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~北海道へ ④~

お久し振りです。

9月13日 この日は特に何も起きず、三陸のリアス式海岸を左に見つつ、下北半島を経、夜7時すぎには函館に到着した。


函館港

「………………誰か伝えたのか?」

「さぁ………………」

何故か函館港には、市民達が日章旗を持ち、迎えてくれた。

事実上のお忍びだったというのに、どこぞから情報が漏れたのかもしれない。今後は、情報漏洩に気を付けなければ…………

本来ならば、人目につかぬよう宿に向かう予定だったが、もうバレバレなので堂々と宿まで向かった。案の定、宿までバレていた。しっかし、どこから漏れたんだろうか……




9月14日 日曜日 朝9時すぎに函館駅へ向かい、そこから列車で、松前県 アイヌ自治領境、オニウシ(日本名、森)へと向かった。

列車はのんびりと走り、大沼を経て、11時28分に森駅に到着した。

12時06分

大日本帝国 森村役場 第1会議室

第8回 日ア条約交渉会議

日本側代表 今上天皇、曽根吉孝海軍大臣、村山本安副総理大臣、桂太郎陸軍大臣、松前矩広松前県知事、辻政信大日本帝国北方守備軍司令


アイヌ側代表 シャクシャイン南部代表兼首長、オニビシ副首長、オニウシ戦士長、カメヌリ北部代表、マキタマ東部代表、サワマシ西部代表

(アイヌ自治領は北部・南部・東部・西部に分けられ、それぞれの代表と4地域交代制で選ばれる首長と副首長で統治している。)


「それでは、これより第8回 日ア条約交渉会議を始めさせていただきます。進行は私、松前矩広が務めさせていただきます。」

矩広知事の進行により、会議はスタート。

「お主が、日本の元首か?」

「貴様!!陛下に無礼であるぞ!!」

「そうカッカとするな。ええ。そうですが。」

「随分と若いのぅ。」

「5月で22歳になりました。」

「そうかそうか……………………よろしい。松前殿?」

「はい。」

「条約名は「日ア」で構わん。」

「首長!!勝手に決められて「構わん。決定事項だ。」………………」

「私は反対だ。」

「カメヌリ。何故だ。」

「何故だと?こやつらに譲歩する必要がないではないか!!」

「名前ぐらい、譲ってやってもよいではないか。その代わりと言ってはなんだが、他では独断で動くことは避けるようにする。これで良いだろ?」

「そんな程度で「カメヌリ殿。もうよいではないか。」…………チッ。オニウシの頼みだ。良いだろう。」

「分かりました。では、次に…………」

「少し。ここで話したいことがある。」

「辻殿。分かりました。どうぞ。」

「……我が北方守備軍が、帝国の防衛及び、アイヌ自治領の防衛のため蝦夷地の主要地域に軍を駐屯させることを認めていただきたい!!」

「陸軍省にそのような内容の連絡は来ておらん!!」

就任3ヵ月目の桂陸軍大臣が吠える。

「このような独断専行。たとえ守備軍司令であっても許されんぞ!!」

「たった今、考えたことなのですから、陸軍省へ連絡することなど不可能です。」

「たった今だと!?その場で考えた事を「まぁ、落ち着け。」…………」

話がごちゃごちゃになる前に何とかしてみるか。

「知事。この後の議題は?」

「正式な国境の決定。資源・通商・金融です。」

「軍事に関しては?」

「ありません。」

「分かった。なら、辻司令の提案は明日で良いかな?シャクシャイン首長。辻司令。」

「良いだろう。此方でも対応を考えておこう。」

「了解いたしました。明日までに計画を練っておきます。」

「では、次の議題に入ろうか。」

ふぅ~~。危ない危ない。これで内紛は避けられたかな?




その後も会議は続き…………

午後6時40分

「通商・金融は今まで通り行う。」

「資源はアイヌ側が承認した場合のみ採掘を行う。」

で、一致した。また、「自然の破壊を最小限度にするよう、努力しなくてはならない。」と、いったことも条文に入れられた。


結局、国境に関しては明日に先送りになった。

さて、辻司令はどう説明するのかね?

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