三鶴城真希 再び
伊藤博華が暗殺された翌日、三鶴城真希が、元譲とシスカの家に尋ねてきた。
「お姉ちゃん達、ご無沙汰」
「ニュース見たよ」
「伊藤博華が討ち取られたって」
「何が起こってるの?一体」と真希は、元譲から内情を聞いた。
「成都女学院は、戦争と抗争やらで、弱体化し、アメリア高校に遅れを取り、廃校になり、新しく東普高校が出来た」
「ここまでは、理解できるよね?」
「幕末高校と関ヶ原高校、成都女学院は、アメリア高校に敗北、成都女学院の卒業生は、言わば、残党勢力、それを指揮してるのが、アーマードガールズである曹操」
「持ち主は、他界してる」
「おそらく学園長の意思を尊重しての事だと思う」
「現に伊藤博華は、成都女学院を巻き込んだ張本人」
「負けたのは、全部、博華のせい」
「だけど、今更、歴史は、変わらないのに」
「未だ、燻ってる成都女学院のアーマードガールズが後を経たない」
「呂布檬玄がいたのが、その証拠」
「全く新しい、アーマードガールズに着手してるわけだしね」
「テイルズリボック社が、まさか、形状記憶合金と液体金属を組み合わせた機体が何体もいた」
「液体窒素を使った兵器で応戦して新型には、勝てたけど」
「伊藤博華が壊される事態は、想定してなかった。って言うのが本音かな?」と元譲は、正直な感想を述べた。
「だけど、それだともっと早い段階で暗殺は、出来た筈じゃん」と真希は、怒鳴った。
「どことどこが、結託してるか?わからないね。元譲お母さん」と祖逖は、考えながら、話を切り出した。
「ジャーマン高校は、関係ないと思う。結託する様なところではないし、まっ考えても答えは出ないから」と元譲は、割り切った。
「こうなってくると、治安維持部隊の我々としては、断固戦うほかないよね?マスター」と清美は、戦場に出る覚悟をした。
「元関ヶ原高校の私としては、後輩のアーマードガールズには、平和に暮らしてほしいってところはあるよ?」と幸村涼は、清美の頭を撫でながら自分の気持ちを伝えた。
「そうだね、根底からあるのは、私達は、マスターの為だから」
「平和に過ごそうと思えば過ごせた筈なんだよね?」と弌華も、話に加わった。
「いきなりの襲撃で混乱状態に陥った。選手全員を相手取り、目的を達成する。曹操って言う機体は、あの中で頭一つ抜きに出てる感じがする」と葉智璢は、震えていた。
「おそらく、諸葛亮と荀彧も一枚噛んでそう。確証は無いけど」と元譲は、最悪のシチュエーションを考えていた。




