剣術大会
「にしても、治安維持部隊が発足して三日で隊長が不在とはね」
「やってらんないよな?清美」と夏侯覇のアーマードガールズ齋藤弌華は、空き缶を遠くに置き、射撃練習をしながら、清美に尋ねた。
「マスター達がいうには、私たちの活動レポートを書いてるとか、言ってた」
「隊長なりにやってると思いますよ?私達じゃー、真似は出来ませんね。性格上」と清美は、軍刀の切れ味を確かめる為に、空き缶を斬っていた。
すると、空から、葉智璢が飛んできた。
「二人ともお待たせ」
「自主練してくれてたんだ。ありがたい」
「レポート書くついでに、面白そうなポスター見つけてさー、これに三人で参加しない?」と葉智璢は、二人にポスターを見せた。
そこには、団体戦で――行われるアーマードガールズ達による剣術大会と書かれていた。
「剣術大会だと?」と弌華は、驚いた。
「主催者は?」と清美は、興味津々で葉智璢に尋ねた。
「なんと、あの、元幕末高校のアーマードガールズの伊藤博華です」
「まじか!伊藤博華だって?」と弌華は、再び驚いた。
「誰?」と清美は、弌華に尋ねた。
「お前、しらないのかよ」
「伊藤博華と言えば、大剣一本でアメリア高校のアーマードガールズを三十機を壊したという、超武闘派のアーマードガールズだ」
「伝説の機体が、まさかの主催者」
「だけじゃないんですよー弌華さん」
「賞金10万円ですよ」と葉智璢は、テンション上げながら、教えた。
「出るしかないだろう」
「うちらの最近の活動といえば、奉仕活動、最後に暴れたのは、清美との喧嘩以来、からっきし」
「そろそろ暴れたかったところだぜ」と弌華の士気が上がった。
「マスターに褒めてもらえるのかなー」と清美は、想像した。
「清美ー、もう可愛いんだから」
「優勝祝いによしよししてあげる」と清美の頭の中は、マスターである祖逖の甘い言葉で頭いっぱいになり、士気が上がった。
「参加人数は?」と清美は、一気に話に食いついた。
「三人だね」と葉智璢は、応えた。
「でる!」
「お!清美、やる気だね」
「俺もでる」と二人の意思は硬くなった。
「じゃー、エントリーするよ」
「場所は、アメリア高校、体育館だ」
「開催日は、一週間後」
「勝つよ。二人とも」と葉智璢は、二人に発破を掛けた。
弌華と葉智璢と清美の三人は、特訓を始めた。
学校が終わり、清美達のマスターが清美達を迎えにきて、特訓してる理由を三人に尋ねると三人は、マスターの為に尽くしたいという理由に胸を打たれて、清美のマスターである祖逖は、お母さんである元譲とシスカに連絡し、刹那とリルカに特別コーチをお願いするのだった。




