波乱の一回戦
「これから、第一試合、アメリア高校対東普高校の試合を始めます」
「両者」
「礼」
「先方、前へ」レフェリーの指示の元で進行していく
葉智璢が、最初に前に出てきた。
「がんばれー葉智璢ー」とリルカが声援を送った。
葉智璢のマスターである智香も心配そうな眼差しで見つめてる。
「大丈夫だって、簡単には負けない筈だよ」
「一種間の期間でだいぶ、鍛えたからね」とリルカは、智香を励ました。
「確かにね」
アメリア高校の先方は、カナエ・ウェルシュが出てきた。
「両者」
「礼」
「構え」と葉智璢とカナエは、刀を構えた。
「始め!」とレフェリーの合図で試合が始まった。
カナエも葉智璢もお互い見合ったまま動かない
「闇雲には来ないか」
「ならば」とカナエが先に仕掛けてきた。
しかし、葉智璢は、落ち着いて一つ一つ丁寧に対処していく
「なんなのこの子」
「攻撃が、ヒットしない」とカナエに焦りが見えてきた。
それでも、葉智璢は、落ち着いて、一つ一つの攻撃に対処していく
カナエは、我を失い、大振りになった。
それを葉智璢は、狙っていた。
カナエの首元に葉智璢の刃が、突き立てられた。
「そこまで、勝者、東普高校」
とアメリア高校から白本を飾り、清美が前に出てきた。
「ごめん、負けちゃった」
「あの子達、戦い慣れしてる」
「気をつけて」とカナエは、フォンにアドバイスをした
「後の先を行く戦い方か」
「だいぶ、強いな」とフォンは、深呼吸をした。
「次鋒前へ」とレフェリーはいい放つとフォンと清美が出てきた。
「両者」
「構え」
「始め」
「てやー!」とフォンと清美は、両者一気に接近し激しい鍔迫り合いになった。
「じっくり攻める作戦かと思いきや」
「荒々しい」とフォンは、清美の戦術に面を食らった。
「いい?まずは、私が、先鋒で前にでて守りながら攻めるから、清美は、炎の様に激しく攻めて」
「了解」
「後は、弌華が、自力でもぎ取って」と葉智璢は、戦う前に作戦を立てた。
それが、しっかりはまり、アメリア高校を追い詰めていた。
「こんな」
「こんな筈では」とフォンの頭は、混乱状態だった。
清美は、フォンの剣を軍刀で叩き折り勝利を掴んだ。
「そこまで」
「勝者、東普高校」
清美達は、優勝候補の一角を倒して二回戦に駒を進めたのだった。
「大した、二人だな」
「まさか、私抜きで勝つんだからさ」と弌華は、不貞腐れた。
「そうでもないよ」
「切り札は、できるだけ温存したいからね」
「次の次鋒は、弌華だよ」と清美は、弌華を元気づけた。




