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雑多  作者: 莉猫。
~多彩の章~
114/170

空気嚥下症








真っ黒な水の中

光を求めて彷徨って

水面に顔を出し

息を取り込むように



余計に肺に入れた空気は

喉から溢れ離れてしまう

大きく息を吸うほど

呼吸が乱れてきつくなる



ついでに足も着かなくなって

足をバタバタさせると

瓦礫だらけの海に

たった一人 沈没していく









人が怖いのだ

何を考えているのか

分からないから








私の乱れた呼吸が

周りの耳に入っている

そんな当然なことを思うたび

私は死にたくなった




皆の視線が私に

注がれている

お腹辺りが膨張して

呼吸は荒くなっていく



抑えれば抑えるほど

頭に血が回らなくなって

逃げ出したくて

辺りを見回す





教師の言葉に

笑う同級生の声が

海上でこだました

同級生の姿はまったくない



授業中の教室

私は一人溺れている...



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