通り魔ポニーを倒せ! Ⅰ
学園の女子生徒一人が、夜の公園を歩いていると、頭に馬の被り物をした変質者に襲われポニーテールにされるという事件が、多発していた。
「これは、どういう事ですか!劉淵生徒会長」リューナは、生徒会室に怒鳴りながら入ってきた。
「まーまー、落ち着け。リューナ風紀委員」劉淵は、冷静にお茶を啜った。
「落ち着いてる場合ですか!被害者が五人にも増えてるんですよ?しかも、AクラスからSクラス含めて、みんな実力者ばかり、最近、機械獣が現れないからって浮かれてる証拠では?」リューナは、劉淵生徒会長に怒鳴った。
「確かに、実力者ばかりを狙った犯行である犯人も相当な手練れと見るのが妥当。相手はそう思わせる様にしているのでは?と私は考えている。暴力姫のリューナ風紀委員」
「君は、先生の使役している罪のない機械獣を壊そうとしたと聞いている」
「私から君に依頼しよう。早急に通り魔を生け取りにしてくれ」劉淵生徒会長は、お茶を啜った。
「わかりました。や、やってやりますよ。失礼します」リューナは、勢いよくドアを閉めた。
「全く、なんで私がこんな目に」
「第一、風紀委員長も風紀委員長だ」
「悪者を情け容赦なくメイスでぶん殴る気に入った」
「君を風紀委員に入れるといよう。だって」
「こっちは、好きでこんな性格になったわけじゃ・・・龍牙のせいだ」とリューナは、ぶつぶつ呟きながら怒りを激らせた。
「よかったな。刹那、これでまた一つ伝説を作れるぞ」龍牙は、腹を抱えて笑った。
「嬉しいくない!全然、嬉しいくない」
「まー、一回、前世で島を平和にしようとはしていたよ?また、やるの?別世界で?馬鹿なの?いい加減にしてよ」刹那は、龍牙に怒鳴った。
「悪役令嬢も、悪くはないだろう?悪者を仕留める悪役令嬢だがな」龍牙は、笑いながら刹那の頬に人差し指をぐりぐりした。
「私の苦しむ姿を見て楽しむ、変態め」刹那は、龍牙の指を齧ろうとした。
「お前も、ポニーテールになってみるか?被害者側で」龍牙は、不気味な笑みを見せた。
「断る。絶対に似合わないし。それに今は、リューナだし」刹那は、怒りを抑えるだけでいっぱいいっぱいだった。
「それを言ったら、この龍牙だってリューナだ」
「運命共同体は、辛いな。お互いに」龍牙は、笑いながら語った。
そこにアルグランドがリューナのところに来た。
「話ってなんだ?模擬戦の時に言ってたが」アルグランドは、リューナに尋ねた。
「話、ああ、話ね。機械獣についてだけど別世界の元譲が関わってるかもしれない。確証はないけどって話」リューナは、真面目な表情で答えた。




