表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/47

~北海道へ ③~

特にやることがないまま、夜になった。

いつも通り夕食を食べ終わり、部屋に戻っている途中、通路で話し声が聞こえた。

「……はどうだ?」

「あと、30分後です。」

「……か。………に知られては無いだろうな?」 

「大丈夫です。」

「分かった。なら、移動しよう。」

『誰だ?何か聞き覚えがあるが………………』

すると、こちらに向かって来る音がしたので、急いで近くのトイレに飛び込んだ。

カツカツカツカツ…………

通り過ぎた事を確認して扉をゆっくりと開くと、




そこには誰もいなかった。





「失礼する。」

ここは、駆逐艦「松」艦橋。

と、いっても所詮300トン級駆逐艦なので、艦橋と言ってもそこまで大きい訳じゃない。甲板の上に小さな櫓を載っけたような感じだ。

「これは、陛下。如何なさいましたか?」

「いや。特に用は無いんだが、何やら事が起きそうなんでな。」

「「…………………………」」

「……ご覧になりますか?」

「そのために、ちょうどこの時間に来たんだよ。」

「聞いておられたんで?」

「正確には、「聞こえた」だがな。」

「艦長。時間です。」

「うむ。



教練射撃よぉーい!!

総員、配置に着け~~!!」

「教練射撃よぉーい!!!」

カンカンカンカンカンと、夜の太平洋に鐘の音が鳴り響く。

艦内が急に騒がしくなり、怒声が飛び交う。


午後9時40分

発令から4分。総員、配置に着いたとの連絡が来た。

「時間は?」

「4分です。」

「上々だ。

見張り!標的艦は見えるか?」

「…………こちら見張り。艦影らしきものは見えますが、標的艦かどうかは…………」

「そうか。

なら、新兵器の力を見てみることにしよう。



探照灯、起動!!」

「探照灯。起動!!」

「了解!探照灯起動します!!」

バッ!!

「うおっ!!

こんな明るいなんて聞いてないぞ!!

クソッ!!呉戻ったら改装班に文句いってやる。こんな艦橋の近くに作るバカがいるか!!前部主砲が見えんじゃないか!!」



「標的艦、視認!!

距離、7000!」

「照準合わせ!!」

「照準よし!!」

「撃てっ!!」

「次弾装填!」

「着弾まで17秒!!

………………………………………………だんちゃ~~く、今!!」

「近弾!上2、に調整!!」

「調整!上2!!」

「調整完了!!」

「撃てっ!!」



艦橋

「次で何射目だ?」

「8射目です。」

「砲は?」

「主砲のみですが。」

「いや、副砲だ。」

「射程外です。」

「そうか…………しかし、なかなか当たらんものだな……」

「そもそも見えてないですがね。」

「それを言うな…………」


「…………………………だんちゃ~~く、今!!」

「命中!!」

「全主砲、照準合わせ!!」

「…………後部主砲照準よし!!」

「撃てっ!!」

「着弾まで16秒!!」


「艦長!命中弾です!!!」

「そうか!やっと当たったか!」

「次より斉射に移ります。」

「分かった。」


それにしても、眩しい…………目が眩む…………


「………………だんちゃ~~く、今!!」

ゴワーーン!!

「標的艦、炎上!!」

「次!!

撃てっ!!」


そのまま2斉射すると


「標的艦、撃沈!!撃沈です!!!」

「「「よっしゃあ!!」」」


「艦長!撃沈です!!」

「そうか!!よし、とっとと探照灯を消せ!!」

「了解!」

ふ~。これで眩しくなくな………………次は周りが暗くて見えない…………

「よし。教練射撃終了!!」

「教練射撃終了!!」

さて、ぼちぼち部屋に戻ることにしよう。

「艦長。良いものを見せてもらった。ありがとう。」

「はっ。ありがとうございます!!兵達も喜ぶことでしょう。」

「それでは、部屋に戻らせてもらおう。」

「では、案内を……」

「いや、大丈夫だ。それでは。」

そして、俺は艦橋から部屋へと戻った。

時間は午後10時30分を過ぎた頃、そろそろ寝ることにしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ