第2回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞 への投稿作品
ヒロの分まで、牛乳飲んじゃダメだぞ♪
『ヒロのは、右の扉。紘くんのは、左の扉。牛乳は、仲良く飲んでネ♪』
冷蔵庫の扉に張り紙をして、
朝が遅い紘くん宛に、新妻の ゆいこは、『ヒロの分は、飲んじゃダメだぞ♪』と書いた置き手紙を残して出勤していた。
けれども、紘くんは、愛犬のヒロの夕食分の牛乳まで、飲み干してしまう程の牛乳大好き青年。
そんな紘くんが、大好きな新妻ゆいこは、ちゃんとヒロのための牛乳も買ってから帰宅していた。
果たして!紘くんが帰宅する迄にヒロに牛乳の用意が出来るのか?
今宵も牛乳大好き青年vs.仔犬のヒロによるほのぼの夕食争奪戦が始まる。
時は、少々遡り、
今日、今夏唯一の中学校の登校日。帰りに紘くんが、うちに遊びに来てくれる♪
紘くんには、仔犬の『ヒロ』が居ることは、ナイショ♪
ゆいこは、冷蔵庫の右側の扉に『紘くん用牛乳入っています♪』と書いた付箋を貼って、ニヤけていた。