表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
骨・骨・骨!  作者: マネージャー
56/324

鶏冠カエル

「『補骨』する場面を前も見たけど、更に気持ち悪くなったよな」


「だね。一緒にいるなら草井さんの方がいいかな」


 かおリンに言われなくても、俺自身がそう思ってるから。慰めるように草井さんが頭を撫でてくるけど、同情されたというか、負けた事に悲しくなってくる。いや、レイは最初から草井さん推しだったか……待て待て! 草井さんはカエルのドロップアイテムを食べたせいで、肌が緑に茶色の斑点、カエルの皮色になってる。こっちの方が駄目だろ。ある意味、俺以上に変わってるから。レイやかおリンもそこをスルーするか!



「体の変化ぐらいは当たり前だ。もう一体いるんだ。さっさと行くぞ。俺達の姿を見た奴等が、追い掛けてくるかもしれないからな」



 それはお前が堂々と隠しダンジョンの中に入って行ったからだろ! というか、他プレイヤーを利用して先に進むのはありなのでは? なんて、面倒臭そうなので言うのは止めておこう。



「そう言うなら、アンタが階段前で足止めしておけよ。私達で蜥蜴を倒す事は出来るし」



 俺が言わなくても、かおリンが言ったし。



「そうだな。脅威なのは蜥蜴よりも、追ってくる奴等の方か。そこまで言うなら引き受けてやる」



 狼男は警備員をしてるためか自信過剰らしく、当然の行為だと思ってるな。そう言って、上の階段付近まで戻っていく。



「そのまま放っておくのもありじゃない?」



「駄目だな。置いていくのは装置を動かす場所じゃないと」



 狼男がいなくなった事を良い事に、かおリンとレイはブラックな会話をしながら、装置がある場所まで進んでいく。かおリンは勿論カエルの不意討ちの警戒を忘れていない。



 今回は足も生えて『尻尾鞭』も使えるし、多数現れて、一気に倒せたらどんなに気持ち良いだろう。



「カエル達、早く出てこいや!」


 と思わず叫んでしまったので、咄嗟に頭を下げた。予想通り、かおリンが体当たりをしてきたので回避成功。カエル嫌いと分かってるのに、呼ぶ俺が悪いんだけど。



「私に対する嫌がらせ? 『補骨』した力を試すのは蜥蜴相手で良いだ……ろ」



「あっ……」



 かおリンの背後にカエルの魔物が。しかも、さっきのカエル達よりも大きく、頭に鶏冠(とさか)みたいなのが付いている。その姿と、カエルの舌で舐められた事もあって、かおリンは硬直してしまった。初めての相手にMAPの敵表示されてなかったのもある。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ