表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

四話目 なんで愛ごときに人を守るんだ?


 今日から冬休みか〜。

 でも私は休んではいられない。


 パトロールスケジュールを見る。

 12月31日までに二班が出るのは28と31。

 なんで大晦日パトロールなんだよ!


 明日か〜パトロールは。

 それまでに力の練習でもしておこう。


「愛の力。解除」

 一瞬で自分の体があつい熱に包まれる。

 ……これは炎ではない。

 オーラと言ったほうが正しいのかもしれない。

「甘い気力」

 自分で言うのも何だけど心地の良い気力が放出されていく。


 そして……愛の力主流の奥手。

「有限実態……!」

 だが発動はしなかった。

 まだ修行不足か。

 正直、これしか使える力がないのに…まだ使い慣れてない。


 有限実態とは愛の力の先祖がつけた。

 ネーミングセンスがあんまり好きじゃないんだけど。

 有りな限りの実態?

 つけた人は「無限を愛の力で有限」にする意味らしいんだけど。

 有限はともかく、無限なんてどこにも入ってないじゃん!


プープー


 何!驚くよ!

 無線が音を立てている。


──ガチャ


『こちら神聖情愛隊本部。そちらは』

「コード05第二警班。どうぞ」

『二班引き連れてパトロールしてくれませんか?』

「はい?異常事態発生?」

 明日パトロールじゃないのか…?

 今日と明日はキツいんだけど。

 もしかして、アイツラが動き出したとか。

『いいえ。これは三班、四班他の班にも頼んでいます。というようのも、一班のコード02が失踪しまして』

「02……って誰でしたっけ?」

すめらぎという名前の方です。おそらく、連れ去られたのではなく自分から失踪したのでしょう』

 ああ…神聖情愛隊の問題児と呼ばれるヤツね。

 中々悪名高いで有名なやつだ。

「分かりました。02を探せと言いたいわけですね?」

『恐れ多いですが、よろしくおねがいします。ついでにパトロールもよろしくおねがいします』

「あ、その件ですが、明日のパトロールは延期に……」

ガチャ


 切られたよッ!

 あの皇とか言う人のせいで2日続けてパトロールになったじゃん! 

 私の休みを返せ〜!


♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡ ♡


「集まったな」

 光が時間を確認しながら呟いた。

「さっさと見つけて終わりにしましょ?」

 要が面倒くさそうに言う。

 まあ、私だって面倒なんだけど。

「なんだ〜人探しかよ。っち、戦いがないのか…」

 一人だけ戦い好きなバカがいるが無視をしておこう。

「第一警班コード02皇。今回のターゲットはそいつか!」

「……敵ではないけどターゲットは確かね」

 要が頷く。

 どこから探せばいいんだろ?

 探知術の力を持っている人なんていないし…。


──シャララン……


「!?」

 綺麗な鈴のような音が響いた。

 目に飛び込むのは輝く粒子。

 光のようなもの。

「あれって……」

 要が呆然と呟く。

 

 現れたのは。

「皇……!」

 問題児として有名な皇だった。


 皇は天使の微笑みを見せた。

 でもね、騙されないのよその地獄の笑みに!

「あーまた追手かー」

 面倒そうに悪態をつく。

「なんで愛ごときに人を守るのかねー」

 彼が手をかざす。

 一同は予測をし、動き出した……が。

「!?」

 輝く粒子に目がくらむので前に踏み出せずにいる。

 目をつぶって……それじゃあ格好のいい餌になってしまう。

「ねえ、僕神聖情愛隊やめたいんだけど」

「魔法の才能があるならぜひやめないで役に立ってほしい」

 長が言う。

 でも、問題児はまた手を振り上げる。


 皇の力は煌──煌めく粒子を操るのだ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 皇の狙いは何だ!? 闇落ちか!? 気になります☆彡
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ