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【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
転生~女神との出会い

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地下ダンジョン

王城地下の宝物庫に向かう前に父上はアカネにとある物を渡す。

なんでも、この国の大事な客人を表すものらしい。

パッと見は綺麗な宝石が嵌ったバッジだ。



「これを常に身に着けていてくれないか。

小うるさい貴族どもも黙るほどの効力があるお守りとでも思ってくれ」


「へえ、それはいいですね!いいんですか、王様?こんなもの私に渡して」


「ああ、君の人となりはまだ完全ではないが、少しは理解したつもりだ。

それは俺なりの信頼の証だ」


「へへっ、やったね!見て見て、カオル!この宝石、超綺麗!」


「よかったな、アカネ」


「どうした?ディーノ?ははあん、嫉妬か?」


「馬鹿なことを言うな、父上。ほら、さっさと宝物庫に向かうぞ!」



小声で問うてくれたから、アカネには聞こえてなかったようだ。

だが、この親父、人前でなんてこと聞いてきやがる!?

今度何かで仕返ししてやろう。

そう心に決めてから、王城地下の宝物庫に向かう。



宝物庫に向かうと寒そうに手に息を吐く、真面目に見張りをしている兵士がいた。

こちらに気づくと勢いよく敬礼してきた。



「へ、陛下!」


「寒い中ご苦労。ここは冷えるな。

火事になっては困るが、暖を取れるものを用意するように言っておこう」


「はっ!ありがたき幸せ!それで宝物庫にご用でしょうか?」


「ああ、開けてくれ。彼女のことは心配しなくていい。

信頼のおける者だ。息子にもちょうどいい機会だろう」


「わかりました、少々お待ちください!」



兵士が何かをいじっている。

魔法的な何かで宝物庫が守られているようだ。

さすが魔法のある世界だ。アカネなんか口が開きっぱなしだ。



「わー、すごいね!ディーノ様!大きな門が勝手に開いていくよ!?」


「さあ、皆さんどうぞ。お嬢さん、中は滑りやすくなっています、お気をつけて」


「ありがとう、兵士さん!寒い中お疲れ様!!」



宝物庫の中に進み、奥まったとこでアカネがここでいいかな?と言い出した。

アカネに言われて、ダンジョンコアと祭壇を取り出す。

なにやらゲームウィンドウ的なものが複数浮いている。

それをアカネがうんうん言いながら操作する。



「うーんと、たぶんこれをこうして、こうだ!」


「そんな感覚的なのものでいいのか、ダンジョンってのは…」


「俺に聞かれてもしらん。彼女のダンジョンは特殊なのだろう」



何かを操作したアカネの様子を見守っていたら、急にズンッと揺れた。

地震か!?と思ったら、どうやらダンジョンの設定が終わったようだ。

気が付いたら、先ほどとは壁の色が違う。地下に潜ったのか?



「うん、これでダンジョンは出来たかな?

あ、宝物庫の物、全部持ってきちゃった!?どうしよう!!」


「アカネ殿、大丈夫だ。

今の宝物庫は名ばかりで、重要なものなどほぼ入っていない。

このまま放置していてくれて構わない。

本当に必要になった場合にだけ、その時に対応するさ」


「この間の聖女の魔石くらいじゃないですか?

今、宝物庫にあるヤバいものって言えば」


「聖女の魔石ってなーに?」


「いやな、俺がうっかりして、聖女に作らせてしまった魔石なんだ。

ほら、あの木箱に入っているはずだ」



アカネが木箱を開ける。

眩く光り輝く魔石はやはりここに封印だなと思っていると…

急に木箱を逆さまにして、魔石をばらまくアカネ。

なにをしているんだ、お前は!?



「何をしてるんだよ、お前!危ないものだって、今言ったばかりだろ!!」


「いや、ダンジョンの魔力にちょうどいいなーって思ってさ。

これすごい魔力的な価値があるっぽいよ!

ダンジョンマスターだからかな?

コアに捧げろって本能が言っているの!これ使ってもいい?」


「いや、使ってもいい?って…危なくないのか?」


「うん、大丈夫みたいだよ?

魔力を吸い出すから、魔石の魔力はすっからかんになるみたいだけど」


「アカネ殿、その魔石には使うには危険な魔力が宿っている。

それを吸い出して、元の空の魔石にできるということか?」


「そうですね、そうなると思います」


「ならばよい。そんな危険な魔石の魔力などない方がいいのだからな。

持っていても、奪われても厄介だ」


「じゃあ、使っちゃうね~?」


「はあ。俺も手伝うよ」



アカネが木箱からばら撒いた魔石を祭壇に運ぶ。俺も手伝って運ぶことにした。

祭壇に魔石を置くたびに、魔石の色が薄くなっていく。

きっと魔石内の魔力が吸い出されているのだろう。



「すごい!すごい!ダンジョンコアに信じられないくらいの魔力が入ったよ!

これだけあれば何でも出来そうだよ!」


「すごいんだな、聖女の魔石…」


「ねえねえ、また今度この魔石、持ってきてよ!

こんなに魔力が手に入ったら、自堕落生活すんごい出来そう!」


「えー…」


「アカネ殿、この魔石はこれっきりにしていただきたい。

我々も管理が出来ないくらい危険なものなのだ」


「うーん、じゃあ直接聖女ちゃんに注いでもらうってのはどお?!

それならいいでしょ?」


「それはそれでどうなんだ?彼女が素直に頷くかわからんぞ?」


「まあ、それならよいのではないか?本人次第だろう」




聖女さまがこの欲望の塊と仲良くしている姿が、想像できる、だと…?

あの聖女さまも常々、自堕落な生活したそうにしていたからな。

意外と息が合いそうだ。


さて、地下ダンジョンも作れたことだし、戻りたいのだがどうしたらいいんだ?

アカネに視線を向け、帰るにはどうしたらいいか尋ねる。



「うーん、ちょっと待ってね。ここから出るにはっと。

あっ、ついでに出入口消せるか実験したいし、試してみてもいい?」


「ああ、今のうちに試せるのならば試すとよかろう」


「大丈夫なんだろうな?」


「えっと、人がいない区画、人がいない部屋はっと…ここかな?ホイっとな!」


「むっ、急に扉が…」


「これでつながったのか?」


「うん、たぶん!」



扉を少し開いて覗いてみる。誰もいないようだ、ここはどこだろ?

キョロキョロと部屋を眺めていると…

部屋の出入口から入ってきたナンシーと目が合う。



「え?ディーノ様?」


「ナンシーか?」


「ここは私の私室なのですが…?」


「そ、それはすまなかった!またあとで!!」



俺は勢いよく扉を閉めた。

どうしたの?というような顔でこちらに視線を向けるアカネ。

未婚の女性の私室に侵入するのは、気があるということを示すのだ。

今回は侵入していないので、セーフだセーフ!

父上が眉間の辺りを抑えてるが、まあ大丈夫だろう。

扉からドンドンと叩く音が聞こえるが、開く様子はない。

向こうからは開くことはできないようだ。


「…では、扉を消してくれ」


「んん?はい、わかりました」


「簡単に消えましたね?」


「そうだな、あとで確認しておいてくれ、ディーノ」


「え!?」


「なんとか誤魔化せ」


「そんな無茶な!」


「では、先ほどの宝物庫前に扉をつないでくれ、アカネ殿。

その後は自由にしてくれてよい。

まだ<ダンジョンマスター>の能力とダンジョンコアで何が出来るかもしっかりとわかっていないのであろう?

こちらに迷惑が掛からない範囲で色々と模索してくれ」


「はい、わかりました。たぶん一度地震が発生するかもしれません。

ダンジョンの範囲を広げるために…」


「わかった、地震だろうと誤魔化しておく」


「ありがとうございます。じゃあまたね、カオル」


「ああ、直接じゃなければ部屋に訪ねてきてもいいぞ?」


「うん、わかった!」



さて、この後は家族との食事だな。

急に飛び出してアレクと母上に心配をかけてしまったしな。

ちゃんと謝罪して、俺のステータスをみんなで確認しよう。

女神様のおかげで、隠蔽すべきとこは隠蔽されているしな。

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