VS愛毒とオッサン達 ー8ー
「何でスケルトンが二人もいるのよ! けど、サンドマンはそんな武器で簡単にやられないんだから」
サンドマンじゃなくて、愛毒が驚くのかよ! じゃなくて、後ろに敵がいるのを教えてるのか。骨と骨に挟まれたからって、何か特技あるわけないし、分身は武器は持ってるけど、あるのは古びた剣。切るよりも、叩く事しか出来ないんじゃないか? それにダメージも全然なのでは? と思ったけど、実際起きたのはサンドマンの体に古びた剣がすんなり入り、体が崩れる事なく倒れた。MAP上の赤い光も消えてる。
「『はっ……何で?』」
愛毒はサンドマンが倒された事に驚いた以上に、俺の方がその上を行くわ! 日曜日の間に、分身が強くなった? バラバラになったのなら、元の姿に戻ればいいのに、レイが組み立てた四本の腕状態。そっちの方が強いのか?
「さぁ?」
分身も分かってない。なら……水に濡れている? 川の中に入ってたから当然だよな。それがサンドマンの弱点か! 斬られた箇所が水を吸い込んで固まってる。それだけじゃなく、アースドラゴンの地震もダメージに入っててもおかしくないよな。
「はぁ……砂消はましだと思ったけど、これだけからオッサン達は……数を多くしても無駄だったみたい。私はギブアップするわ。倒される事で能力が下がるよりかはまし。スライムも控えてるんでしょ」
愛毒は一人になった事で降参した。勝利条件はリーダーの撃破、近くに俺がいるのに能力が下がるのを気にするとか……俺の手下になるのは許せるのか?
『愛毒のギブアップを確認。勝者 ポン骨・かおリン』
愛毒の嘘じゃなく、運営の方が俺の勝利を認めた。
「私は選ばなくてもいいから。というか、外せ」
勝負が終わっても、すぐにマイルームに戻らない。愛毒は目の前にいるとして、倒した三人の写真が愛毒の横に並んだ。
『貴方は誰を手下に選びますか?(最低、一人は選んでください。全員も可)』
そういう事か! 二回目から手下を取捨選択出来て、愛毒は自分を外せってわけだな。人面鳥みたいに裏切る奴もいるわけだし……けど、外されると結構悲しい気持ちにならないか?