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仔猫の恋  作者: くろくろ
黒猫と狐さんと小話いろいろ
52/61

狐さんの知っている彼女のこと

珠稀がチョロい。

【どこを見てるかわからない目】


珠稀「(じー)」

直「(さっきから、何もない壁を見てるが…ハッ!まさか、霊が見えるとかかっ!?)」


珠稀「(…いや、やっぱりチーズケーキよりチョコレートケーキの気分だ、今日は)」




【構われるのを嫌がる】


志良「なーなー、この冷ましてるフィナンシェさぁ(フィナンシェを触ろうとする)」

珠稀「触んな、バカ兄貴ーーっ!!(猫ぱーんち!)」

志良「いてーっ!?」


直「別に、構われてるのをイヤがってるわけじゃないだろ?」




【忙しいとき程、側に来る】


平日の夜、直さんの部屋にて。

直「ヤバい、仕事が終わらん(資料に付箋を貼ったり書き込んだりしつつ)」

珠稀「直さん…」

直「悪い、タマ。せっかく来てくれたのに」

珠稀「いいえ。…もう少しだけ、こうしてていい?(直の背中に懐きつつ)」


直「………もう少ししたら、送ってく」


理性が(笑)



【こわいもの】


レイトショーに来た二人。

直「いいのか、これで(おどろおどろしいパンフレットを見せながら)」

珠稀「だ、だいじょうぶ!あにきでもだいじょうぶなんだから、わたしだって!(目がすでにぐるぐるしている)」

直「(すでに大丈夫じゃない)」


珠稀「(ビクッ)な、直さん!ななな、なにをっ!?」

直「ん?あぁ(繋いだ手を持ち上げて)こわそうだから、タマの手、握らせて?」

珠稀「直さんがこ、こわいのなら、仕方ないよね!うん、いいよ!(手をギューッと握り返す)」


映画の佳境


直「タマ、タマ。ちょっと、手を股にはさむの」

珠稀「ひぎゃぁぁぁぁっ!?(直の腕にしがみ付いて手は股に挟んでいる)」

直「画面に釘付け!?……今、この手を動かしたらさすがに気が付くか?」




【極度の恥ずかしがり屋】


珠稀「(ガクガクブルブル)」

直「生まれ立ての小鹿…いや、仔猫か」

珠稀「うっうっ、うぅ…(直の腕に縋り付きながら)」

直「(『うるさい!』といいたいのか、それともただ呻いてるのか。わからないなぁ)」


女性A「やたらとカノジョの方に身を乗り出して、映画中ずっとジャマしてる男がいると思ってたらあんたなの、結城(呆)」

女性B「志緒里さん、たぶん逆だと思うけど…結城君、お疲れ様です」

直「は…?(振り返り)あぁ、こんばんは。お疲れ様です(にこやか~)」

女性A「胡散臭さっ!」

直「失礼ですね」

女性A「まあ、取り敢えずお疲れ-。あんた、恥ずかしくないの?あんなにくっついてて」

直「人前でしたら、節度のある距離でいますよ(しら~)」

女性B「(今は?)」

女性A「あんたは本当に、営業向きよね(呆)ところで、そちらの子は?」


直「あぁ、彼女は…あっ」


パシッ、シュバッ


珠稀「(腕を離してダッシュで距離を取る)私は…(周囲に人気ひとけがないことに気付き)あわっ、あわわわわっ(パニクる)」

直「(恐怖よりも恥ずかしさが勝ったか)」

女性B「結城君、呼び戻した方がいいんじゃ…」

女性A「どうしたんだ、あの子。足が震えてるけど」

直「先程のホラーが原因ですのでお気になさらず(にこ)」

女性B「(気にしてあげた方がいいんじゃないかしら)」

女性「…むしろ、映画見ないようにもっとジャマしてあげなさいよ。わかっててやってるんでしょ(呆)」

直「さて、何のことやら(しかし迎えには行かない)」


そもそも、ホラーを見なければいいだけの話。




【律儀ではある】


直「ほら(回収)」

珠稀「ははは、はじめまして。いぬへ、たまきでふっ!(ガクガクブルブル)」

女性A・B「(噛んだ)」

珠稀「ふ、ふうぅぅぅ(口押さえて涙目)」

直「はいはい(頭なでる)」




【会社の鈴木さん】


直「で、こっちは会社の同期の鈴木さん(女性Bを指す)。部署は違うけど」

珠稀「は!はじめまして!(ガクガクブルブル)」

鈴木B「はじめまして、よろしくね(まだあんなに震えているのに律儀ね。また、舌噛みそうだけど)」

直「それと、こっちは彼女の同僚の鈴木さん(女性Aを指す)」

珠稀「はじ!……うん?」

鈴木A「鈴木でーす!よろしくぅ!(笑)」




【騙されやすい】


鈴木A「私と彼女(鈴木Bを指し)、双子なの!そっくりでしょ~」

珠稀「はい(真顔で頷く)」

直「タマ、こんなあからさまな嘘に騙されるな」


鈴木B「それは、どういう意味なの?」

鈴木A「あんたが一番、この純粋そうな子を騙してんでしょうがっ(怒)」

珠稀「(オロオロ)」




【意外にパニックが長引く】


鈴木’sと別れて犬江家へ。

直「二人のいる部署には、あともう二人鈴木さんがいるんだ。一人は男だけど」

珠稀「そうなんだ。私のところは、そういうのないなぁ」

直「(落ち着いたか)あぁ、もう着いた、な(犬江家を見上げて止まる)」

珠稀「あっ、もう着いたの、か…え?(真っ暗な家を見上げて硬直)」


直・珠稀「………」


珠稀「あああああにきぃぃぃーっ!?(パニクる)」

直「(また戻った)」




【計算はしていない】


珠稀「あわ、あわわわわっ(挙動不審)」

直「(さて、どう出るかな)」


珠稀「な、なおさん」

直「うん?」

珠稀「う、うぅっ…(しどろもどろ)」

直「じゃあ、俺は」

珠稀「な、直さん!(遮る)」

直「何?」


珠稀「うっ、うっ…今日、親もいないからと、泊まってって…(涙目&上目遣い)」

直「ぐっ…!(呻き声)」

珠稀「(直の服の袖を握りながら)お、お、お願いします(ガクガクブルブル)」

直「(あざとい!わかっててやってたら、あざとい!)あぁ…わかった」

珠稀「(涙目)」




【犬なら怯えたときにやる仕草】


直「(自分の部屋にも一人で戻れないって)あっ」

珠稀「(びくぅ!)な、ななななにっ!?」


スタスタスタ、バサッ!


直「(ブランケットを持ち上げ)やっぱり!」

珠稀「なに、なにっ!?抱き枕に何かあるのっ!?(パニック)」


とっさに、股にものを挟むクセがある珠稀。




【トイレ】


直「なぁ、珠稀さん…手、離してくれない?」

珠稀「や、やだ…。ついてく」


直「いやいやいや、俺そんな趣味ないからやめてくれ!!」

珠稀「?」




【チョロい】


直「珠稀・・、そろそろシャワー浴びてきたら?明日も早いだろ?」

珠稀「うぅ…(半泣き)」


直「………」

珠稀「……(袖を引っ張る)」

直「……」

珠稀「……(上目遣い)」

直「はぁ…わかった。準備するから」

珠稀「う、一人で」

直「シロの着替えを借りるだけだから、着いて来ればいいよ」

珠稀「ホッ…」


直「(シロが姉崎のとこに泊まると知っててホラーを選んだって知ったら、さすがに怒るよな。…黙っとこ)」




【首のリボンがよく似合うよ】


次の日の朝。

店長「おはよう」

珠稀「おはようございます…(目をこすりこすり)」

店長「フフッ、眠そうね」

珠稀「す、すみません!(あわあわ)」


店長「あら、犬江さんのネックレスはリボンなのね。よく似合ってるわ(微笑)」

珠稀「あ、ありがとうございます(赤面)」


珠稀「……(店長に背を向けて着替える)」

店長「犬江さん」

珠稀「はい?(ネックレスを外す)」

店長「絆創膏着けるから、こっちに来て?」

珠稀「??はい」


店長「(絆創膏を首の後ろに貼ってあげながら)似合うのは当たり前ね。よく犬江さんを見ている人からのプレゼントだもの(微笑)」

珠稀「…ハッ!!(絆創膏の場所を押さえて)ててて、てんちょう!!」

店長「ウフフッ」


若いわねぇ(店長談)

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