通り過ぎた夫婦
見る人がいたら多分続けます。
拙い文章だけど頑張って書いたのでどうか鼻で笑うだけで勘弁してぐさい。
…長い…長いスタッフロールが終わり、画面は白と黒の粒が入り乱れる様子しか映さなくなった。
デッキが音を立てて、テープを出す。
私はまどろんでいた。
この椅子は人の気力を低下させる、そういうつくりになっている。
私は、前にこの小屋を通った夫婦とその子供たちのことを思い出していた。
あの夫婦は、私に砂浜とビルの写った雑誌の切れ端を見せて、君も一緒に来ないかと誘っていた。
私は断った。あそこには廃れて崩れかけたコンクリートと、枯れた海しか無いことを知っていたからだ。
行った事がある。
缶詰や日用品として使えそうなものが少しばかりあったが、それらは私がすべて持ち去ってしまった。
悪いことをした、とめておけば良かった。
でもあの気が触れたような笑顔に向かって「あそこにあるものは全部僕が持ち去って全部使ってしまった。」なんて言えば、首を絞め殺されるんじゃないかと怖かった。それでも嘘をつけば良かったじゃないか、あそこには何も無い。その事実だけ伝えればそれでよかった。
いまでも、あの子達の顔が忘れられない。
自分がどこに行くのかさえわかってないような顔をしていた。
「生きてるかな」とひとりごちた。
アルコール飲料ぐらいしか、飲めるものがなくなってきた。そろそろ探さなきゃいけない。
今んとこ続けるんならオムニバス形式にしようかなと、考えています。
それにしてもよくこんなものに時間を割こうと思えましたね。
暇なの?