猛特訓
「そこ、動きが直線的!」
「それじゃ、一回戦も勝てないぞ!」と刹那は気合い入っていた。
「この、この」と清美は、刹那相手に苦戦をしている様子をマスターである祖逖は、お茶を啜りながら眺めていた。
「まさか、私達を頼るとはね、祖逖が」
「そうだね。びっくりだよ」と言いながらも元譲とシスカは、喜んでいた。
「まさか、特別指南役としてね、これ以上の適任者が思い当たらなくてさ」と少し祖逖は、二人に対して畏まった。
「一番、驚いてるのはこっちだよ」
「そうそう」
「なんせ、学生運動を成功させた立役者とそれを単騎で追い詰めて倒してるシスカさんがお見栄になるなんてさ」と夏侯覇と智香は、感激してる様子だった。
「昔の話だからさ、今はしがないただのおばさんよ」
「まだ、お姉さんで通るんじゃない?」とシスカと元譲は、おちゃらけた様子だった。
「二人とも、恥ずかしいから辞めてよー」と祖逖は、顔を赤くしながら、止めた。
「いつも、大体、こんな感じだからさ」
「そうそう、家でもね」とシスカと元譲は、仲良くいちゃついた。
「人前だよ?お母さん達!」と祖逖は、大声を上げた。
「いいじゃないの。別に」
「そうそう、結婚した仲だしね」とシスカと元譲の息はピッタシだった。
「そういうことじゃなくてさー」と必死に祖逖は、止めようとしていた。
「なんか、いいね」
「家族って感じ」と夏侯覇と智香は、和んでる様子だった。
一方、アーマードガールズの清美と葉智璢と弌華は、刹那とリルカ相手に三対二で苦戦していた。
刹那は、弌華と清美を二人相手にしながらも、余裕の表情を見せていた。
「大会は、一対一だけど今は、一週間と時間はない」
「場数を踏んできた私達が胸を貸すから」
「一撃でも、入れてみろ!」と刹那は、物凄い気迫で弌華と清美にメイスで襲いかかった。
「くそ、やっぱり戦って来た経験が違いすぎる」
「一対一じゃ・・確実に負けてる」と刹那の強さを実感した弌華と清美だった。
その横でリルカ相手に葉智璢は、頑張って食らいついていた。
「ほらほら、こっち!」と隙のない動きでリルカは、葉智璢の剣を躱した。
「当たらない、ここまで差があるのか?歴戦の猛者は、やはり・・・いや、まだだ!」とリルカが避ける方向に合わせて刃を向ける葉智璢
「勝った!」と葉智璢は、確信した。
しかし、リルカに動きを読まれ、葉智璢は、剣を飛ばされた。
「もう一度、お願いします!」と葉智璢は、リルカに頭を下げた。
「いいよ。もう一本だ!」とリルカは、葉智璢の特訓に付き合った。




