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第69話 ドラグバル城 後編

戦争終結です

 皇帝の間にいた親衛隊第1連隊を制圧した特戦群とレジスタンスは、皇帝の間の奥にある皇帝の部屋に前に立っていた。

 

吉川二等陸曹「よし、木村と村田は盾を装備しろ、室内は乱戦になるぞ」


 そう言うと木村一等陸士と村田一等陸士は、背中に背負っていたライオットシールドを装備して9㎜拳銃(USP)を取り出した。

 吉川二等陸曹率いる第1分隊は、盾持ち2人が正面に陣取りその後ろに残りの8人が配置着いた。

 第2分隊も同様に盾持ち2人を作り出して、第1分隊の横に同じように配置に着いた。

 第3分隊は、扉の両サイドに壁に張り付いて5人に別れた。そして、第3分隊員の1人が扉にブリーチングチャージを設置した。第3分隊の扉の両サイドの先頭の隊員が手にフラッシュバンを持っていた。

 レジスタンスは、第1分隊と第2分隊に紛れて盾の後ろでスタンバイしていた。

 皇帝の部屋の正面から見て左の先頭の隊員が、右手に3本を指を立てて左手に89式小銃サプレッサー付きを持っていた。

 右手の3本の指を折り曲げていき、右手でグーの形を作った瞬間、指を折り曲げていた人の後ろからカチャッと音がした。

 

ドカーン

 

バババババババン

バババババババン

バババババババン

 

バンバンバンバンバンバン

 

 ブリーチングチャージを起動して扉を破壊した瞬間に、盾が突入していき、その後ろから特戦群がフルオートで親衛隊員に向かって撃っていた。

 それと同時に親衛隊員も手持ちのジュリート式マグナムライフルを、破壊された扉に向けて一斉射撃していた。

 

 親衛隊員は、テーブルを盾にしていたが特戦群が放った銃弾はそれを貫通して親衛隊員に直撃して全滅した。

 一方、特戦群とレジスタンス達は盾によって銃弾が弾かれ、負傷は出なかった。

 

宗原三等陸曹「クリア!」

 

村田一等陸士「クリア!」

 

吉川二等陸曹「よし、オールクリアだな」

 

 特戦群とレジスタンス達が部屋の確認していたら、吉川二等陸曹と共に裏口で近衛兵の首をへし折った猫のハーフ獣人が、ある扉を足で鍵ごと破壊して中に入っていった。

 特戦群が呆気にとられていると、レジスタンス達が大急ぎでその部屋の中に入っていった。部屋の中から物が壊れる音と何かを殴る音が聞こえた後、怒鳴り声が聞こえてきた。

 

?「止めて下さい、ヘイミー隊長!」

 

?「やめろにゃ、このクソ野郎に自由を奪われて監獄入れられたにゃ」

 

?「それはみんな同じですし、あなたの大好きなサンマを与えて貰えなかったって殺しちゃダメですって!」

 

?「放せにゃーー!!!!」

 

 と、怒鳴り声がしていると王冠を被った60代くらいの男性が、屈強な犬族の男性獣人と熊族の男性獣人に両脇を固められて出て来た。

 その次には、体を持ち上げられて暴れている猫族の女性ハーフ獣人と体を持ち上げて、何とか押さえ込んでいる筋肉隆々の身長2mくらいある馬の男性獣人のヘンリーが出て来た。

 ヘイミー隊長は、スレンダーの身体の割にはそこそこ膨らんだ胸を持っていたが、問題はそこじゃなかった。身長160㎝の割に筋肉隆々の2mくらいあるヘンリーとヘンリーよりも大きくて筋肉量が段違いのゴリラの獣人が、抑え込んでいるのにも関わらず、60代の男性をあと一歩まで殴れるくらいまで暴れていた。

 

吉川二等陸曹「よし、目標を確保しましたね、撤収してもよろしいですか?」

 

 と、レジスタンス達に聞いてみると「はい、撤収しましょう」と馬の男性獣人が言った。

 

 撤収する最中も銃声や爆発音が聞こえていたので、吉川二等陸曹はまだ大隊が戦闘してるんだなと思い、入ってきた裏口をヘと向かっていった。

 移動している最中、猫の女性ハーフ獣人であり、レジスタンスの特殊部隊の隊長でもあるヘイミー隊長は、王冠を被った60代くらいの男性は元い皇帝陛下を睨みつけていた。

 

 すると、T字路の暗い廊下からダッダッダッと大勢が走ってくる音とその走ってくる音に合わせてジャリジャリと金属と金属がぶつかる音が、こちらに向かっているのに気付いた。

 

 吉川二等陸曹は、咄嗟に全員を部屋の中に誘導した。

 部屋は客間のようで高級そうなベットやじゅうたん、テーブルといったものが置かれていて、部屋も広々として45人が入っても大丈夫だった。

ヘイミー隊長は、ドアに耳を当てて通り過ぎるのを待った。数十秒もしないうちに大勢が走っていく音が消えたが、念のために一分近く待ったが銃声と爆発音が遠くからするくらいで、何も聞こえなかった。

 

ヘイミー隊長「大丈夫そうにゃ、念のために偵察に行ってくるにゃ、ロイ、行くにゃ」

 

 ロイと呼ばれた黒豹族の獣人が、屈みながらヘイミー隊長のいるドアに近づき、ヘイミー隊長と共にドアを開けて出て行った。

 ロイとヘイミー隊長は、近くの通路を見て回ったが、誰もいなければ銃声と爆発音以外聞こえていなかった。

 

ロイ「こっちは異常ないですね」

 

ヘイミー隊長「こっちもにゃ、おーい、出てきていいにゃよ」

 

 ヘイミー隊長の偵察が終わり問題ないと判断されたので、特戦群とレジスタンス達が部屋から出て来た。

 

ヘイミー隊長「私が行くにゃ、皆付いて来るにゃ」

 

 ヘイミー隊長は何故かこの城のことを知らない吉川二等陸曹が、先陣を切っていることに気付いたのだろう、3名のレジスタンスが先頭になり、特戦群とレジスタンスが後に続いた。

 数分後、L字の通路の所でヘイミー隊長が、止まれの合図をした。ヘイミー隊長が耳を澄ませていると遠くの方から、さっきもよりも大勢が近づいて来るのが分かって、手信号で前にあった部屋に全員が入っていった。最後にヘイミー隊長がドアに耳を当てた。

 

ヘイミー隊長「通り過ぎたにゃ」

 

 ドアからは何も聞こえなかった。

 部屋は少し赤いじゅうたんが敷いたあるだけだったが、学校の体育館並みの広さがあった。

 

ヘイミー隊長「よし、この先に私達が潜入した裏口があるはずにゃ」

 

 すると、あるレジスタンスがあることに気付いた。それはヘンリーだった。

 

ヘンリー「正面!伏せろ!」

 

 ヘンリーの言葉で特戦群とレジスタンスが全員その場に伏せた。

 

ガタンッガタンッバキッ

 

 それは自分達が入ってきた裏口の扉と似ている扉が、飛んできて特戦群とレジスタンスの真上を通過した。

 その扉は、横に回転しながら壁に激突して真っ二つに割れた。

 

ガラガラガラガラ

 

 扉が投げられた方向から重い金属の何かを引きずるような音が聞こえてきた。それはとても不気味なもので、恐怖心を煽るには十分なのに尚且つ周辺は倉かった。

 すると、第3分隊の隊員が何かに気付いた。

 

第3分隊員1「6時の方向にいるぞ!」

 

 第3分隊員が、居るとだけ伝えられたそいつの姿は、騎士の鎧を着込み、体長が約3m近く巨大な大剣を引きずってこちらに向かってきていた。

 

ドラグバル城正面ロビー

 

ドカーン!!

 

 重厚な木製の扉が吹き飛ばされた。

 吹き飛ばされた扉から現れたのは自衛隊の96式装輪装甲車だった。

  

 吹き飛ばされた扉に向けて一斉射撃しているのは、近衛兵と親衛隊の混合部隊だった。

 

バンバンバンバンバンバン

 

ガキュンガキュン

 

 彼らは、正面ロビーに椅子やテーブルで造られたバリケードを構築して応戦しているか、吹き抜けになっている正面ロビーの二階の廊下や階段から射撃しているが、庭での戦闘時同様に、装甲車の堅い装甲はジュリート式マグナムライフルの弾を弾いていた。

 

近衛兵1「くそっ、魔術を放ってあのデカ物を潰せ!」

 

 近衛兵1の掛け声で魔術が扱える近衛兵や親衛隊員が、聞き慣れない言葉で前に付きだした手に魔方陣を形成して、火球や鋭い氷の塊を飛ばして96式装輪装甲車を攻撃した。

 

近衛兵2「全く効いてないだと?!」

 

近衛兵3「どんどんこっちに銃や盾を持ってこい」

 

ダンッダンッダンッ

 

 

 89式装甲戦闘車の35㎜機関砲が、近衛兵と親衛隊員をバリケードごと薙ぎ倒していった。

 

ダダダダダダダッ

 

 96式装輪装甲車の12.7㎜機関銃が火を噴き、35㎜機関砲の射撃でも生き残っていた敵兵を全滅させた。

 

 正面ロビーを制圧をした自衛隊とレジスタンスは、それぞれ別れてドラグバル城を制圧していった。


ドラグバル城裏口前

 

?「こんにちは、レジスタンスの諸君。早速だけど皇帝陛下を帰して貰えないかな?そいつが居ないと私のお給料が入ってこないんのよね」

 

 声は女性だった、声の発信元は恐らく巨大な騎士の横に居る長いローブを着込んだ者だろう。

 

ヘイミー隊長「そんな訳にいかないにゃ、こいつは後で私がボコボコにするにゃ」

 

ヘンリー「隊長、ボコボコにしちゃ駄目ですって」

 

 ヘイミー隊長とヘンリーのコントをしている間にも、特戦群は、念のために持ってきた対戦車ロケットを3挺を準備していた。

 

?「さ、そろそろ始めましょうか」

 

 女はそういうと煙のように消えたと同時に巨大な騎士が、横に薙ぎ払おうと刃の先を後ろの方に向けた。

 

?「撃ち方始め!」

 

ババババババババン

ババババババババン

ババババババババン

 

 特戦群の隊員達による一斉射撃、89式小銃やM4、M416、M240から発射された弾は乗用車一台を蜂の巣にできる、が。

 

第2分隊員1「目標未だ健在!」

 

 あれほどの銃撃を受けて巨大な騎士の鎧には傷一つ付いていなかった。

 

山木一等陸士「嘘だろ?あれほどの銃撃を喰らっても平気なのかよ」

 

 山木一等陸士に限らずに複数の隊員達も、経験上これほどの銃撃に耐えるのは装甲車か戦車くらいだった。

 そのためこの巨大な騎士の存在は中世の遺物のようなものから、異世界における装甲車という認識になった。

 

吉川二等陸曹「カールグスタフ用意!」

 

 吉川二等陸曹は、この部隊で最も火力が高い兵器で対処しようする。もし、対戦車ロケット弾ですら防ぐ装甲だった場合は退却しかないと思っている。

 

ブンッブンッ

 

ガタンッバコンッ

 

 巨大な騎士は、大剣を特戦群に向けて横に縦に振り回してドラグバル城の壁や床を破壊していった。

 

ヘンリー「おりゃあ」

 

ガキンッ

 

 ヘンリーが、巨大な騎士の背中に戦槌を振り下ろした。巨大な騎士は、前に仰け反ったが装甲は傷付いていなかった。

 

ビュン

 

 巨大な騎士は、後ろにヘンリーを追い払おうと大剣を後ろに振った。ヘンリーは、それを華麗に避けて3mくらいまで飛んでいった。

 

ヘンリー「だめか、スズ、魔法で攻撃だ」

 

 スズと言われたのは、ドラグバル城潜入後に吉川二等陸曹が皇帝の間について質問したときに、受け答えた鳥人の鷹族の女の子だった。

 

スズ「わかったよ!」

 

 スズは、何か唱えると巨大な騎士に向かって伸ばしている両手から、複数の火球を生み出した。

 

ボファンボファン

 

 火球は、巨大な騎士の鎧に当たると丸い形の火球は崩れて消えてしまった。

 

巨大な騎士「ゴオオオオ!」

 

カキンッ

 

 獣人の犬族がグレートソードで、巨大な騎士の重い一撃を受け止めた。

 

犬の獣人「今だ!」

 

?「フンッ」

 

ガキンッボキッ

 

 獣人の犬族のかけ声で獣人のゴリラ族の男性が、手に持っていたハンマーで巨大な騎士の左足を攻撃した。その時一瞬ハンマーが加速したように見えた。

 巨大な騎士の左足に逆方向に折れた。

 

騎士「グガアアアア!」

 

 巨大な騎士は、大声を上げながら左足を抑えて倒れてしまった。

 しかし、痛みに悶えながら身体を起こそうしていた。

 

ヒュン

 

バキュングサッ

 

 巨大な騎士の背中に槍が突き刺さっていた。

 槍を投げたのは獣人の黒豹族のロイだった。ロイの隣にいるのは右手でガッツポーズを作っていた。ヘイミー隊長だった。

 

ヘイミー隊長「よし、思った通りにゃ、奴のシールドは切れているにゃ」

 

 それを聞いた獣人のゴリラ族の男性が、巨大な騎士の頭めがけて跳びあがりハンマーを振り下ろした。

 

バキンッ

 

 巨大な騎士のヘルメットは、ひび割れてそこから緑の液体を流していた。巨大な騎士は、ゴリラ族の一撃でよろよろと倒れそうになっていた。

 そこに、ヘンリーがトドメの一撃と言わんばかりに巨大な騎士の頭めがけて跳び上がったかと、思いきや巨大な騎士よりも5m高く飛んで戦槌を振り下ろした。

 

グシャッ

 

 ヘンリーの戦槌は頭に深く刺さり、ヘルメットの割れた部分やヘルメットの開閉部分から緑の液体がダラダラと流れていた。

 

ヘイミー隊長「脱出するにゃよ」

 

 ヘイミー隊長に促されて特戦群とレジスタンスは、ドラグバル城から脱出する事に成功した。

 レジスタンスと自衛隊の混合部隊によって、ドラグバル城にいる近衛兵は皇帝陛下の行方不明により降伏した。軍の幹部や貴族、政治家はドラグバル城の地下にいた。地下を守っていた近衛兵の大隊は、激しく抵抗したがほぼ全滅して降伏した。

 こうして、スピットザーン大陸解放戦争は幕を閉じた。

次回は、戦後処理か帝国軍の描写です

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