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骨・骨・骨!  作者: マネージャー
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閉じ込められました



「……んあっ! ここはマイルーム……じゃないんだな」



 大蜥蜴のせいで床が抜け落ち、鶏冠カエルに巻き込まれて落下したわけなんだけど、途中で意識を失ってしまったんだな。もしかしたら、死亡扱いになって、マイルームに戻されたと思ったけど、ここは隠しダンジョンの遺跡……だよな?



「大蜥蜴と鶏冠カエルはいないし……ドロップアイテムもないか」



 俺がいるのは小さな部屋。ドアは一つあるだけで、どうやって侵入したのかも分からない。MAPを確認してみると地下四階と表示され、地図は完成されている。この部屋に通じる道はなく、離れた場所にある。ドアがある壁以外から、滝のように水が流れる音が響いているのも、ここは隠しダンジョンにある隠し部屋なのかも。大蜥蜴と鶏冠カエルは更に下へと流されたのかもしれない。



「ここにいても仕方かない。レイ達と合流しないと……手がない!」



 ドアは手動式なのに、俺には両手がない。羽を手の役割にしようとしても無理だし、口でやろうにも顎が外れそうだ。カエルの骨舌も折れて、人並みの長さになってる。つまりは手詰まりだな!



「こうなってしまうとログアウトするしか……けど、隠し部屋にもう一度来れるかも微妙かもしれないし」



 明日になったり、他のプレイヤーが来れば蜥蜴は復活するだけじゃなく、床も元通りになるかもしれない。『与骨』も出来ないし、今日みたいのを繰り返すのは無理だ。一番良いのはかおリン達を待つ事だけど、この場所を見つけてないんだよな。そもそも、隠しダンジョンでログアウト出来るのか?



「実は天井はああ見えるだけで、すり抜けたりは……」



「きゃあああ!」



 と、レイがスポンと天井をすり抜けて、落ちてきた。水に流されたのか髪や肌が濡れてるくせに、服は透けてないのが残念……じゃなくて! 地面に直撃する前に何とか立て直し、レイも死ぬ事はなかった。



「急に流されるとは思わないんだから。急に壁に衝突するし、幽霊だと忘れて、凄い怖かったんだけど……って、いた!」



 レイは俺に話してたわけじゃなく、独り言。俺がこの部屋にいる事に驚いてるみたいだ。



「無事で良かったよ。かおリンや草井さんを呼んだんだけど、床の再構築が始まっていて、ゴーストの私だけがすり抜けてる事か出来たの。完全に修復されてたら無理だったと思う」



 という事は、かおリン達も知っていて、下に向かうつもりではいるんだな。それにレイが来た事でドアを開けて貰えるぞ。



「こっちも死んだと思ってたし、部屋から出る事も出来なかったんだ。どうしようとってところで……レイがドアを開けてくれたら」



「あっ……MPが無くなったから、回復するまでポルターガイストは使えないよ」



 レイが手でドアを開けようにもすり抜ける。けど、壁をすり抜ける事は出来ない。落ちてきた天井も同じみたいだ。ポルターガイストでも物を動かすように、ドアを開けようにもMPが足りない。



 一体何をしにきたんだよ……まぁ、一人でいるよりかはましだけどさ。

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