表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

16/47

~東北本線 上り①~

9月16日 午前5時

大日本帝国北方守備軍総司令部 司令執務室

コンコン

「中将殿。」

「誰だ。」

「通信室長の金村です。」

「入れ。」

ガチャ

「失礼します。」

バタン……

「で、どうなった?」

「現有の艦では砕氷作業は不可能だと。」

「チッ。やはり駄目か。」

「もし、オホーツクを冬季に砕氷可能な船となると、一〇〇〇トンは越えるとも、言っておりました。」

「一七〇〇トン級大型艦の建造が間もなく終了するとの情報は受けていたが、新たに、一〇〇〇トン級の新造艦か………………」

「どういたしますか?」

「仕方あるまい。凍る前に物資を運びこむ他なかろう。

どうせ、ロシアも海が凍ったら来れんわ。」





午後7時14分

どうにかこうにか、日ア条約(正式名称 日本アイヌ自治条約)の会議も終わり、明後日の朝から京都へ向かって戻ることになった。帰りは軍艦の類いが無いので、函館から青森まで専用便で移動。青森から列車で移動になっている。

渡された行程表(?)によると


9月18日午前8時 森駅出発

午前10時15分 函館駅着

馬車移動

午後1時50分 昼食の後、専用便で青森港へ移動

午後7時 青森港着

宿泊


翌、19日午前8時 専用列車にて青森駅出発

山がちな路線をウネウネとノンストップで仙台へ

午後6時 仙台着

宿泊


20日午前7時 仙台出発

今の東北本線っぽい路線を、ノンストップで小田原へ

午後5時48分 小田原着

宿泊


21日午前7時 小田原出発

御殿場線(に似ているが、国府津からでないので、少し違うのだろう)経由で走り、関ヶ原を強行突破して京都へ

午後7時 京都着

と言う、強行ルート(?)ぽいもので行くらしい。まぁ、鉄道は嫌いでは無いが、こんなに長時間座りっぱなしだと腰が痛くなりそうだ。

で、ほとんど休みと言っても過言ではなかった17日。

一日のんびり過ごした。






と、言えれば良かったのだが、そうは問屋が卸さなかった。

午前10時過ぎに、曽根から一七〇〇トン級大型艦の建造が完了し、実験航海に出たとのことだ。

いきなり一〇〇〇トン越えになったことは気にしないでおこう。


詳細

朝風型駆逐艦

全長 109m

全幅 10m

喫水 3.5m

主缶 二式燃焼缶改(重油石炭混合燃焼)

主機 七五式タービン二基二軸 41500馬力

最大走力 30ノット

航続距離 15ktで4200浬

燃料 重油350トン 石炭75トン

兵装 十二.七糎四十口径連装砲2基4門

十糎単装砲1門

二糎機銃2基

乗員250名

だ、そうだ。

今日の朝、神戸造船所から、呉の基地まで実験航海に出たそうだ。

瀬戸内海で問題が無ければ、太平洋に出、九州をぐるりと一周し、日本海を境港まで向かうらしい。

そして、この報告を受けた以外に、特に何も無かったので、夕方からは事実上の休日になった。



9月18日 木曜日

帰りも、皆に見送られながら汽車に乗り込み、函館へ向かった。

途中、大沼で普通列車 森行きの交換を見たが、炭水車のついた機関車が3両の客車と2両の貨車を引っ張っていた。少し編成が短い気もするが、行き先が行き先だけに、これでも十分なんだろう。


午前10時17分

定刻より2分遅れて函館に到着した。

このあと、海産物をふんだんに使った昼食を食べ、

午後1時50分

函館港に到着した。ここから、専用便となった貨客船「江差丸」に乗り込み、青森を目指す。

午後7時

波もそこまで荒くなく、酔わずに青森にたどり着くことが出来た。ただ、曽根が少し酔っていたのが気がかりだ………………


19日 午前8時

市民たちに見送られつつ、D51が6両の客車を牽引しながら、ゆっくりと仙台へ向けて出発した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ