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【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
魔法学園入学~王都の危機

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新型体感訓練機の発表会と録音、歴史会館

あれから俺はコルネリウスに元気を出してもらうつもりでお茶会に誘ったり、城内で見かけては話しかけようとするのだが、避けられてしまう。


コルネリウス…


アレクからの報告では、以前と違い勉学に力を入れて、魔法の訓練も繊細な一面が確認できているらしい。

俺はアレクに相談してみたが、女性に守られ叱咤されたのが逆に傷ついたのでは?と言われてしまい、ショックを受けてしまった。

おお、そんなつもりじゃなかったんだよ。

ごめんよ、コルネリウス。

アレクは慰めるように俺の頭をポンポンとしてくれた。




仕方がなく、コルネリウスのことは今はそっとしておこうと結論を出した。

報告書があがってきていた新型体感訓練機を見に、第三魔術師支部に行く。


そこではドヤ顔で出迎えるゾロのおっちゃんとグリドールたちがいた。

以前のカーテン型ではなく、一枚のガラス式の画面だ。

どうやら再現に成功したようだ。細かい魔法の応用の話をされたが…

チンプンカンプンだったので、映ったということだけを理解した。




ゲームの内容も増やすために工夫をこらしたようだ。

まずは従来の男性と女性という区分から変更した。

記憶版を利用したカセットという概念である。


記憶版を入れ替えることで、ゲームの内容が変更できるようになった。

この記憶版は録音機とセットで新型体感訓練機に差し込む形だ。


だが、やはり技術としてはまだまだのようだ。

記憶版に録音機を差し込む形で、『カセット』と言っているのだ。

随分と大型なので、いずれは小型化して欲しいなと思う。




そして、肝心のゲーム内容だが…

従来通りの誘拐された娘を助け出すハードボクシング。

難易度やプレイ時間を調整したようだ。

録音機と周辺機器のヘッドホンを使って、今も愛されてプレイされている。



新作は魔法使いの視点を疑似体験できるゲームだ。

なんと協力プレイも可能なシューティングだ。

まあ、完全にアカネが出したガンシューティングを模倣しているようだ。

ストーリー展開もあり、魔法も独特であり、かなり面白そうだ。



こちらも新作の格闘ゲーム。

これは運動を目的としたものではなく、遊戯としてのゲームだ。

なので、魔石のついた棒は使わない。

ボタンが複数ついたコントローラが、周辺機器として新たに売りに出される形だ。

現在、登場するキャラクターの声を録音中である。



女性用のジョギングゲーム。

録音機が新型に変わったりと更新が行われた。

そのため、複数の録音機を持っていても後ろ指を刺されることはなくなった。


現在は有志による同人誌などもコミュニティごとに存在している。

保存のためにと、ティナがアカネに図書館を作ってくれと強請っている最中だ。

ティナ自身、小説を書いてるため保存ができる環境が欲しいようだ。

魔力で作ることはできるが…

入り口はどうするのか?という問題でご婦人たちと頭を抱えているそうだ。


それにしても、図書館か。

完成したら、俺も読みたいな。俺は意外と読書家なのだ。

地球では、暇さえあればWEB小説を読んでいたほどだからな!



そして、こちらも女性用なのだが…

現在鋭意開発中という形で制作が止まっている恋愛シミュレーションだ。

学園を舞台に女性主人公が、男性キャラに振り向いてもらう。

というような話をうっかりアカネがティナに話してしまったのだ。


それで、火が付いたティナが作っていたのだが、筆がイマイチ乗らないそうだ。

こちらは現在、ご婦人方とのお茶会でひっそりと制作中だ。






ゲームだけでもいくつも出たため、録音をする俺は忙しくなった。

母上に泣きつき、音楽家を紹介してもらった。

紹介された本人も専門分野ではない、力になれないと言っていたが…

初日の録音風景を確認して、趣旨を理解してからは、バリバリと働いてくれた。

とても助かった。




そのため、俺が主にする仕事は面接だけだ。

面接には、声優に並々ならぬ興味をもつティナが一緒になって審査をしてくれた。

アカネとアンナはたまに覗きにくる程度だった。



ちょっとした事件として…



格闘ゲームの声優として呼んでおいたマックスくんが

「あ、オジョー、お疲れ」

と一言しゃべっただけで、ティナの目がギラリと動き、

「あ、あなたは…」

と感動していた。


だが、続けて発した

「誰です、この人?オジョー?」

という声変わりしてしまった声に、

「成長とは時に残酷」

と呟き、ティナは一筋の涙を流していた。


マックス君は困惑していたのか、その成長してもいい声で

「大丈夫かい?お姉さん?」

と言ってしまい、ティナを喜ばせて、録音室に連れ込まれそうになっていた。

いや、もうマックス君は録らないから…


声質自体は大きく変わっていないんだけど…

それでも声変わりでやっぱ声は変わるんだよなあ。

まあ、ティナが新たな扉を開いたようでよかったよ。

マックス君も根強いファンがついてよかったな。




気を取り直して…

今回の当たり声優は、自信のなさそうな女性レイリーと俺の執事ヴォルクスだ。



レイリーが面接に来た時、あまりの挙動不審さに大丈夫かと心配した。

だが、面接でしゃべった瞬間、俺とティナは目を見開き、固まるほどだった。

あまりの男役にぴったりな声質を持つレイリー。


俺とティナがその場で言い争うほどなのだ。

どんなイメージで声を出してもらうかと迷った。

結局、二人でそれぞれ担当することになった。

レイリーだけ二人分録音することになったが、彼女は収入が増えると喜んでいた。



録音室に入るまで、自信のなさそうなレイリーだった。

だが、いざ役に入り込むとしっかりと声を作り、キャラを捉えていた。

俺とティナが二人で担当すると聞いてからは、アカネとアンナも口を出してきた。


まるで別人のレイリーはとてもかっこよかった。

なぜ女優では売れていないのかと聞くと、人前では緊張するからとのことだった。

もったいないので、声優として大成してもらおうと思う。


ちなみに、俺は少年役で、ティナは青年役で録音してもらった。

新型体感訓練機の試遊のときに、一緒に出す録音機の試聴会が楽しみだ。

どちらがよりご婦人方の心を掴めるかな?



そして、ヴォルクスなのだが…

ティナが初めて声を聞いたと言ったため、挨拶をさせていた。

そして、録音しましょう!とティナが言い出した。

ティナはこの声は売れる!と豪語していた。俺もそれには同意だった。

だが、これに反対する者がいた。ナンシーだ。


ナンシーがダメです!と必死にヴォルクスをガードしていた。

だが、ティナが意地悪く笑い、自分専用に愛を囁かれたくありませんか?

と、耳元で悪魔の囁きを行い、あっさり陥落していた。


本名を使うわけにはいかないので

『ナンシール』

というキャラクターに対して、愛を囁く。

という仕事を、ヴォルクスは嫌な顔をせず、淡々とこなした。


ナンシーは顔真っ赤。

でも、こうして欲しいという要望はちゃっかりと指示を出していた。

その後は、好きなようにティナがセリフを指示して録音した。

ティナはとてもホクホク顔だった。

ヴォルクスはなぜこのようなことを、と不思議そうな顔だ。






いよいよやってきた新型体感訓練機の発表会と試遊会と録音機の試聴会!

今回も貴族たちに告知を出し、大々的に宣伝させてもらった。


以前の模倣品事件を警戒していた貴族たちだったが、

『黄金商会』主催と聞いてからは期待され、噂されと多くの貴族が集まった。


今回は前回の来場者数を踏まえて、会場も広々と作ったのだ。

前回と同じように商談スペース。

ご婦人方のコミュニティ形成用のテーブルや椅子なども完備だ。

旦那さんの待機用のスペースでは、新型ゲームの試遊台を用意しておいた。

軽食も多少だが用意はした。ご婦人方の話し合い長いからね…


今回は新型機の発表会がメインである。

実際に触ってもらい、使用者目線の要望をもらうことを目的としている。

そのため、商談スペースでは購入ではなく、要望の受付として働いている。

要望を受けて、調整してから販売するのだ。

個別カスタマイズは受け付けていない。そんなものに対応する余裕はないのだ。


ご婦人方は、婚約でほぼ王家に入ったことになったティナの下に集まっていた。

秘密の録音工房に入れるティナから、オススメの録音機を聞き出しているようだ。

前回は初回ということで、隠しギミックを入れたが、今回は隠すことをやめた。

商品の録音機に詳細が書かれているため、ご婦人方も安心して購入ができる。


ちなみに、レイリーの録音機は青年役の方が売れた。

悔しくないもんね!ちゃんと少年役も売れたし!時代が追い付いてないだけだし!




こうして、新型機の発表会は無事に終わり、後日販売を開始した。

中古の体感訓練機は、ある目的のために買い取りをきっちりと行った。

しっかりと外部への技術漏洩も防いだつもりだ。





後日、歴史の品として残すために、旧体感訓練機は歴史会館に納められた。

父上や母上のとこにあった初号機も、今はここに納められている。

歴史会館はアカネの地下ダンジョンに作ってある。

各種録音機も旧型、新型問わずに所感付きで残してあるのだ。


俺はアカネとともに、悠久の時を生きる。

たまには歴史を振り返るためにと、準備してみたのだ。




将来を考え、遠い目をする俺。その隣にはアカネがいる。

二人で過ごす未来には、どのような歴史が待っているのだろうか?


きっと楽しいこともあれば、悲しいこともあるだろう。

それでも俺たちはずっと生き続けるのだろう。

時には振り返ることも大事だろうが、しっかりと前を向いて生きていきたいな。

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