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Dejavu

作者: ラピス

 霜の声が聞こえる冬の話。LINEの通知がなった。「おはよ。」いつものように届くメッセージが愛おしく思える。起きる時間はいつも11時だ。塾のメンバーで夜遅くまでゲームをする生活を送っていた。最後に通話に残っているのは私と彼だけだ。「みんな寝ちゃったね。」「そうだね。」いつも通りの会話。これが日常だった。しかしいつまでもこの生活が続くわけではなかった。

 わたしの名前はゆう。仕事は塾の教師をしている。自分が働いてる塾は少し特殊で先生と生徒の仲がよく、勉強というよりコミュニケーションをする場になっていた。5月に新入生が来た。

彼の名はゆうき。中学3年生だ。

彼が入って、いつもより先生っぽくしっかり授業をした。しかし1ヶ月後には元通りだ。他の生徒とゆうきくんの仲も良くなりだした頃、私はよくゆうきくんと電話していた。少しゆうきくんのことが気になっていた。「ゆう先生可愛い。付き合いたい。」聴き慣れた言葉だ。いつも電話でそう言ってくれていた。「ゆうきくんが卒業してからね」私はいつもこう流していた。

だけど遊びに行ったりはよくしていた。

加湿器やマウスなど買ってあげたりもしていた。

しかし、日に日に態度が変わってきた。簡単にいうと冷たくなっていた。なのである2人に相談した。ひかるくんとりあだ。この2人は他の生徒と違い塾の当初からいる。いわゆる初期メンツだ。なんなら、りあは私のいとこだ。この2人に事情を全部説明した。

そこから10月まで特に目立ったことはなかった。しかし11月に彼女ができたと連絡が来た。

「え。」スマホの画面に向かって吐き出した1文字の重みは想像を絶するものだった。私はキープされていたんだと気づいた。辛い。しかしその子とはすぐ別れた。「元彼のことが忘れられない」と振られたらしい。

結局また電話をする日常が帰ってきた。しかしイライラは積もる毎日。こんな日々を少しは変えたかった。

そして通話で喋っていると衝撃なことを言われた。「ゆう先生、人間としては好きだけど恋愛感情じゃなくなった」こう言われた。付き合ってもないのに振られた気分だった。

そこから気持ちは恋愛から復讐へと変わった。

休日は塾のメンバーでゲームをすることが多くなった。ある日、ゆうきくんと生徒の「ひなちゃん」が通話に入ってこなかった。少し違和感を感じた。言葉にできない違和感。その日は早めに解散し、いつものメンバーのひかるくんとりあと通話をしていた。その日はひかるくんがお酒を飲んでいた。ひかるくんがお酒を飲んだ勢いで塾の生徒の「はなちゃん」にもこの事を相談してみようと言いだした。確かにしっかりしている子だし何か得られるかもしれないと思い、LINEのグループに追加した。この出来事のせいでこんな方向へと導かれることになることは誰も予想していなった。はなちゃんに今までの事を全部話した。はなちゃんから帰ってきた言葉は「ちょっと待ってください」だった。ん?どういうことだ?。続けてはなちゃんは言った。「11月の彼女私です。」そう聞いた瞬間背筋が凍った。震えが止まらない。そこから全部話してもらった。実は別れた理由は元彼のせいじゃなくて体目的で近づいていると思ったからや公園であったことなど全部聞いた。そしてここからが本題だ。今さっきの塾の集まりで来なかったあの2人は何をしているんだろう。電話をかけてみることにした。ひなちゃんに電話するのは私。ゆうきくんに電話するのはひかるくん。私はひたすら願った。通話中の画面がでらないことを。しかし皮肉にもその画面が出てしまった。私のスマホとひかるくんのスマホにも。その瞬間、疑いは確信に変わった。どうしよう。何も考えられなくなった。吐きそう。気持ち悪い。

しかしそんなこと考える暇はなかった。ひなちゃんのために出来ることはただひとつ。真実を伝えることだ。だけど伝え方をミスったら大惨事になる。それは分かっていた。恋は盲目。この言葉の通り、ひなちゃんがゆうきくんの事を完全に信用しきってしまっていたらその時点でこの話をしたところで意味がない。最悪の場合、裏で動いてるのがバレてしまう。そこで採用した案は、りあが直球に「ひなちゃんゆうきくんと付き合っとらん?」と質問する形となった。この簡単な質問の裏には色々な作戦が練り込まれていた。ここでもしもひなちゃんが「あ、バレちゃった?」みたいな感じで話が進むなら、絶対に秘密にしてほしい事を伝えることと、通話していないかとメッセージを打ってないかどうかを確認することをりあには伝えた。もちろんLINEじゃなく、会って話を聞いて確かめる。そうしないとリスキーすぎる。

作戦実行日は翌日にした。そして作戦実行日となった。

りあとひなちゃんは家が近くすぐに行ける距離だった。

事前に連絡をした。「今から会えたりする?」そうりあがLINEで伝えた。そしたらすぐに「会えるよ」と返信が来た。そしてすぐにりあの家にひなちゃんが来た。何気ない会話をした後、本題に入った。「ひなちゃんゆうきくんと付き合ってる?」ど直球に聞いた。すると少しびっくりした表情で「なんで?」そう聞かれた。「いや、なんとなく」少し戸惑ってしまったりあ。すると「付き合っとるよ」とひなちゃんが言った。そこからりあは仕方なくこれまでの経緯を全て話した。すると分かっていたが泣き崩れてしまった。辛い。だけどこれはひなちゃんのため。

 その日、復讐するために、私、りあ、ひかるくん、はなちゃん、ひなちゃんで集まることにした。そこで色々話し合った。これからのことや復讐の内容。全部話し合った。内容はこうだ。ゆうきくんは来年高校生。私とりあ以外はみんなそうだ。そこで「ゆうきくんの高校での居場所を無くす」という作戦にした。無くすにはどうすればいいかと考えた結果、もうゆうきくんの高校は決まっているからその在校生などにその噂を流すことにした。これを実行するのはひかるくん。ひかるくんはその高校の知り合いが多くて広ませやすい。話はまとまった。なのでそのままひかるくんの知り合いに噂を流してもらった。とりあえず、やること終わったし遊び行くことになった。楽しかった。あの時を忘れるぐらい。

 前から塾のメンバーで遊園地に行こうという話が出ていた。

メンバーは私、もう1人の先生、ひなちゃん、はなちゃん、りあ、ひかるくん、ゆうきくん、他2名という感じだった。どういうメンタルでゆうきくんは来るんだと思ったがまあしょうがない。その日は楽しもうと思った。当日、普通の対応で普通に楽しんで普通に帰った。逆に気持ち悪かった。こんな許せてる私が。

 そして塾3年生最後の日。受験が終わったら大体みんな辞めていく。それは当たり前。目標を達成したから。最後はみんなでガストに行った。これまで色々あったが楽しかった。最後は女子メンみんな泣いていた。「今までありがとうございました。お世話になりました。」その言葉にわたしも涙が出た。「これから頑張ってね」その言葉しか出なかった。

 みんなが塾を卒業した後、残ったのはりあとひかるくんだけだった。騒がしかった教室が久々に静けさを取り戻した。もうあのメンバーで集まれないんだろうか。そう思うと胸が痛い。しかしこれで良かったのかもしれない。


 私はひな。高校一年生だ。今は彼氏がいる。1回別れた男の子の復縁をした。

彼の名はゆうきだ。なんか見たことある。この景色。             





どうもラピスです。こんな私の作品を読んでくれてありがとうございます。拙い文章でわかりずらい部分が多いと思いますが、何卒よろしくお願いいたします。さてこの作品について少し話させていただきたいと思います。この作品はノンフィクションです。脚は一本も増えてません。これが全て本当だということに驚いている読者さんもいると思います。また別視点のバージョンも出させていただく予定なので楽しみにしててください!!

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