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仔猫の恋  作者: くろくろ
黒猫と狐さんと小話いろいろ
58/61

狐さんと黒猫とその周囲の人びと②(いきなり○○編)

【いきなり修羅場】


姉崎父「美織!お前の連れて来た男、別の女の子とイチャイチャしているぞ!どういうことだっ!!(直を指さし)」

美織「確かに連れて来たけど、それは違うんだってば!!(怒)」


直「姉崎、さすがに『それ』はないだろう(呆)」

美織「珠稀ちゃんのおまけだから、『それ』で十分でしょ」

直「(ひでぇな)」


姉崎弟1「じー(熱心に珠稀を見下ろす)」

姉崎弟2「じー(熱心に珠稀を見下ろす)」


珠稀「う……っ、うぅ、はじめまして(挙動不審)」

姉崎弟1「はじめまして!(すごい勢い)」

姉崎弟2「はじめまして!(すごい勢い)」


珠稀「(勢いがすごい!?美織さんもそうだけど、姉弟揃ってテンション高いのかなぁ。…ぶっちゃけ、身体が大きいからコワいんだけど。しかも、心なしか鼻息が荒い気が)」


直「姉崎、お前弟たちの手綱きちんと引いておけよ(怒)」

美織「うちの弟たちの方が、あんたよりもマシかも(冷笑)」

直「どういう意味だ(真顔)」

美織「自分の胸に手を当てて考えてみたら?(冷ややか)」


姉崎父「美織!!見つめ合ってないで、きちんと説明しろ!!」

美・直「「見つめ合ってない!!」」


珠稀「あああ兄貴とお父さん早く来て~~~!!(泣)」


犬江母「ふふふ、人数が多いと楽しいわねぇ」

姉崎母「本当に。うちは美織が一人暮らしをはじめてからは、三人も図体がでかいだけで無口な男しかいなかったから、とても楽しいわ」

犬江母「あらあら。うちの人と息子は気が利かないけど、もう一人はとっても気が付くのよ~」

姉崎母「うらやましい。今から教育し直せばいいのかしら?」

犬江母「ふふふ」

姉崎母「うふふふふ」


犬江家と姉崎家の初顔合わせ。

さらっと直さんは犬江家の一員になっている。




【いきなり黒くなる】


美織「だから、彼と彼のお義父さまは仕事の関係で遅れてるって電話しておいたでしょう!」

姉崎父「だったらこの男とはどういう関係なんだっ!!」

美織「何度も話したでしょう!大学の時からの一応、友だちよ!!」

直「『一応』?」

珠稀「な、直さん、落ち着いて…」


姉崎父「男の友だち!?お前に男漁りをさせるために大学に行かせたわけじゃないー!!(怒)」

美織「漁ってないわよ!珠稀ちゃんの前で、人聞きの悪いいい方しないで!!(怒)」

珠稀「私って、本当に何者…?」

姉崎父「だったら、何でこの場にいるんだ!?」

直「人の話を聞かないで暴走しているから良い年した男が何やってんだと思ってたけど、そこは同感だ。なんで俺、ここにいるんだ?」

珠稀「な、直さん。おおおお、怒ってます?(怯)」


珍しく日曜休みの珠稀とデートしようと思ったら拉致られた挙句、美織との仲を恋人の前で疑われてちょっと不機嫌な直さん。


【いきなりぐるぐるとパニックになる】


直「お母さん」

犬江母「はいはい?なぁに?」

珠稀「お母さん…何で直さんに『お母さん』って呼ばれて普通に反応してるの?慣れなの?兄貴と交換したの?」

直「タマ、ちょっと落ち着こうか」




【いきなり爆弾発言】


直「もしかしなくても、俺は場繋ぎのために連れて来られました?」

犬江母「あと、車の運転のためね」

直「やっぱり、そうでしたか(呆)」

犬江母「一応、志良から話を通しておいてもらったはずだったのだけど、もしかして…?」

直「聞いていませんね(キッパリ)」


犬江母「………息子がごめんなさいね」

直「いえ、大丈夫です。何せ、シロですし」

犬江母「志良が『どうせタマとデートするだろうから、ついでに連れてけばいいじゃん!』といい出したときに止めておけばよかったわ(溜息)」

直「いえあの確かにデートの約束はしていたので珠稀さんがいなければそれは成立しませんけど娘さんが混乱してパニックになるのでちょっと待って下さい」

珠稀「なななななな直さんこそ落ち着いてー!!(焦)」


この後、合流した志良は親友と妹にボディブローを喰らわされた。




【いきなり残念美女(姉崎美織)】


志良「いててっ。(あまり痛そうじゃない態度で殴られたおなかを擦り)二人揃って何キレてんだ?」

珠稀「自分の胸に聞いてみろ」

直「(さすがにキレたか)」

美織「かっこいいわぁ(ほれぼれ)」

直「さっき、姉崎もタマと同じ言葉をいってなかったか?」


志良「ミオ……(しょんぼり)」

珠稀「美織さん……(呆然)」




【いきなり第二の修羅場】


志良「遅くなりましてすみません。(人畜無害そうな笑み)改めまして、私が美織さんとお付き合いさせて頂いております犬江志良と申します。父も仕事で遅れていて今は紹介が出来ませんが、先に私の家族を紹介いたします。(まず母から紹介し出す)」

珠稀「おお!意外にまともそうな滑り出し!」

直「タマ、声が大きいから落ち着いて」


志良「そしてこちらは六才下の妹・珠稀です」

珠稀「た、珠稀です」

直「(注目されて緊張してるな)」


志良「それでこちらは義弟の直です(どやぁ)」

直「……うん?」

珠稀「……えっ」


志良「義弟ということは家族ですので、この場にいても何ら問題はありませんよね?(にこやか~)」

珠稀「あああああ兄貴!?何いっちゃってんのー!?」

直「そうだぞ、シロ」

珠稀「(いっちゃえ、直さん!!)」

直「それだと、俺が血の繋がらない兄弟ってことになるだろ」

志良「そりゃ、そうだろ。俺とお前は血が繋がってないんだから、兄と妹の旦那で義理の兄弟ってことで合ってるだろうよ」

直「なるほど」

珠稀「ちょっと待って!何で納得しちゃうの直さん!?」

直「…あぁ、そうだったな。タマは結城家に嫁いで来るんだから、律と義理の姉妹になるけど俺がシロの義理の弟になるわけじゃないか」

珠稀「いや、そこは普通に義理のきょうだいで…いやいやいや!そうじゃなくて!!何で受け入れちゃってんの!?」

直「…いやか?だったら、俺が婿に(からかっている)」

珠稀「そうじゃなくて!!(赤面)」


犬江父「………結城くん。今の話、詳しく聞かせてもらおうか?」

直「……ハッ!(正気に返る)お、おとうさん!?」

犬江父「結城くんに『おとうさん』と呼ばれる筋合いはないっ!!(涙目)」

犬江母「いつも呼ばれてるじゃない(呆)」

犬江父「…うっ」

犬江母「(おバカねぇ)」


珠稀「(おおおおとうさんいつきたのきづかなかったよというよりなおさんのことどうせつめいしたらいいのかわからないぃぃぃい!!)」

直「タマ、タマ!一人で現実逃避しないでくれっ!(必死)」


こうして、第二の修羅場が展開された(笑)。

犬江家・姉崎家の顔合わせの後、犬江家・結城家の顔合わせが行われた。

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