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骨・骨・骨!  作者: マネージャー
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そっちじゃないだろ

「はぁ……何もしないから。草井さんも口の中に入れないで。言葉が分かる分、達が悪いから」



 少し目を離したら、その隙に草井さんが鶏冠カエルを口に含み、顔と手だけが出てる状態。手はバタバタとして、必死に抜け出そうとしてる。



「お前が許すのなら仕方ない」



 草井さんが口を開けると、すぐに飛び出した。油なのか草井さんの唾液なのか体はベチョベチョだ。



「ゲロゲロゲロ!」



「助けてくれて感謝する。先に大蜥蜴は倒しておくから……らしい」



 草井さんが訳すると、鶏冠カエルも水の中へ飛び込んだ。そこは装置を守る部屋まで続いているんだろう。まぁ……俺の状態は駄目だし、かおリンも鶏冠カエル達がいたら嫌がるだろうからな。



「はっ! 私は何を……変なカエルは倒して……何やってるんだよ! 本当にやめてよ。もしかして、アイツ等に大蜥蜴を倒すように命令したのか?」



 かおリンは俺の姿を見て、鶏冠カエルに『与骨』してしまった事に気付いたんだろうな。もう一度カエル達に会うのは確実になったわけで、『与骨』する相手がカエルなのは一番嫌だったと思う。



「俺自身もこんな状態になるとは思わなかったんだよ。俺が命令したわけじゃなく、カエル達の意志で倒しに行ったんだからな」



「私も大丈夫だと思うんだけどね……でも、ポン骨の前から姿を消しちゃったから」



 レイはかおリンに取られる前に、『トードートの油』を拾ってくれた(ちゃんと瓶に入ってるのが凄い)。



 けど、『与骨』に対する野良魔物に対しての命令が一度しか使えないとしても大丈夫だとは思うけど、言う事を聞いてくれるのは目の届く範囲にいてくれないと駄目なんだよな。カエル達が嘘を言った可能性もあるし、草井さんの翻訳が間違ってる可能性もあるよな?



「やって欲しいのは装置を動かす事だろ。今回は蜥蜴を上に乗せて倒す事で、それをカエル達がやってくれるか? それに少しパワーアップしたところで倒せるかって話だ」



 俺自身も倒す事しか考えてなかったぞ。それにカエルも少し大きくなって、鶏冠が生えたぐらい。毎回食べられてた相手に勝てるかは挑戦してないんだから、分かるわけもない。



「言っておくけど、私は確認に行かないぞ。カエル達が全滅してたら、教えてくれ」



 俺が見に行かないと駄目なのは確実だな。目的が終わったのなら、骨を返却してもらわないと。倒された場合でも、骨を回収出来るかもしれないし。



「あっ! 今思ったんだけど、蜥蜴は残り二体いるんだよね? カエル達は装置がある場所に向かってくれたの?」



 そうだ! 倒さなくていい蜥蜴がいるのを忘れてた。そこまでの分岐点まで行ってないんだから、どちらに行ったか分からない。二手に分かれて全滅でもしてたら、『与骨』した意味もないぞ。



「『与骨』した奴もMAPに載ってればいいんだけどな。ばあ……どうする? アイツ等を見に行くのか」



 かおリンがMAPを開いてみると、装置がある場所じゃない方へ、敵表示の赤い点が塊で向かっているのが分かった。

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