の灰色世界

どうして光はあんなに

眩しく見えていたんだろう




こんな世界じゃ私

羽が焼け落ちてしまうわ




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