~そして始まる建造の時間~
建造の前に、重大な報告が………………
この度、私孝弘は……………………
結婚しましたぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!
イエエェェェェェェイ!!!
お相手は東九条家 東九条 佳子さん。
身長155cm。可愛い20歳です。
彼女無し暦=年齢の俺が結・婚!!
これでいつにもまして建造が捗るぜぇぇぇええええ!!
あっ。予算無いわ
いやぁぁぁぁぁあああああ!!
閑話休題
今回の戦いで、清と朝鮮が払うことになった賠償金は4500万円。ただ、両国政府が支払った賠償金は3500万円分のみ。
=何かで代用しなきゃならない。
=船作りたいから鉄ちょーだい!
=イヤッホゥゥゥゥゥウウウウ!!!
ってことで、25万トンもの鉄とその他金等を手にいれた日本は、樺太の開発と軍艦建造につぎ込み、一気に駆逐艦等の艦船を15隻同時に建造することが出来るようになった。(だが、造船所の不足により、建造できるのは後2隻程度だ。………………残念。)
次いで、オランダから輸入し始めたボーキサイトで航空機も少しずつ生産。ただ、去年の七五式から変わったところが少し……
名前が「七六式戦闘機」に変わり、武装が一.二糎機銃(各300発)2門に変更されたぐらいだ。また、来年からは爆撃機も生産する予定だ。
また、鉄が大量に手に入ったため、国鉄樺太本線・真岡線(アイヌ人居住区は大陸側の海峡沿いに片寄っているため、太平洋側のエリアは実質的日本領扱いになる予定だ。勿論、互いに承認済み)の建設も予定され、早くも大泊では内地から移動してきた日本人による町作りが始まってきている。陸軍も大泊基地には歩兵・砲兵2個師団(初期の編成により各1個旅団ずつのみ配置済み)、豊原駐屯地は歩兵1個連隊、敷香基地には歩兵・砲兵2個師団を置くことを決定、そのため新たに歩兵第71、72、73、74師団と砲兵第31、32、33、34師団が作られた。ただ、敷香基地は建設予定なので師団編成等も曖昧なままだ。大泊からも遠いしね。
4月20日 月曜日
早くも大泊~豊原(樺太本線)と豊原~真岡(真岡線)の鉄道路線敷設認可が下り、6月から工事を開始し、冬までに最低でも大泊~豊原間を開通させることになったらしい。詳しくはしらん。
6月3日 水曜日
佳子が妊娠。いや~、これで俺もパパか~。前はパパどころか結婚する気すら無かったもんな…………名前考えるとか生きててやると思ってなかったし…………
6月4日 木曜日
帝国議会
「海軍拡充はんたーい!!」
「軍は不要だー!」
「軍事費を経済に回せー!」
海軍拡充計画に反対する日本人民連合(日人連)の言葉を他所に、計画は承認。これにより、海軍は樺太型4隻、択捉型3隻、朝風型5隻が順次建造されることになった。(第一次建造計画)
そして、前回の建造で使われていた仙台海軍造船所(樺太型)、神戸造船会社神戸造船所(朝風型)、呉海軍造船所(淡路型)以外の造船所が新たに10作られた。本当は今年の冬の予定だったが、海軍の計画に合わせて予定を早めた(早めさせた?)結果だ。
鴻池造船函館造船所
横須賀海軍造船所
名古屋船舶知多造船所
倉敷海軍造船所
四国船舶丸亀造船所
福岡造船門司造船所
長門造船長門造船所
松江海軍造船所
舞鶴海軍造船所
加賀船舶金沢造船所の10箇所が、新たに作られた造船所だ。「海軍造船所」以外は全て民間だが、ある程度なら国の命令で軍艦を作らせれる。流石に造ってる途中に止めてまでは無理だが……
2日後の6日(土曜)には、朝風型が函館と横須賀、樺太型が名古屋、択捉型が丸亀で作られ始めた。ちなみに、他の造船所は海軍の輸送艦と鉄道省の青函連絡船、大館連絡船(大泊函館間)、宇高連絡船、門司連絡船(下関門司間)、琉球連絡船(鹿児島那覇間)の新造艦建設に充てられている。そういや、鉄道省も新造艦が増えて大変だと言っていたな…………そうそう、それと……輸送艦もより大型の第210型輸送艦の建造計画が出たらしいが、それも造ろうなんてのは欲が過ぎるぞ…………他のでいっぱいいっぱいだと言うのに…………
そして、それから暫くの間日本には、戦いもなく、比較的平和な時間が流れていた。
戦後の特需(というか只の建造、建設ラッシュ)の影響で、少し不況気味だった日本経済は好転。大手企業や財閥は次々と発展途上の大泊に進出………………そして、樺太の玄関口大泊があっという間に函館に並ぶ大都市になったのはまた別のお話………………
閑話休題
8月25日 火曜日
「で、大泊豊原の鉄道はまもなく完成すると?」
「はい。今月の終わりには試験運転に入ります。」
俺は鉄道省に来ていた。
「真岡線はどうだ?」
「…………あまりにも急な坂等が多く…………慎重に伸ばしていくのが精一杯です。一応、樺太本線の開業と同時に2駅ほど開業を予定していますが…………」
樺太は詳しくしらないが、なかなか厄介そうだな。
「ああ。事故が起きぬよう、慎重に事を進めてくれ。頼んだよ。」
「はっ。」
そして、俺は外務省に移動した。場所もそこまで離れていない。歩いても数分かからない距離だ。が、馬車での移動になる。
「…………こんな距離なんだし、歩いてもいいだろ…………」
ガチャ
「ようこそおいでくださいました、陛下。」
「ああ。元気そうだね。」
「ははっ。あんな短刀程度では殺られませぬわ!」
「そのようだな。では、本題に入るとしよう。」
「はい。此方が、報告書になります。」
「ふむ……………………………………なるほどな。」
「如何しましょう?」
「小沼までは大丈夫なのだろ?」
「一応は。ですがね。」
「冬が明けてすぐには来れんだろうし、大丈夫だろ。外交ルートが無い以上、慎重に進める他無いしな。」
「此方としてもどうにかしようとはしているのですが……毎回突っぱねられてしまいますので…………」
「分かっておる。それでもだ。頼んだよ。」
「はっ。」
「本日の御予定は以上になります。」
「分かった。」
そう言って、俺は馬車のフカフカ座席に腰かけた。
「まさか敷香がアイヌの勢力圏に無いとはな…………」
てっきりアイヌの勢力圏内だからと思っていた樺太敷香。しかし、調べたところ、アイヌ軍の前線は搭路・恵須取で敷香方面は勢力圏外。太平洋側で唯一ロシア軍の確認されていない場所は豊原から少し北上したところにある小沼周辺のみ。(小沼にはたまに、狩猟に来ていたらしい。)
「小沼から先は、延伸と同時に陸軍も付けとかんとな…………」
やっぱ、樺太は厄介そうだ…………




