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【本編完結】異世界男の娘【連載版】  作者: 物部K
魔法学園卒業後

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カオルのドールたちの成長

これでキャラ紹介を除いて、通算で百話ですね!ですよね?!

よくここまで続けられたなー?飽き性なのになー?

アクセス数とかで一喜一憂してます!

評価とかブックマーク数とか、数字が増えるのを見るのって楽しいですね!

Side 新ドール


『お前たちには『精神的経験』が足りないんだ』


私はマスターカオルの言葉をずっと考えている。

あの日、言われた言葉がずっと引っかかっているのだ。

我々がマスターアカネが作った旧ドールたちに劣る?どういうことなのだろうか?

性能は我々のが遥かに上なのに。

マスターカオル、どういうことなのですか?

いずれわかる日がくるとは?本当にその日が我々にくるのですか?




『こら。ぼーっとしていないで、ちゃんとお世話をするのです』


『お世話はしているではないですか?』


『あなたは新入りでしたね?

この方々は自身で意思を伝えることを苦手としています。

そのため我々はそれを『察する』必要があるのです』


『『察する』というのが、よくわかりません…』


『まあ、今は仕方がないですね。ふう。これからの『成長』に期待しましょう。

おじいちゃん、暑くなってきたのですよね?室内に戻りましょうか』




今日はマスターカオルに言われて、この介護施設のお手伝いに来ています。

先輩として、マスターアカネに作られた旧ドールが私についてくれます。


そんな彼女が私に注意をします。説明を受け、一部は理解しました。

ですが、『察する』ということがわかりませんでした。

彼女は私の『成長』に期待するという。

期待通りに『成長』できなかった場合、私はどうなるのでしょうか。

とても不安です。


そして、今回の出来事である。

先輩である彼女の言う通り、あの方の体温が上昇しています。

彼女に連れられて、あの方は室内に入っていかれます。


気付かなかった…

気付けなかった…


私はマスターカオルに作られた新型なのに。






おやつの時間となりました。今度は失敗などしません。

彼のために誠心誠意、おやつを作ります。

栄養もあり、のど越しがよく、腹持ちのいいもちもちとしたおやつです。


マスターアカネに作られた彼女のようにと心がけて、この方のお世話をします。


『はい、おじいちゃん。あーん』

「…」


よし、わずかにだが口角が上がっている!おいしいみたいだ!

だが、喜んでいられたのもここまでだった。


飲み込む段階に入り、苦しみだした。呼吸もしづらそうにしている。

私はパニックになった。

大きな音を立てたため、周囲が異変に気付き、駆け付けてくれる。


先輩である彼女が一番に駆けつける。

容態に気付き、素早く吸引機を手に取り、強引に口に突っ込みます。

そ、そんなことをしたら、口内を怪我してしまいます!

私は止めようかと、手を差し出そうとしたが…




『あなたはなんてものを食べさせたのですか!?』

『は?』

『このような危険な物を食べさせるとは、何を考えているのです!?』

『え?え?』

『危うく、この方は死ぬところだったのですよ!反省しなさい!!』




その後もあれよあれよという内に、指示が出され、現場で処置が施される。


私がこの方を殺すところだった…?

言われた言葉に血の気が引く感覚がします。

私はそのまま部屋を出され、休憩室でぼんやりと座っていました。





私はまた失敗した。それも取り返しのつかなかったかもしれないほどの。

私はボロボロと泣いていた。

私はあの方のためにと、美味しくて、栄養があり、腹持ちのいいものを、と…


何が悪かった…

どうしてこんなことに…

どうすればよかった…

私は…


気が付いた時には、マスターカオルが目の前にいた。

私は捨てられてしまうのだろうか?作り直されてしまうのだろうか?

不安になっていると、マスターカオルは頭をポンポンと撫でてくれた。



「失敗したんだって?よかったな、先輩がいてくれて。

あの人も無事だそうだぞ?」



私はあの方の無事を聞いて、またボロボロと泣いた。



「わかったか?

いくらお前たちの性能が彼女たちを上回っていようと…

『経験』の差は埋められないということが?」


『はい、嫌というほどに…』


「気付けたならよかったよ。

もし、このまま気づかなかったら、ちょっと俺も困ってしまうとこだったよ」


『私はマスターカオルにまで迷惑をかけるとこだった…?』


「ああいや、迷惑ってわけじゃない。

伝える方法に悩んでしまうってところかな?

今回のことでお前は様々な『経験』をしたな?」


『はい…』


「色々と考えただろう?悩んだだろう?

それがお前に足りなかった『精神的経験』って奴だ」


『これが…』



「胸が痛むだろう?苦しいだろう?

だが、その痛みや苦しみは物理的なものじゃない。

今回の『経験』をこの先ずっと忘れるんじゃないぞ?

なんなら、伝えまわってもいい。お前が感じたことを伝えまわれ」


『私のこの胸の痛みや苦しみをですか?』


「ああ、それがほかの奴らにも共有されれば…

彼女たちも実際に『経験』したものじゃないが、『情報』として共有できる。

そして、きっといつか『知識』として『成長』につながるはずだ」


『『情報』に、『知識』としての『成長』…』


「お前がほかの奴らを引っ張っていけ。

お前もほかの奴らの『経験』に耳を傾けろ。どんなことでも為になるはずだ」


『『経験』に、耳を、傾ける…』



『マスターカオル、こちらにいましたか?おや、彼女は』


「今、絶賛『成長』中だ。お前からも何か言ってやれることはあるか?」


『では、僭越ながら。あなたが作ったおやつから感じられるものはありました。

ですが、材料が悪かったのです。次は気をつけなさい。

ここでは、常に相手の立場になって、考え続けるのです。それが介護です』


「さすが、アカネがマスターなだけあるな。

俺とは言葉の重みが違う。これが年季の違いか?」


『マスターカオル?マスターにお伝えしますよ?』


「いや、ちょっと待ってくれ!悪い意味じゃないから、決して!」


『ふふっ。さて、どうしましょうか』


「うっ!なら、今度お前たち全員の肌の上にスキンを張ろう!ど、どうだ!?」


『仕方ないですね、それで手を打ちましょうか。

我々も彼女たちのような肌が羨ましかったですからね』


「ふう、よかった」


『わ、私、もっと勉強します!もっと学ぶべきことが多くあります!

性能に胡坐をかくことなく、完璧を目指します!』


「お、おう。

だが、何事もほどほどにな?お前たちに無理をされても困るからな」


『彼女なりの成長のための宣誓なのですから…

おおめにみてあげてください。マスターカオル』





Side カオル


そして、あの日から俺が作ったドールたちは常に『情報』共有をしている。

常にお互いに確認作業を行うなどをしている姿なども見かける。

間違いがないかを何重にもチェックをするようになったみたいだ。

うーん、一気に成長していく姿をみると寂しいもんがあるな。

これが父性というものなのだろうか?



『マスターカオル、どいてください。掃除が出来ません』


「掃除はお掃除スライムがいるじゃん。あいつらに任せればいいじゃん?」


『彼らでは届かない細かい場所などもあるのです。とにかく邪魔です。

街の整備に行かれてはいかがですか?』


「ぐっ、わかったよ…」






…これが日曜日の家にいるお父さんの気持ちか。知りたくなかったぜ…




はあ。ダークエルフの住む街も改造しだすかね。

そうだ!空港みたいな動く床つけるのも面白いかもな!

俺の技術力に酔いしれな!ダークエルフども!!

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