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雑多  作者: 莉猫。
~多彩の章~
141/170

夏の雲






夏の雲は綿菓子のよう

太陽のよく当たった白い部分に

自らの唇を押し当てたい




食べてみたらどんな味がする

覆い被さってきそうな入道雲

きっと甘いのだろう




空を渡ってきた

異国の匂いがするだろう




楽しそうな子ども達の

笑い声が聞こえるだろう





階段の踊り場から見た

巨大な雲の一部分

私はあの中に飛び込もうと思った




あんなに触れそうなのに

空を切って消えてしまうのは

神様のいたずらか





思いきり抱きしめて

顔を埋め かじることが出来たら

どんなに幸福か




望むものは

手の届かない所にある





届かない所にいて触れられない

確かにそこにあるはずなのに

何処にもない





いじらしくて貪欲な

そんな雲が好きなのだ


















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