~自粛の独房(へや)~(『夢時代』より)
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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【YouTubeドラマにつきまして】
無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
~自粛の独房~
●しどろもどろの青の銃弾。
●孤独を報せる黄色い背中の紋白蝶。
●幻想の瀬戸際の微かなcemeteryへの二色の構図。
●四旬に豊かな孤独の晴嵐に二本の脚立。
●手順豊かな合せ眼の有楽町。
●〝静寂〟の御蔭から矛盾に仕上がる純白い憔悴。
●意図を成さない二色の覚悟の人間の成り立ち。
●孤独顔した文句の痣には「街の灯」が発つ。
●苦労症から二鶴の笑顔が舞い降りても居る。幻の古録は弄びに任せた債務の片輪に…。
●何処へ往くのも概きな古録が膨きく立って、明日の鳴く音は凡裁に向く。
●〝機密〟の空箱には色彩豊かな誇張が目立ち、人間の野原は宙に流動れる星を観て居た。
●哀しみの果てに今日・明日が在る。
●夢の孤独に〝確立〟が在る。
●俗世と幻夢との蓋の許容には独り善がりの悶絶が成る。
●激しい晴嵐は午前零時に正体を洗える。無垢の黒目は人間の主情の小言を聴いた。〝雄々しく在れ〟とは天下を究めた異人の掌に在る。
●幻に見えた〝しどろもどろ〟は孤島の晴嵐の抑制を観た。
●気取る文句は儲けが少ない。
●純の人情には現代人を離れる魔性が成り立つ。
*
ローラとメアリーと共に過ごす、チャールズが居た雪のプラムクリークで余り相手にされていなかった。
ローラとメアリーは、とても日本語が上達して居り、特に、俺はローラの上達に目を止めていたようで、男山児童センターへ遊びに行ったら?と強く勧めて居る。「児童センター」を英語で言う際どうも上手く行かず、〝Child center〟と行って仕舞い、それしか出て来ず、後から児童という言葉を示す英単語を辞書か何かで調べ、その単語の方が好かったかな、なんて思って居た。
*
●アルキメデスは月の周囲を一周してから自転車に乗る二つの手足を捜しに行った。
●逆転の無い夢想の櫓の行進を観て、何時か世に降る凹の在り処を俺は求めた。〝切り切り舞い〟から柔軟を採りつつ、醒めた表情した二重の四肢は満月の御蔭から俺へと堕ちた。
●無想の孤独は現代人の興味を少なくして活き、俺の精神に遺る棲家を燃やし続けて旅廻りをした。痩せても枯れても、俺の〝女神〟は〝櫓〟を観て居た。
●本能の宿れる無数の自然は〝ぴんぽん〟している白球を観て、手元を発狂わす男女の人群には一向延びない注意を遣った。
●屍から観た現代人の経歴の紋白蝶には、慌てふためく御殿が閃き、〝金の無いのが縁故の腫れ目〟と無重の家屋を失き物とした。
*
俺は、俺の知人達と、ローラとメアリーも一緒に、何処か知らないようで知ってる、洋館のような施設に居り、そこで合宿して訓練でもさせられるようにして暮らして居た。知人の中には、バン子と初枝も居り、教官には、理屈・理論好きの先生も居た。その内で暫く過して居り、俺は、『ジョジョの奇妙な冒険』の初めの方の巻を洗面所に置こうとかして、でもそれが元で女子特有の細かい他人責めに遭っちゃ適わん、としながら置き場所に困り、結局、広間の割と大きいテーブルの上に置いて少し残念がった。取り敢えずその俺と、比べられる男友達と、ローラとメアリーとが住んで居たその洋館の広間は二部屋在り、その何方も可成り広かった。『ジョジョ』の本をテーブルに置いた時、バン子と初枝が居り、何か、字をローラとメアリーに教えて居て、俺との間には、妙な壁が在った。
*
騒ぎ立てない滑稽な「男女」は空気に湿った白壁に覗ける浮遊の労徒を脚色しており、旧来の生歴に青味が勝った無謀の奥義を産乱している。
●「郷に帰るは一時の恥…」、文句の乱雑が幻の音頭を揚々従え、健気に咲かせた夢遊の昇華は無駄に蔓延る常識を生んだ。
●白壁に透れる滑稽な「男女」は未来の果てから珍妙を抱き、慌てふためく神秘の旋律に直ぐさま跳び付く情景を観た。
●発狂った男女の概きな道標は宙に灯せる落胆を観た儘、「何も無いのが今日の幻…」等、過密に呟いて無想に着いた。
●可細い幼女が母性の胎から膨きく跳び立ち、滅多矢鱈に憤悶して生く自己の生果を想起して居る。これまで観て来た俗世の人煙の煙い姿勢を、自分に集まる男児の躰に揚々摺り寄せ、隠し切れない女性の本能は〝浮き〟を識りつつ物憂さを見る。
●勝手気儘の美欲の男子は男児に生れて宙を観ながら、純白い積乱雲には紺い〝襖〟が密かに開き、〝直き背〟に観る旧来の連想がそこそこ在った。
●女児の心理が心裏を透して空転げて生く頃、俺の男性に摘れた呼笛はこの掌に乱れて孤独を敷く内、事の起りの一通りに観る歌謡の一連に悶絶して在る。光明の手許に懐ける自然は昨日・今日とて俄かながらに、その実を失し得る神秘の連想を一呑みしたまま独歩に就いた。
●〝物足りない〟のは嗣業の種子からその実を擡げる止揚の〝現〟を洗練しながら、俺と孤独を「男女」の活き得る俗世の故縁へと真っ直ぐ引いた。
●俺の両腕は神秘に懐ける秩序の無い儘、死して見抜ける扶養の人塊へとその視を擡げて、誂え直せる〝矛盾の傀儡〟は人間の黒目を視て神秘を乞うた。
●宙の実の〝母性の連動〟は俄かに積もれる思念を保ち、人間の躰にそのまま染み付く〝無為〟の主観を彷彿させた。
●孤独を遮る二つの明暗から初秋がしみじみ、宙に浮遊べる「人間の躰」は至天を訴え、始めから無い人間の煩悩の未完の奥義には、人児が保てない両刃の刃が「男・女」を失し去り耄碌を得た。
●苦労の末には人間の孤独が「吟味」を表し、人間の躰の未完の末にて宙へ脱けない〝止揚〟の様子を、俗世の盲者は多忙に観ながら多勢に識った。
●「孤高の民」から間抜けに仕上がる幻の〝迷ひ〟の真実迄には現代人の気配が丈夫に仕上がり、俺の周囲の埃の許容から父性の名残が消失して行き、時計廻りの〝都会〟の内には初夏に寄り添う孟夏が凌ぎ、慌てふためく女性の小口から化粧の解れが散乱して居た。
●桃色した黄泉の果てから〝集成大社〟の綻びが在り、純白い小の葉を概きく拾える機微の微熱が俺から失えて、漆黒い人見は虚空の虚ろに飛散を発して順局に在る。
●夢想の縺れは団子虫から蛹を透して蝶々に生育ち、淡い夕べは嗣業の教習に従い始めて、姿勢を失し去る夢想の行方は〝過密〟を通して無断に成った。
●拙い人間には〝八岐大蛇〟がその掌を煌らせ、幻想の小躍は橙色から紅色を経て、現代人の人群から「明日」を匂わす無想の翻が活き活きしていた。
●「鉄砲魚」から二鶴を呼び込む人間の冴えには、無駄を侍らす感覚が漲り俗世を潤し、俺の前方(目前:まえ)から結色して行く二股の木の実が美味を頬張る。
●淡い孤独は空気に巻かれた初春へ飛び込み、現代人の黒目に色目を保たせて宵の口から盲言して居る。
●軟い彩色から才色豊かな〝草履〟が仕上がり、俗世の大手を首位に束ねる無益の労苦を事毎殺め、明日に迫れる個人の温床の温味の外界には、俺と人間との不要の稽古が夕なを問わずに凡庸に在る。
●独創の概きな人間にとっての迷い事には、俺と自然の〝垣〟の根坂が勾配を経て、矮小さく隠した気味の謳歌は始業の老化を腕にした儘、遥か彼方の日常の織迄〝逃れられない延長戦〟を引いた。
●個人の大口から現代人の小口迄、〝戯言合せ〟の雲母の範囲から「俗世の魅惑」に化わらず流行れる乾いた絆を頬張り続けて、現代人の母性には〝迷想〟の見得ない心豊かな吉兆が在る。
●閉ざされ続けた迷妄の進化の経過の人渦には、人間の怒涛の厚味に解けない無駄の賛美に終止符が在り、孤独の謳歌が開花へ繋がる無機の弄びが独歩して居り、俺の白紙は何ら拙い労苦の様子を現代人の傘下に火炙り出した。
●靴の光沢が俺の足元から逃げて行く頃、動揺巡りの旧い欠伸は演劇の〝旧巣〟をその眼に顕し、明日の孤独が現行の経過に同調して行く虚ろの〝傘下〟を無色に引いた。
●宙返りをする青い蜻蛉に尻尾が千切れて、空気の許容には煩悩の常識が緩く仕上がり、他人と俺との背後の表情はその陽に見返す算段を得た。
●俗世に活き得るキリスト教徒の七割方は他を裁ける毒牙が仕上がり、安く保てる派閥の許容にて気楼の妙味にぽつんと向く頃、栄光を拝して人間を葬る愚かな〝愚図〟には魔性が活き付け、そこの「牧師」と「信者」を着飾る偽の信者は神から離れ、俗世の王座が獲得したまま個人の高貴を〝噂〟で葬る無理の試練を払拭して居た。
●土中に蠢く現代人の煩悩は脚力を見付けて、過去の吐息を端麗に排して現世を仕上げて、苦労症から楽観症まで知的に遊べる無難を観た儘、人間の古郷へ概きく羽ばたく〝罪の意識〟を大事に観て居た。
●血色豊かな試算の旅路は〝草履〟を脱ぎ捨て、褐色顔した無為の孤独を前面に揚げ、未知の生歴を無駄に排する宙の寝言を崇聴して居た。
●雌鶏から観た〝雄〟の手近は希を排して、黄泉へ傾く無業の延路は虚空の中軸からほろほろ崩れて、精神の病を両手に着飾る憤怒の眼を持つ山の旅人に、瞬間の刹那の無憶の絆を幻に差し替え生還して居た。俺の孤独はこの時失えた。
●無駄の〝生気〟を一切省ける自然の神秘は、二手に詰め寄る旧暦の樞を大事にしたまま人間と現代との無用の別れを塵に返らせ、浮世の別れを三手に省ける嗣業の内実に輸送して居る。
●瞬間の煩悩に人間の労苦は逡巡した後、明日の孤独にひたすら向き合う孤業の様子は〝傘下〟へ駆け込み、現代人が統ねる〝懐刀〟を煩悩の腕力に依り撓らす儘、一切片手に武器を忍べる余明の算心を斬新にした。
●渡航して行く新たな分業の仕上がりから観て、俺の孤独は大魚に呑まれる幻を観た儘、慌てふためく黒い波から飛沫を返らす怒調を観た後、算心に迫れる優雅な飛沫は自由を掌にして〝伸び上がり〟を観て、明日の生気へ独気を撓らす現世の賛歌を講じて在った。
*
俺は、射撃訓練に、その洋館の一室に出掛けた。普通の和室だった。教官は、理屈好きで、高貴を纏える気品豊かな老男である。背筋が真っ直ぐして居た。可成りの人数が居り、ピストルの弾が自分に当りそうで怖かった。皆、当り前のように銃を水平に構えて、前方へ突き出し、前方に居るとした敵を目掛けて銃弾を放ちそうだった。老男の教官が合図をした。皆、一斉に射撃し、俺も撃った。意外と撃鉄は軽く、撃った衝撃もそれほど来ないで、妙な快感に近いものさえ在った。
*
●何を言っても遣っても〝偶然〟しか来ぬ哀れな俗世で、俺の手許は人路を誤り、「過失」に解け入る算段を観る。
●逃げる髑髏は何者をも観ず、経過を巡らす噴水辺りで射殺に倒れ、大熊をも倒せる麻酔銃にて、〝よれよれサンバ〟を死ぬまで小躍る。如何にか成るのは自己の定めで、明日の宮へ返り咲くのは深夜を識らない赤星である。
●身分の足元に寛ぎ生くのは、未だ見果てぬ経過の表情で、語り尽せぬ概きな中庭では俺の吐息が悶絶して居り、葉っ端に吹き着く物の神秘は孤高の宙から再生して来る。
●〝仕切り直し〟がどれ程自己に賛否を遣るか、屈折して行く人間の〝条理〟は煩悶間際にお首を翻し、俺の鳴く音と他人の鳴る音を〝条理〟に歯向かい真向かいに立て、自己の発する幻想の虚ろに漸く仕立てた基準を踏んだ。こうした〝基準〟は現代人の間で「天上れぬ現代人」を造った。
●袋小路の迷妄の許容から人間を培う唾棄が現れ、寝首を落せる不要の〝信徒〟を希望に晒し、信仰の下では一色豊かな一燈を拵え涼風に吹かれた。
●涼風に吹かれて信仰の温度は如何にも斯うにも現代人へは懐けず、苦労症へと人間文句が一切懐かぬ宙の神秘は陽を見た儘、可弱い美声にて自分を顕す一糸の〝女性〟がその身を置いた。
●孤独顔した俺の寡は〝寡烏〟の背中へ跨り、漆黒い彼方へ宙を観て生く蛻の信仰を斜に観る内、狂々(くるくる)途切れた脆い常識は現代人の背後でその実を蹴散らし、俗世に蔓延る古来の淡い故縁から俺と女性を逃がして透けた。現代人の苦楽はそれでも変らず一貫して在り、一つ覚えの滑稽な悪癖から一向上がれず脆味を識った。
●経過の経過れる人間の世界では、独り善がりの「自然」が顕れ、来る夜も来る夜も野垂れ廻りの稼業をし続け、「行く年来る年、天下晩年、孤高に漏らさず人を葬る…」等々、散々衒った〝気分〟を擡げて奇遇を儲け、明日の鳴く音は〝一足跳び〟から波紋が拡がり、現代人の古巣は宙夜に割れずに〝木霊〟と化した。
●挨拶代わりの〝新たな年〟には俺を仕留める連動が囀り、木通に好く似た小さな木の実を俺の生命に相対させて、新たな年にて自然が求める「小さな音」から再び独歩める、俺の生育が垣間見られる。
●孤高の読者に運命の実らぬ良縁から観て、明日が奏でる「延命」の淀みは微睡みから観る光明を差し込み、低い調子に〝宙〟を着飾る無数の自然は散漫を経て、俺と知識に一層透れる神秘の教習を作用かせていた。
●電子の要が人間に及んで、電子の粒子を〝波間〟に見立てて人間が死ぬ頃、溺死の陰には左右されない肯定・思案が水膨れに触れ、人間の脆さにぷちと産れた〝電子の古傷〟から、緑色してどろどろ流行れる慌てた賛辞が野平り発った。発情色した女性の体には男性の故縁が宙吊りに在り、古い宿から斬新な宿まで、そうは掛らぬ道標を観て男性は壊れる。壊れた男性は女性を主観に紐解かせて活き、二度と還れぬ望郷の〝土手〟を仰いだ。
●逡巡して行く四季の流動は表情を隠して、俺に見得ない人間の旧巣を孤高の大海にて盲言に観て、斬新に朽ち生く女性の全裸は性を射止める正直差を増し、勢い付き得る男女の倣いの教習の視野には、一糸纏わぬ現代人の姿態が股間を隠して散歩して居た。
●派手に生き得る女性の部品と男性の欲情は、自然の一端を上手に仕立てて人間が蔓延る本能の範囲へと埋没させ活き、俺の前方では貞淑ながらに偽善ながらに、口を窄めて説話を垂れて、初めには無い欲の礫を大袈裟に観て、礫の数多を拾い集める知識人へと化わって入った。入った果きには伽藍が建った。
●「既成の塔」から逆上して生く人間の分業の無垢の果てには、現代人の精神を無駄にして行く愚図の淫靡がその美を擡げて、人間の四隅に改築され得た不可視を遮る本能の弓から、一糸纏わぬ美麗が削がれて言葉が成った。
●経過を省ける自然の音頭は徐々に速まり、〝一糸纏えぬ女性の容姿〟は宙を空転げて無臭を放ち、滑稽な〝木の実〟を無益に頬張る深紅の色葉を継投に保ち、独創を頬張る男性の目下へは「最終的」から「未完」を具える愚賦の高智が訪れている。
*
しかし、俺も遂に人を殺すのか…と、郷愁を大切にするように自分のこれまでの過去を振り返り、出来れば銃を置き捨てて戻りたい、と思った。人を殺せば、戻れないと感じて居た。又、自分が殺されるかも知れないと言う恐怖感が、放った銃弾から俺に伝わった。
*
●使徒の杜から従順に出て来た俺の孤独は女性の躰を堅固に護り、自分の実力は未完に築ける緑青に模倣って従順に立ち、明日の仮面には常緑に咲かない脆い火蓋が真逆を夢見る。
●苦し紛れの凡庸の両脚には俺に対する自然の定目が奔放成るまま自由を着飾り、淡泊い両腕には俺の心身を包容して行く薄い〝火の手〟が順局に在り、気安い文句が自在を気取れる豊かな孤独を噴散していた。
●小人の皮靴から女性に手向かう銃弾が発ち、自分に纏わる数多の遊戯を自己の糧へと分散させ得て、俺の両眼に零れた夕日は女性を連れ添い俗世を去った。
●無駄に抗い、無益に抗う女性の秩序に魅惑を見付けて、男性の勇気はどんより崩れる明日の〝空地〟に段々寄せられ、自分の心身に小さな怪物が寄り添い寝るのを、小さな生歴に鈍と仕留めた俺の欠伸は御殿に着いた。
●御殿の内には女性の体裁が異常に棲み付き取り付く島さえ失くした盲者を独創の迷路へどんどん招き、俺の味方の小さな事には何にも活き得ぬ〝魅力の自殺〟が無機に死ぬ儘、〝無駄〟を愛した女性の共鳴は木霊を返して出張している。
●女性の魅力は見る見る消え失せ、図らず迄とも自分の孤独を優に失し去る同調貌した無機を着飾り、俺の目前(前方:まえ)から自由に消え得る轆轤の丈夫を巧みに操り、女性の色香は宙に注がれ飛び石を保ち、感情の底から〝向き〟を愛する軽い行為を犯罪にした。
●男性から観て非情(非常)を徹した身軽の原罪には女性の初歩から波動が拡がり、男性の好意を犯罪に失し去る無垢な黒目を表情に留めて、慌てふためく人間の〝回顧〟は行方知れずの末路を追った。
●女性の乳房は乳酸から成る媒菌を保ち、俗の背後にぽつんと落ち込む女肉の酸化を融合させ活き、生き生きして来る無力の小言は何処へ往けども、二度と逆行れぬ厚い白壁さえ崩して在った。
●得策から観て女性の好意に活き得た産物には、俗世の生徒を統括して行く金の破力が宙を追いつつ、男性と女性の牙城に要した二つの〝玉手箱〟には、永久に消せない「老い」の火力が逡巡し始め、慌てる行為は生きる最中に女性に寄り付き男性を計り、小さな〝計り〟で孤独を愛する女性の威力は男性を撃った。
●初めから在る個人の無適は俗世を培い、常識から成る「黄泉」の郷へは男性の孤独が活き続けて生き、忍ぶ間も無く俗世を終れる旧制の音頭を大切に見た。
●楽に耽得る個人の精神は電波の陰から無為に飛び出す連想の一律を充分見守り、「明日」の故縁へと降り立つ我が身を如何にか緩める和と輪の締結を逆に絆んで、二重履きした牙城を独歩ける青い皮靴には、常緑の小の葉が一切透れる余震の涼風など想起して居る。
●精神の嘆きを未知の孤独へ投げ売りながらも俺の孤独は幻へと運ばれ、「明日の牙城が死顔を象る無限の境地に俺は旅した。
●朝な夕なと頃合い計った奈落の水面が、小言を表する俺の表面へとその実を顕し、俺の足元を大きく揺さ振る不思議の孤独を上手に表し、〝吝々(りんりん)〟〝遁々(とんとん)〟、発音を交響かす無名の明暗を頬張り続けた。
●悔しいながらに俺の頸には朝陽が当らず、温い血糊が人を透して冷却され得る未聞の〝火蓋〟を滑らせ始めて、お暇して生く陽の古巣は俺から離れて硬直している。
●どれほど灯るい現の許容でも独り身から成る寂寥が在り、活き活きして行く孤独の文殊は明日の日中に揚々咲けない美脚を潤し女性を挿げ替え、独り身から成る俺の男性の不朽の陰には、誰にも何にも決して懐けぬ無欲の快無が散漫に在る。
●孤独の検挙は俺の犯罪から真面に挙げられ、旧い家奥は立ち処に立つ「女性の微温味」を清閑に寝かせ、初めから無い宙の〝火蓋〟は情を灯せる「滑稽な温味」に片付けられた。「明日の牙城は明日が建てる」と、烈しい文句が女性を透せる。
●現世の地獄へ存分豊かに闊歩して生く未完を灯せる現代人の独気は、弄びながらに真面目を絆せる〝謳歌〟の基準から〝日捲り〟が在り、女性の宮が女性を煌らせ男性を吸い込む〝暗黒妖気〟を塒に仕立てて、早い話に女性が寝そべる〝男性の主観〟を女神へ遣った。男性の精神は「男性を吸い込む魔性」に捕われ、「明日」が来るのを活きながらに待ち、惨い夢路に精神を観て居た。男性の微温味は余夜の陰にて精神を煩い、未完を着流す宙の高音に肢体を捜せる精神を拾う。女性の微睡には勝手が産れた。
*
俺はこれ等の事を、俺の左横に居た、俺よりも背が可成り低く、俺の左肩辺りに彼の頭が来ている程度の、その男の横で、思って居た。その俺の横に居た彼とは、中年であり、黒髪で、息は良さそうに見えた。そして一発目を撃った時、俺はその一室(和室)の一番出口側に居り、横は直ぐ障子で、怖くてその障子を開けて半身(特に頭)を出して逃げたが、教官先生は気を取り直すように、もう一度射撃訓練をする、と言って大勢に挑戦させた。撃ち、その次には、
「今度は四、五発、二発続けて撃て」
と言い、俺は、撃った銃弾が跳ね返って俺に当らないか、又、誰かに当らないか、不安だった。その辺りでその場面から俺は遠ざかった。
*
●〝孤独の丘〟には俗世を終らす無重の妖力が雄々しく宿り、知的で不憫な欲の芽が立つ精神が在った。人間に観られるそうした精神は薄い神秘にその実が解かれて俺の背影からよくよく生育てる思惑が立つが、早朝の微睡につくづく煌く投擲を得て、拙い思惑は未完を気取れる敗退を観た。
●敗北して生く人間の迷想は現代人へと移り、孤高に留まれる未完の花園には宙を気遣う魔笛が響き、短い生命を現代人へ侍らす無垢の混みから打ち解け出した。暗い夜途は寛い精神を上乗せしながら人生の途次にて泡を着飾り、速い速度で自糧を頬張る無憶の順序を整え始める。
●私議の秩序を見定めながらに無欲の保守には保身が映えるが、俗世の温度は温度を保たずに、諦め顔した欲の網羅を大事に取り次ぎ、「純白い朝日は明日に咲かせず深夜に咲く」との短い文句をその瞳に認め、新たな年への自活を培い協力して生く。協力するのは人間の余命の分野に在り、俺と他との延命の解れは俗世を越え生く生命を観せた。天の目下へ概きく架かれる無音の常識が宙を飛び交う。
●自分の朝日の生き写しに見る黒い眼をした独創の楯には、明朝の光明に真向きに前進める無欲の報酬が真逆に跳んだが、俺の眼に在る孤高の悪事は火元を間違え暗宙に活き、膨きく壊れる樞の神秘を夢想の暴露へ追従させた。
●孤独の宙から〝無重〟を忘れた健康体が拡がり、虚無へ疾走れる優雅な態度をも一度観たが、暗い世に咲く青い花には一つの〝無憶〟が妙に絡んで、紺い小箱には輪舞曲の見得ない奇妙差が発ち純白を見て、逸り始めた文句の意図から無音を伴い仕上がる成体は、俺の幻想から微妙に拡まる儚い寝間から失踪して生く。
●〝苦肉の策〟から猟奇を醸せる精神の暗には人間の破読を奇妙に仕立てて、段々逆上せる孤高の砦を微妙に懐ける幻を揶揄い、俺と流行れた総の夜目から見限る憐れを、きょんな暗空から自分に保たす無理の在り処を大事に見て居た。
●俗世の男女の無理を通せる内夜の自活には、余りを観せない無想の限度が雄々しく流行れて、果ての見得ない昼夜の微睡味が破恒の主観を概きく手掛けて縁を欲しがり、「無重」と言っても滑稽な〝土手〟を如何にか斯うにか落着させよと、未完を頬張る虚無の運河は大虚を見上げて保身して居た。現代人の背後には無数に拡がる宙夜の魅力が再生して在る。
●物欲しさに見る定めの向こうの永久の生命に、人間の語りは少し遅れて情を靡かせ、無音の記を自然に任せて放られ生くのを、純粋差に発つ無効の歯切りは好く好く見定め、主情欲しさの矮小な本能から仕上がる両眼を暗に遠ざけ発狂して居た。
●端正な男性に貴重を煩う無欲の女性は、他の男性に視点を投げ掛け振り向く美欲から露わに成り立つ大童を識り、自分に宛がう〝身分〟の心底から禁欲して居た切なさを観て、女性を謳える謳歌の〝火蓋〟は開花され活き、稚拙に伴う自由な両刃を天に掲げて不自由を観た。
●現代人の背垢にろんろん重なる人間の垢には、未定に済まない強靭い驕りが奇妙に仕上がり、透明色した空石箱の許容の余韻まで端麗に仕上げたmonkを据え置き、夜目の郷から活き得た男女に明日の朝陽が空転がる迄には、固陋が仕立てる悪魔を夢見て深く眠った。
*
D大教授、近現代文学を訓える西田房子が出て来て、俺の家に来てくれる、と言うような夢で、その来て貰う為には、西田房子の気に入るように、西田房子が課した何らかの課題の条件を満たすようにしなくては成らないらしく、俺は、来て欲しかったので、色々努めて居た。しかし、西田房子と俺との距離は遠ざかった。微かなエロチシズムが彼女のハイカラな服装に在った。
悪魔の神秘は天から流行れる高鳴りを識り、人間と現代人との優雅な遊戯を人間の許容へと放って退いた。
*
●孤独の棲家は「彼女」の課題に深く隠され、黄泉の宮へ追従して生く俺の鬩ぎを遠くで見守り、西田房子の女性の妙味には暗が狭まり発狂が生じた。男性と女性の憂いの〝火蓋〟は暗空に根深い微妙が絡まり、寝付けぬ真夜には彼女の背後が妙に気に成り、独走らぬ名馬を逐一詠め得るしどろもどろの難儀が跳んだ。
●女性の細かは男性の勇姿を概きく変え出し、初めから無い魅力の姿態を人間の体温へ譲渡して活き、初めから無い空虚な論語は宙の高嶺にその〝実〟を遣りつつ、不可視に観得ない虚無の彫像を大袈裟にした。
●何を言っても物足りないまま未覚の仕業は無駄を憶えて、俺の背に立つ無欲の信者を雄々しく気取り、現代人の鳴く音を遥か宙から聞いた後にて、俺の文句に決して咲かない現代人の哀れを肯定して生く。
●詩吟に見果てぬ〝有〟の無実は〝解決〟から観て、堂々巡りの固陋の許容には〝どっち付かずの蝙蝠〟に成りつつ、俗世の原罪さえ肯定して行く現代人の正義に嫌気が差した。
●自然に対して何も判らぬ現代人の孤独は延命だけ観て、腰掛け程度の〝生〟の息吹に無機を奉ずる浅ましさを得、結局最後は〝土手〟を独歩ける無欲の集成を大事に採った。
●謎に与まれる斬新な現世はこの場を離れて、現代人の虚無から新芽を取り出す嗣業を重ね、宝来から来る無菌の気質に無機を着飾り、他が死ぬのを悦ぶ事さえ自粛の独房では通算している。
●現代人の孤独は人間の言動を捕えた両眼で漆黒く煌く雄々しい宙にて膨張して活き、俗世の未完に延命を図れる孤独の棲路を用意していた。
●煌る虚無は遠い宙にて婉曲しながら、次第に膨らむ人の旅路を暗に誘い終局を遣り、三日離れた遅々の経過に務めを置くのを、現代人の治らぬ惰性から観て好しとして居た。
●未完の呼笛は無駄を排せる虚ろを探して孤独へ抗う他の謳歌を烈しく揺さ振り、密接して生く〝生〟の鼓舞との生の弛みを、女性の花園から男性へ還らす無憶の集成を用意して居た。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬