モブキャラには容赦しないぜぇwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
『春だ。
新しい環境、新しい出会い、そして新しい生活が始まる胸踊る季節だ。
どんな友達が出来るだろうか
何部に入ろうか……
そういえばこの高校は珍しくサークル活動を行っているらしい。
なるほどサークルか……部活よりも緩くて楽しめるし、友達も作れそうだな…
よし、サークルに入ろう!
中学からやってるテニスにするか…いや、前から興味のあったバスケにしようか……
考えてるだけでワクワクする!!
今日から僕もこの私立魅師々碑高校に入学する。
桜が舞い散る校門前、これからどんな生活が始まるのだろうかととてもワクワク…』
「しねぇよまったく」
校門前で明後日の方向を見ながら立ち止まり、期待に胸膨らましているバカに言った
「校門前で突っ立ってるとか邪魔意外の何ものでもないんだけど。
そんな学園モノのアニメみたいに心の中で自分語りするなら人の邪魔になんないとこでやれよ。
てかお前よく見るとブッサイクな顔してんな、何そのガマガエル潰したような顔、ツェペリに波紋の操作ミスられて潰されたんですかー??
その顔じゃまず中学時代はインキャだっただろ。
高校デビューしようとしてるの?ハハッww
高校生活に胸膨らますのもいいけど、整形するか半端じゃないコミュ力持ってないとアニメみたいな生活は出来ねぇぞ?www
お前はハブられないように周りに合わせるのが精一杯だろうけどwwwwwまぁwwwwwwwwwwせいぜい頑張れよw」
『……』
俺はそう言い放ち、入学式をする体育館へと向かった。
後ろで抱いていた希望とともに誰かが膝から崩れ落ちる音が聞こえたが、気にしないことにする。
現実を見ずに、理想を並べ、しかもそれが実現できると思っている現実と虚構の区別のつかないバカを見ると虫唾が走る。現実を見ろ現実を。
「……友達の1人や2人作って、バイトして、ゆっくり学生生活送って卒業出来ればいいかな…
…てか俺に友達とかできねぇかw 」
ーーー朝からイライラし、頭に舞い落ちてくる桜の花びらを鬱陶しく思いつつも、理想の高校生活を思い描く時女 夕は、入学式の会場へ入るのだった
これからの学生生活が彼の思い描くモノとは大きく違うものとなることを知らずに……
そして入学早々退学者を出したことも知らずに……