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愛されたい
書いたものが評価されない
正しい評が欲しいと
公言しておいて
実際に欲しいのは満点のみ
世界でナンバーワンだとしたら
さぞ優越感に浸るだろう
上なんか見なくて良いのだから
下の清々しい景色を眺める
今まで好きだったものも
自分より秀でた有望な者が
同じものを好きでいるのなら
簡単に嫌いになってしまうのだ
自分より愛されている人に抱く感情
優れた人を視察する瞳は
尊敬から認めたくないという僻みになって
日陰で羨むことしか出来なくなった
これだけ頑張ってきたのに
つまらない物に対する私念が
募って募って暴発して
やり場のない怒りに変わる
報われないという諦めが
無力感と共に喉を突き破る
誰か愛してくれないか
こんな私で良いと言ってくれるなら
愛してくれ 愛してくれ
悲痛な叫び
空っぽの部屋に
反響して消える




