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骨・骨・骨!  作者: マネージャー
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天野VS空凛?

「はっ? 私はきちんと説明したはずだし、ポン骨と話をしてるのに悪いもくそもないだろ。転校生だから、クラスメートと話せ……他の奴等は全員仲良しこよしか。違うだろ? 私にだけ強要するなよ。というか、誰? レイではないよな」



 空凛さんは天野さん相手でも突き放す態度を取った。これは一触即発か? 失礼な話だけど、天野さんの言葉も悪いし、空凛さんの言葉にも一理あるんだよな。一年の時や中学時代でも、同じクラスなのに一言もしゃべってない奴なんて何人もいたぞ。空凛さんは言葉は悪いけど、口に出して断ってるし、それを強制的にやらせるのはおかしな話だ。



「先に名前を言わないのは失礼だよね。私は天野セシリア。残念だけど、レイって子じゃないわね。うん……空凛さんの言葉は間違ってないか。私も只野司君とは話した事もないし、それを強要したらいじめだよね。私はこんな姿で、最初は色々あったから」



 天野さんが笑顔で謝るのが逆に怖いんだけど。いじめのパターンになるのは止めて。



「ああ……アンタが天野セシリアなんだ」



 えっ……空凛さんは小さな声で呟いた? 聞こえたのは側にいる俺と世良君ぐらいじゃないか? 



 知り合いってわけじゃないけど、名前は知っていた? 担任から天野さんに頼るよう言われたとか……



 それとも、掲示板に書かれる程『魔人天生』で有名人? 天野さんはセシリアと同じ名前にしてるみたいだけど、それだけで勘違いするかな?



「忠告は受け取っておくわ。まぁ……挨拶ぐらいは返すようにするから」



 空凛さんは授業がそろそろ始まるのに、教室から出て行った。天野さんが追い出した感じだぞ。それでも、周りは空凛さんが不良だからって、天野さんを庇う形になってるんだけど。



「ゴメンね。只野司君は空凛さんと話してたのに。何か感情的になって……後から空凛さんにも謝るから」



 俺に向けた天野さんの顔は本当に申し訳なさそうだった。一応、彼女なりに周囲だけじゃなくて、空凛さんの事を心配していた? これが演技なら、女子って怖いと思うのは、発想が飛び過ぎかもしれないけど。



 この日、空凛さんは授業や休憩中も教室に戻る事はなくて、逆に教室内の雰囲気が微妙になったのは仕方ない事かもしれない。というか、この居心地の悪さ、師匠と尊敬する気持ちは消えてしまったな。

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