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日常の終わり

友人に招待されていった実験施設で、原因不明の事故が発生した。

何が起こったのか理解しないまま、和音の世界は変貌を始めた。


イントロ

----------------------------


             - その日 -


           世界は終焉を迎えた・・・



 はずだった。



「空間位相共鳴場(FPR)、拡大止まりません!!」


耳をつんざくような暴力的な警報音のなかでスタッフの絶叫がはしる!!


主電源を切断して、ヒッグス・クロスコライダーは、

停止して当然のはずであった。


理解出来ないままに、コライダーは動き続けている。

予備のコライダーの為の重力素子を、ありったけ投入を命令。


GM(グラビティメーカーを全部投入してっ。!

共鳴場を封じ込めるためにエネルギーは惜しまないで!」


GMは投入するエネルギーにより、重力場の強度が変化する。

現時点では重力レンズの作成までしか、単体では成功していない。

しかし複数を組み合わせれば、

比例的に効果は倍増する結果が観測されている。


最大投入した観測結果では、収束率により、擬似ブラックホールと

呼んでもいい高重力も観測されている。


現在共鳴場の発生による最大の誤算は、針の先ほどの空間、

その場所から、信じられないほどのエネルギーが発生している。


「投入完了、起動いけますっ!」

真っ青な顔で汗をかいてる研究員に、何となく微笑んでしまった。

青い顔で汗をかけるんだなぁって。

それでも厳しい声で命令する。

「起動!」

予備に起動待機しておいたので、カウントダウンなんか要らない。

しかし、万が一を考えて徐々に出力を上げるよう指示をする。

でも

「50%です!」と報告が来る。素子自体は入力限界はまだ、

確認されていない。最大でも底なし沼のように吸い込む。

「報告を!」

観測担当の研究員から報告が来た。

「・・変化ありません・・」

「投入エネルギーを5%刻みで。!流入エネルギーを随時報告!」


結果、95%までエネルギーを投入して、

物理上光以外なら封じ込められるはずのシールドが、

全く意味を成さないと言う結果が返ってくる・・・


これ以上のエネルギー投入は不可能だ。

この施設は独立しており、都市部からのエネルギー供給はない。


今、針の先ほどだった空間境界面が広がったのだろう。

エネルギー流入が増大している。

焦点から近い物質が分解しているのが見て取れる。


私は何をしてしまったんだろう、

エネルギーさえあれば、人は幸せになれると信じていた。

争いも無い未来を築ける時代が来ると・・・


私はそれでも責任者として、取り乱してはいけない。


悩んでいる私の所へ、研究員が必死の形相で叫ぶ。


「全員に退避命令をっ!」


このままでは、いずれ境界面に触れた物質が分解される。


どんなに距離があろうとも、いずれは滅びを迎えてしまう・・・

境界面は拡大する。私は、責任がある。

時間の許す限り、対策を見いださないといけない。


エネルギー経路の物理切断を指示。

しかし全く効果は見られなかった・・・


 しかし、全く突然に境界面が消失した!

私を含め研究所の全員が、突然のことにうろたえた後、

研究室が異様な沈黙に支配された。


ハッと気づいた、「全員の安否をすぐ確認を!」

医療班に慌てて指示を出した。

無事だとの報告の中に、一人だけ意識不明者がいると報告が来た。


私が招待した友人達の一人らしい。

幼馴染みである和音だった・・・

「意識を失っていますが、バイタルには異常見られません。」

急いで様子を見るために走り寄っていった。


生きててよかったって思ったら、つい顔を触ってしまってた。


「触るのはダメって言っただろ!」

痛みがあるのか、顔をしかめながらだけど、

いきなり寝てるはずの彼から怒られたけど、え?

「わおん、大丈夫?」

「何か頭が痛いけど、れ玲那、いつも言ってるだろ、寝てるときに触るんじゃないってっ!」

「いい加減レイナって覚えてよ、レナじゃないって言ってるでしょ!」

 何か普通すぎるやりとりが・・・いいのかな?

いや、今は大丈夫だけど、間違いなく世界どころか宇宙が終わるはず、

だったよね?。

それって、和音は確か意識無かったし、知らないくて当たり前か。

「ちゃんと(かずね)って言ってくれ・わおんって犬みたいじゃんかよ。」

「だったら、レイナのイ抜かないで、れいなって言いなさいよ!。」


「あ~・お互い他人がいるときは、まともにって事だよな?」

「私も職場で、呼び捨てなんて威厳が全く無くなるじゃない。」


2歳も年下の分際で、ませたこと言いやがってと、

ちと思ったが、プライベートでは玲那の家のご飯がいつもお世話に

なってるので、ひたすら我慢だな。

それと、俺が気を失ってた時に何があったのか気になる。

んでちゃんと聞いてみたけど・・・


え!!!

「あの~ちょっと聞きたいんですけど、もしかしてですけどね、

対策見つからなかったら、宇宙は大丈夫なんでしょうか?」


「あ゛・・・何聞いてたのよ、無事に終わったって言ったでしょ?」

「いや、もしもですよ・・もしもまた発生したらって。」

何となく、解らないけど事態は収束したらしい。


すごい綺麗な笑顔だなぁ・・・返事無いけど・・・。


 そして、立ち上がろうとした所で、

意識が闇に呑まれていった。













すさまじい筆無精のため、メール頂いても、

多分ほとんど返事出来ないと思われます。m(_ _)m平身低頭


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