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【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
転生~女神との出会い

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幼馴染の転生、再会のためのダンジョン攻略

茜のその後の人生を見て、俺は絶句する。

あんなに明るく笑っていた茜。

それが光を失った眼をして『【命】の復讐者』と呼ばれていたことに。


あいつにあんな顔は似合わない、いつだって笑っていた。

バラエティ番組を見て、腹を抱えて笑っていたのだ。

悪戯っぽい顔をして、俺の女装姿を見ていたあの茜が…


俺が深く思考してると、女神さまが申し訳なさそうに声をかけてくる。

なんだ?と訝しむ俺に驚きの言葉をかける。


『それで、ですね。彼女の死後、願いを叶えてあげようと思ったのです。

そして、アカネさんをこちらの世界で転生させたんですよ。


ただ、彼女は混乱していて、私の言葉を聞いてくれませんでした。

どうか彼女の下に向かって、彼女を儀式の間に連れて来てくれませんか?

私は彼女に再度謝罪し、彼女へ自身の能力を説明をしなければなりません』


「茜がこの世界に、転生している…?

い、今、茜はどこにいるのですか!?」


『王都の街から出て、やや北東の森の中にダンジョンの入り口があります。

その最深部で今も膝を抱えて寝ております』


「すぐに茜の下に向かいます。女神様、お茶ありがとうございました!」


『待ってください!ダンジョンは自動迎撃モードに入っています。

侵入者は容赦なく攻撃されます。

あなたにそれに対抗するための力を授けたいと思います』


「ありがとうございます。魔法の力でさっさと最深部まで行きたいと思います」


『あなたの能力は他の人に比べると強すぎます。

そのため、大部分はほかの人に見えないように隠蔽させていただきます。

その方があなたも動きやすいでしょうし』


「なにからなにまでありがとうございます。」


『ダンジョンに向かうまでに『ステータス』と唱えてください。

自身の能力を確認できます。

意識すれば、ほかの方に隠蔽されていない能力が見えるようになっています。

ですが、基本的には隠し通した方がいいでしょう』


「わかりました。

では、茜の救出の向かおうと思います。ここから出してください!」


『合流出来たら、また儀式の間に来てくださいね。

それでは、また会いましょう』



俺の視界は暗転して、気が付いたときには儀式の間だった。

時間は経過してないようだな。ありがたい。まだ昼前だ。

急いで茜の下に向かいたい。


俺は儀式の間から大声を上げて、自分の護衛を呼ぶ。

大股で部屋から出て、彼らと視線を合わせる。


「ヤン!シャフリ!クリス!ペティ!いるか!?」


「お、なんすかなんすか!」

「はっ!ここに!」

「何事ですか!?」

「な、なんですか!」


「今からダンジョンに向かうぞ!」


『は?』


「馬車の用意をしてくれ、急ぎでだ!頼む!!」

「わ、わかったっす!」


「ディーノ、どうしたのだ!突然!ダンジョンとはどういうことだ!?」


「父上、すいません。急いでいるので、詳細は後ほど」


「ダメだ!ある程度は話していけ!」


「俺の『幼馴染』がここから北東にあるダンジョンにいます。

儀式の間に連れてくるように女神様に言われました」


「場所はちゃんとわかっているのか?!

下手な無駄足を踏むようであれば、俺は止めるぞ!」


「大丈夫です、そのための力も女神様から授かりましたから」


「女神さまから直々にだとっ!?」


「はい。では、急いでいますので、これにて失礼!」


「うむ、わかった。なるべく支援できるように待機していよう」


話がわかる人で助かる、ありがとう父上!

城門まで向かうと護衛の四人が、馬車の用意をしてくれているのが見える。


「荷物は最低限でいい。最速でダンジョンを攻略するぞ!」

『はっ!』


俺は馬車に乗り込み、御者に向かう先を告げる。

あとは魔法で調整して進むつもりだ。


「とりあえず、北東にある森に向かってくれ。

目的地が近くなったら、その都度指示する!」

「はっ!」


俺は馬車の中でステータスを確認しながら魔法を使う。

よし、これならいける!


目的地を意識しながら探索魔法を放つ。

俺が今まで努力した魔力量で、広範囲に探索が進む。


「サーチ!」


頭の中に現在地と目的地の簡易マップが表示される。

黄色の点がどうやら目的地のようだ。

青色で移動してるのが俺たちか、赤色が敵性生物かな?


今は街道に沿って移動している。

目的地までの敵性生物はなるべく無視したいのだがそうもいかなそうだ。

俺は窓から顔を出し、護衛に前を開けるように告げる。



「前を開けてくれ、邪魔だ!」


「何するつもりっすか!」


「こうするんだよ!ファイアミサイル!」



炎の弾頭が敵性生物に向かって飛ぶ。

ゴブリンのような魔物を爆散させた。

だが、高威力の炎の魔法を使ったために、火事になりかける。



「いかん!スプラッシュ!」



シャフリが急いで消火活動をしてくれる。

クリスが俺に注意する。


「ディーノ様、このような場で火は厳禁です!火事になります!!」

「す、すまない!魔法のイメージがまだうまく掴めてなくて…」


だが、これで目的地までの敵性生物は消えた。

もう少し街道からダンジョンに近い位置まで馬車で移動する。

待っててくれよ、茜!今、助けに行くからな!!




そして、ダンジョンに一番近い位置まで街道を走り、馬車を止めてもらう。

馬車を守る人員とダンジョン攻略とでメンバーを分けなければならないな。


「シャフリ、ペティは馬車を守っていてくれ。大丈夫だ、すぐに帰ってくる。

ダンジョンもここから近く、深くもないようだ。

ヤンとクリスは俺についてきてくれ。最速でダンジョンを攻略するぞ!」


『はっ!』


俺の足では、森の中の移動は遅い。

そういうわけで、ヤンに背負われて移動することに。

方向を指示し、すぐに洞窟タイプのダンジョンが見つかる。


「ホントにダンジョンがあるっす…」


「新規のダンジョンなんて、危険すぎます!」


「いいから行くぞ、時間が惜しいんだ。ライト!」



ダンジョン内は少しは明るいが、それでも薄暗い。

俺は明かりの魔法を使い、ダンジョン内部を照らす。

光に驚き寄ってくるのか、蝙蝠が襲ってくる。


「邪魔だ、どけ!ウィンドカッター!!」


「すげえ、もう魔法を使いこなしてる…」


「感心してないで行くぞ、ダンジョン内もマッピングできているからな」


「うえっ、マジっすか!?

冒険者パーティに一人は欲しい存在っすね、ディーノ様」



俺たちはどんどん階段を降り、五階層に来た時だった。

大量のスケルトンが何かを守るように、目の前にいた。

さすがのヤンもクリスもこれには危険だと俺に訴える。

だが、俺は止まらない。



「茜ええええ!そこにいるんだろ!?こいつらをどけてくれ!!

一緒に帰るぞおおおお!」


「な、ディーノ様!?」


「さすがにやばいっすよ!

ほら、スケルトンたちが一斉にこっち向いたっす!!」


「泣き言ぬかすな、この程度くぐり抜けて見せろ!トルネード!!」


「ぐっ、すごい風っす!?スケルトンが一掃されていくっす!」


「茜ええええ!こいつらをどけろおおおお!!」



Side 茜


…今、私を呼ぶ声が聞こえた気がする。

すごく懐かしい気分にさせられた。でも、彼じゃない。

だって、薫はもういないんだから。


「…かねえええ、こいつらをどけろおおおお!!」


気のせいじゃない!?誰かが私を呼んでいる!!

この世界に私の名前を知っている人はいない。

なら、私の知っている人!?ホントに、薫なの!?



「薫、なの!?カオル、カオルうううう!!」

「アカネええええ!!」



ど、どうにかしなきゃ…!

ダンジョンの自動迎撃モードとやらのせいで攻撃されているようだ。

急いで解除して、カオルに会いたい!

たくさんのスクリーンの中から目的のものを見つけ出す。


よし、これだ!!



『自動迎撃モードをオフにしますか?』

「もちろんYESよ!!」



うるさかった広間が静かになった。

よし、これでカオルに会える!




そして、私が見たものは…



ちんちくりんな少年の姿だった。

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