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【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
成長~入学準備

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幼馴染と聖女の結託

俺は幼馴染であるアカネに言われるままに、聖女アンナの下に向かっていた。

今日の護衛はヤンとクリスだけだ。

昨日は無理なダンジョン攻略させてしまったからな。


ローテーションで休みを与えたつもりだったのだ。

だが、こちらの世界のじゃんけんのようなものでヤンが負けた。

その結果、シャフリとペティが今日は休みだ。

二人は申し訳なさそうにし、クリスはヤンに怒っていた。


休みを勝ち取れなかったヤンにぶつくさとクリスが文句を言っている。

だが、そのクリスの後ろ姿は嬉しそうだ。俺はニヤニヤとしてしまった。

仲がよろしいようですなあ。本人たちには言わないけど。




そして、孤児院に到着して、アンナの所在を尋ねる。

部屋にいると言われたので、アンナの部屋に向かい、アンナと会う。

アンナはゆっくりとしていたところだったらしく、ジト目を向けられた。

さらにだいぶトーンの下がった口調で俺に文句を言う。




「なんなのですか、あなたは?そんなに私をイライラさせたいのですか?

昨日は教会に、たくさんの儀式を受ける人が来て大変だったのですよ?

ゆっくりと休めると思ったのに、あなたの顔を見るのは不愉快なのです」


「うっ、その、すまん。せっかくの休みなのに…

実は会ってほしい人がいるんだ」


「なんなのです、突然?

私にメリットがあるのですか?その人に会うことで」


「たぶん、ある。

そいつ曰く、アンナにはストレス発散が必要なんだと言っていた」


「ほお。あなたと違って、随分とまともそうな人なのです。

でも、私は今日は出かけるつもりはないのですよ?」


「大丈夫、きっとこっちを見てくれていると思うから。

あ、ほらほら。来た来た!」


「なんです?あの扉は。急に現れたように見えたのですが…

不思議な魔力も感じるのです」


「あの扉の向こうに、会ってほしい人がいるんだ。さあ、行こうぜ!」


「あ、ちょ、こらっ!」




俺はアンナの手を引き、扉を開いて地下ダンジョンに入る。

護衛たちには悪いが、護衛対象のいない孤児院を守っていてくれ。


扉の先にはアカネが待ち構えていた。

パン!とクラッカーを鳴らして、アカネがアンナを出迎える。




「ようこそ、聖女ちゃん!私のダンジョンへ!!」

「へ?え?なんですか、ここ?どこなのですか?」




俺も驚いた。

さっきまでの何もなかった空間が常夏のような暖かさだ。

しかも、流れるプールが出来ていた。

妖精たちも勢ぞろいして、お辞儀をしていて可愛い。




「聖女ちゃん、ごめんね。この馬鹿のせいで苦労をかけちゃって…

今日は何もかも忘れて、まったり過ごしてね!

さあ、さっそく着替えようか!」


「ちょっと、このお姉さんは誰なのですか!?

着替えるってどこにいくのですかっ?


あ、ちょっとモフモフさんたち、抱き上げないで!

ど、どこに連れていくのですかー!?」




アンナ、今日はゆっくりと休んでくれたまえ。

まあ、多少混乱はするだろうが、大丈夫だろう。




そして、しばらくして水着に着替えたアンナがやってきた。

いつものシスターの格好とは違い、髪を下ろしている姿は初めて見る。

お前、桃色髪だったんだな。

そして、水着はセパレートの水着である。アカネチョイスらしい。

二人の普段は見ることのない肌が眩しいぜ!




「うぅ、人前でこんなに肌を晒すなんて、もうお嫁に行けません…」

「あー、似合っているぞ。アンナ?」

「あなたは随分と平気なんですね?」

「まあ、俺の世界の物だしな」

「あなたの世界?」




「さあ、二人とも!まずは流れるプールでゆっくりするわよ!

ちゃんとおっきな浮き輪も用意したわ!!」


「おお、結構憧れるタイプの奴だ!!」


「なんですか、これは?」


「まあまあ、まずはプールに入ってから…

おお、すごい。温水プールだ!温かい!!これなら身体が冷えないな!!


それじゃあ、この浮き輪を浮かべてっと…

さあ、これの穴に座るんだ。アンナ!」


「こ、こうですか?わわっ、不安定なのです!?」


「大丈夫だ、慣れればバランスも取れる!」


「もし落ちちゃっても、妖精さんたちが助けてくれるわ!

さあ、流れに身を任せてぷかぷかしましょ!」




「はわあ、なんだか落ち着くのです。

ぷかぷかと流されるだけで、こんなにも気持ちのいいものなのですね」


「俺も割とこういうのに憧れていたから、すっげえ楽しい!」


「私もずっと仕事だったから、童心に帰った気分で楽しいわ!!」




俺たちはしばらく流れるプールを楽しんだ。

それはもうぷかぷかと流されて、流れる景色をまったりと楽しんだ。

お昼が近づいてきたのか、妖精さんたちが何かを焼いている。



「もうお昼か、たしかに腹が減ってきたな」

「お腹すいたのです」

「今日のお昼は、海鮮バーベキューよ!」




海鮮にまみれた昼食を食べた俺たちは妖精たちに腕を引っ張られる。

どうやら、マッサージをしてくれるようだ。

ビーチパラソルの下で妖精さんたちに俺たちはマッサージをされている。


あーそこそこ、マジで気持ちいい。

アンナもアカネも気持ちよさそうだ。

眠くなってきたな、この程よい暖かさとマッサージは眠気を誘うぜ。




目が覚めた時には、夕方のようだった。

ダンジョンの空は外と連動しているんだな。


って、護衛たち放置しているのは流石にヤバい気がする。

急いで戻らないと!

テーブルを挟んでアンナとアカネは談笑していた。



「おーい、アンナ。そろそろ戻らないとやばいんじゃないか?」


「うぐっ、ここで暮らしたい。自堕落にお姉さまと一緒に暮らしたい」


「お姉さま?」


「ふふっ、アンタが寝ている間に仲良くなったのよ?

愚痴もたーっぷりと聞いてあげたわ」


「お姉さまの世界はとても興味深い。

そして、私の魔力だけでこんな素晴らしい施設を作れる。

食べ物だって、妖精さんたちが用意してくれる。


私の魔力があるだけで…

私、聖女やめる!!」


「お、おい、何てこと言い出すんだよ!

いいのかよ、聖女の発言力を高めるとか言ってなかったか?」


「私の魔力があるだけで、ここは聖域と化す。

お姉さまも喜ぶ。それの何がいけないの?」



くっ、ヤバい。

だいぶ洗脳されているっていうか、結託してやがる。


この二人は会わせちゃいけなかったんや!

でも、もう遅い。化学反応はすでに始まっている!

マジでどうしよ!!




「アンナちゃん、仕事はしようね?

その代わり、アンナちゃんの部屋にここへの扉を付けてあげる。

ノックをすれば、私が反応して入れるような扉を」


「お、お姉さまあ!!」




アンナがアカネに抱き着く。アカネはそれはもう、俺に向けてドヤ顔だ。

ふう、なんとか仕事はしてもらえるように落ち着いたか。


今日のとこは着替えて、護衛と合流して城に帰るだけだな…

あれ?俺だけ移動してね?面倒くせええええ!!

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