模擬戦 Ⅱ
「さて、お前たち生徒には、機械獣と戦ってもらう」
「私は、実技担当の教師、ガルフだ。よろしく」
「では、早速行くぞ」
「サモン、ビースト」ガルフが、魔法で唱えると小型の機械獣のバットが現れた。
「コウモリの機械獣!?」リューナは、驚いた。
「あれじゃ、的が小さくて魔法もあたらないかー。厄介な」アルグランドも悩んだ。
「Sクラスなら、あのくらい楽勝っしょ」バッハは、二人を煽った。
「確かに、Sクラスが尻込みしてるわけにはいかないね」リューナは、高速で移動を始めた。
「素早い機械獣に速さ勝負するの?流石、脳筋姫」アルグランドは、リューナの行動に関心を持った。
「そんなこと言ってる場合か?援護しなくていいのか?」バッハは、リューナを一応、心配した。
「大丈夫だ。そう簡単に負ける彼女じゃないよ」アルグランドは、リューナを信頼していた。
「なんせ!前世では、私達アーマードガールズを大量に倒した強者。あの程度に負けてもらっちゃー私が困る。私の今までの苦労が無に終わる」孫権は、内心では、心配していた。
小物に負けた趙雲に勝っても孫権には、面白みがなかったからだ。
アルグランドがモタモタしてるうちに、リューナは、バットを倒そうとしたが、標的が、思っていた以上に素早かったので、苦戦していた。
「的が小さくて素早いってこんなに厄介とは、授業時間内に倒せるのか?今は、考えない。絶対ぶっ殺す!回避する場所を予想して、ぶっ倒すこれしかない!」リューナは、そんなことを考えた。
リューナは、クナイを魔法で作り出してバットに投げた。
バットは、残像作りながら避けたが、リューナは、空中で方向を変えて、空中を蹴りバットをメイスでブッ刺した。
「くたばれ!」リューナは、バットをメイスでぶっ叩いて倒そうとした。
「ストップそこまでだ」と担当のガルフが止めに入った。
「契約した機械獣を頼むから殺さないでくれ」ガルフは、泣き叫んだ。
「すみません。こいつがおちょくってるように見えたので」リューナは、メイスでバットを破壊しようとした。
「待て待て、壊さないでくれ。これは、悪魔で模擬戦なんだ。先生の相棒を壊すのだけは・・・・・」ガルフは、泣き叫んだ。
「そのくらいにしとけ、全員無事なんだから、それにこいつ攻撃を避けるだけだったろ?」アルグランドもリューナを止めようとした。
「アルグランド、君って生徒はー」とガルフは、喜んだ。
「なんか、むかつくから、壊す」リューナは、バットにトドメを刺そうとした
「だから、やめてー」
このやりとりは、授業時間が終わるまで続いた。
結局、バットは、破壊されずに済んだのだった。




