joutouku
常套句。
いつもの二人、元同級生だった二人、もう違う道をあるく一人の大人。
どちらからともなく発せられたその言葉は、
そのどちらもが違う響きで奏でられた。
「先生に行っちゃうぞ」なんて言葉、その教師が生徒から一定の信頼を受けてないと出てこないからね。
まったくもって、羨ましい限りだよ。
(いい先生を持てて、いい先生になれて)
空になった杯を満たして、打ち付けあった。
二人はこれからも変わらない。変えられない過去に向き合う一人、変えてしまう前に向き合いたい一人。
酒瓶はもう軽くなっていた。
下等なわれらにゃ紡がれない。
……さいきんまで、じょうこうく、かと思ってた。