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戦国を歩く〜異〜  作者: 柚紀
16/27

準備期間

 さつきの家を出た俺たちは尾張城を目指している道中に見つけた団子屋さんで団子が食べたいとごねるすみれにおされて少しおやつ休憩を挟んでから再度、城を目指して歩くこと一刻ほどで城門が見えてきた。それから更に一刻でようやく葵さんを見つけて話を聞いてもらった。

「ほぉ、隼人は築城に必要な経費も計算できるのか・・・それもお前の居た時代の知識か?」

「え・・・・・あ、ごめん。これを計算してくれたのはつつじなんだ!俺はこういう計算とかは全然ダメだから、つつじにお願いしたんだ」

「ふふっ、つつじは役に立っているようだな。なぁつつじ」

「は、はいぃー、おや、おや、お役に立ててこ、こ、光栄でしゅ!」

 つつじは思いっきりテンパった感じで葵さんの言葉に返す。

「つつじよ・・・・何をそんなに緊張している?」

 そういわれたつつじは更に肩をこわばらせてガチガチになる。

「す、すいません。葵様の前で報告などいままで経験がないものですから・・・」

「・・・・つつじよ、お前は今や武士になったのであろ?ならばもうちょっと胸をはれ。そんなやつの下につく部下が不安がるであろう。いかに主君であろうと萎縮しすぎてはいかん、われはお前をほめようと思っておったのにそれでは素直にお主を評価できぬ」

 そういわれたつつじは深呼吸を数回してから葵さんに向き直った。

「失礼しました。葵様」

「うむ、精進せよ」

 つつじは一礼したのを見届けた俺は葵さんに続きの話を始めた。

「それでなんだけど、今回の墨俣での築城に関しての作戦を考えたんだ。今回の墨俣城の築城は一晩で敢行しようと考えているんだ」

 俺の発言に驚いた葵さんは目を見開いて

「一晩だと?そんなことが可能なのか!」

「一晩といってもそれなりに期間を使って下準備をしてからの行動になる予定かな、木材をあらかじめ加工してから川の上流から運んで一気に組み立てる、骨組みさえ組み立てられればとりあえず恰好はつく」

「なるほどな・・・・そんな手があったか、それもお前の世界の知識か?」

「あぁ、そうだね。ただ一晩で築城にあたるとしても敵に発見される恐れがある」

「・・・・なるほどな。そこでわれらが囮になればいいのだな」

「そぅ、さすがだね!そうして敵の目をそちらに向けてもらってこっちは早急に組み立てる算段だね!今回の作戦には織田の兵ではなく野武士を活用する、組み立てから組み立て中の敵の襲撃に対しての防衛としても。もちろんさっき報告した予算にもそれは含まれている、ただこっちはまだどのくらい集まるかわからないからもしかしたら増えるかもしれないかな」

「わかった。で?いつ実行する予定なんだ?」

「それは資材調達や加工、人選とかもろもろでだいたい二か月くらいはかかると想定してるよ。まぁそこら辺は状況をみて随時報告って感じにさせてもらうよ・・・・あと、お願いがあるんだけど」

「ん?なんだ?」

「いやさ・・・・今回の作戦が成功したら起用したい人材がいるんだけど」

「うむ、まかせる」

「え?」

「まかせると言ったのだ。隼人の目で見て使えると判断したのならそやつの扱いはまかせるといったのだ、お前のもう一つの使命もあるのだ、できるだけお前の力に直接なれる人材は自身で起用してもいいだろう。しかし、お前の知行の中でな」

「ありがとう!葵さん」

「あとな・・・・いい加減そのさん付けはやめんか。仮とはいえお前はワレの夫なのだからな」

「あぁ、ありがとう葵!さっそく準備に取り掛かるね」

 そういうと俺たちは城をあとにして市に向かった。そこからはつつじが主導で資材の買い付けやらなんやら予算で足りるように交渉をしてくれた。翌日、翌々日とさつきのところで人材の確認と作戦の打合せをしてその後は現地で運ぶコースの確認やら木材の加工やら美濃勢に見つからないように気を付けながら行った。そんなこんなな日々を送った墨俣作戦の準備期間もとうとう今日で終わりで明日実行になるのであった。

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