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第7話 元主人公でもふられてしまってごめんなさい!①

m(>__<)m


やぁ皆さんおはようございます。

城之内圭です。


突然ですがやばいです。


ん?何がって?

なんとなく分かってるクセにー


そう、それは……


茜先輩が我が家に接近してる事を発見したんだよ!


朝、カーテンを開け外を見ていた時、河川敷の方から歩いてくるうちの学校の女生徒が見えた。


それを見た俺は一瞬にして理解した、あれは茜先輩だと。


(やばい!マジでやばい!

てか、まだ6時半だよ!?早いよ!早すぎだよ!

てか、なんでいんの?なんでここを知ってんの?

怖い、怖いよ先輩!)


この時間帯に学校とは逆方向から来る女子なんて茜先輩くらいしかいないだろう。


それにしても、怖い。


ただ俺が怖がっているのはそれだけでは無い。


1番怖いのは小春だ。


思い返してみてくれ。昨日、俺が告白されたと言った時の反応を。

今まであんな顔した小春は見た事がない、ってくらいすごい顔をしていた。


そんな小春と先輩が会ってしまったら……


多分、小春気絶するよ、気絶。


で、その後ムチで叩かれて終わりだよ、オレ。


(そんな事は避けなくちゃならない!

またあのムチで叩かれたら、多分開花宣言しちゃう!

Mへの開花宣言しちゃうよ!)


忠告しておこう。

この場合において俺が1番恐れているのはかわいい妹が気絶してしまう事だ。

決して、Mへの開花宣言してしまう事では無い。



とにかく、この状況はとてもよくない!


こんな事考えてるうちにも先輩が家に近づいて来てる。


(こうなったら……)


俺はすぐに全ての用意をして階段を駆け下りた。


するとちょうど起こしに来た小春と階段を下りたところで会った。


「あれぇ~!?おにぃが起きてる~!」


「あぁ、おはよう。すまんが今日は急がなくちゃいけないんだ。朝飯はいらん」


この家は昔から親の帰りが遅く、出掛けるのは早いため、いつもいつも小春が飯を作ってくれている。


そのため、俺は小春に飯の有無を伝えたのだが……


「だめだよ~おにぃ~朝ごはんは食べないと~」


「いや、だけど……」


俺がそう言うと小春は頬を膨らませ、ジト目でこちらを見ていた。


「分かった、分かった。

でも、急ぎなんでできれば歩きながら食えるものを頼む」


「例えば~?」


「例えば……パンとか……かな?」


俺がそう言うと小春は少し怒ったようにこう言ってきた。


「それはダメ~!」


「なんでだよ!」


「ダメったらダメ~!」


そういえば、小春は朝ごはんにパンを出した事がない。

昔、なんでパンはダメなのか聞いた時も同じような反応をされたのであった。


「あーー!もう分かったからなんかくれ!」


「目玉焼きなら作ったけど……ダメ?」


「うーん、小春ちゃん。目玉焼きを食いながら走れと?

うちの半熟の目玉焼きを食いながら走れと?」


「いや……なの?」


小春は目を潤わせ、あざとい表情で俺に向かってそう言ってきた。

もちろんシスコンの俺はその言葉に勝てる訳も無く……


「喜んで食べさせていただきます!」


そう言うと俺は本気のダッシュで家を出た。


本当はいつも通り妹に起こしてもらいたかったが、それを我慢しなかった時の代償があまりに大きいので俺はただ走った。

ザクの3倍くらいの速さで。

目玉焼きの黄身を垂らしながら。



すると、家を出た矢先に茜先輩がいた。


どうやら危機はすぐそばまで来ていたみたいだ。


「おはようございます!先輩!」


「むぅ。……先輩じゃないでしょ?」


「あ、そう……でしたね。

では改めて、おはようございます。茜さん」


「……うん、おはよう。圭くん」


と、甘酸っぱい青春のような会話をしているが、俺の内心はバックバクである。


(やっべー!マジでギリギリだったぜ!

あと少し遅かったらアウトだった~

マジで目玉焼きに感謝しよう)


「……ところで圭くん」


「はい何でしょう?」


「……黄身……垂れてるわよ……」


「えぇ……垂れて……ますね」



「……そして圭くん」


「はいなんでしょう?」


「妹さん……いたのね……」


(あーやべ~バレてたぁ~)


「いたの……ね……」


「えぇ……います……ね」


無言の圧に対抗しきれずつい答えてしまった。

さぁ今日から賑やかな1日が始まるのである。


そして今日はやらなくてはならない事がある……


(待っていろ!正人!)


続く!


いつもお読みいただきありがとうございます!


今回より短めでお送り致します。


次回正人と対面!



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