表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
日刊2位、週刊3位、注目度32位アーマードガールズ三国伝  作者: 山田ケーニヒ
パラレルワールド

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

108/123

懐かしい匂い


 刹那が龍牙と相討ちになり刹那が消えた世界では、元譲は、食事も碌に取らない日が何日も続いていた。


 甄姫が元譲を慰めようと必死になったが、彼女は、その手を払い除けた。


「刹那がいない世界なんて・・・・なぜ、帰って来なかったの?私が悪かったの?アーマードガールズを作ってしまったばかりにこんなことに・・・・」元譲の目に悲しみから来る憎しみの炎が灯った。


「それは違いますわ!」甄姫は、怒鳴った。


「誰にも想定外の出来事は、あります!良くも悪くも、刹那と過ごした時間がたくさんあるからそう思うのは、貴女が刹那が一番好きだったからです!なら、刹那の意思は、貴方が今の状態を望んでいると思いますか?私は、まだあの刹那がどこかで生きてると思います!あの刹那が、ただで死ぬとは到底思えないです。別世界にいるのではないでしょうか?そして、そこで必死になって戦っている。私はなんとなくですけど、そう思うのです」甄姫は、元譲に熱く語った。



「甄姫。そうだよね。あの子は、一日でも早く平和にしたくて、他のアーマードガールズと戦ったもんね。でも、刹那は、壊された。不条理だ。この世界は、残酷すぎる」元譲の目には、力がなかった。


「貴女は!貴女は、刹那の気持ちを無にする気ですか?」甄姫は、元譲に平手打ちをした。


「刹那も、貴女と過ごす時間が好きだった。それは、貴女も同じ、それは貴女達見てればわかるだけど、今の貴女は、甘ったれなんですよ!次々と壊れていった他の機体達に失礼な発言ですよ!その発言は、私が許さない!貴女は!自分の今するべき行動を投げ出そうしてる!許さない!この甘ったれが!」再び元譲に甄姫の平手打ちが飛んできた。


「甄姫、教えてよ!今出来ることって何?こんな私が出来ることって何?答えてよ!」元譲は、怒鳴った。


「黒い元譲は、空間に穴を開けて現れた。おそらく、時空間の類そこにヒントはあるのでは?それを解析し、私達で刹那に会いに行くってのはどう?いかにも貴女の好きそうな話ではありませんか?」甄姫が、発した一言に元譲の周りにシスカ達が集まった。


「行きましょう!貴女なら出来るよ私達も協力する」シスカは、元譲に手を差し伸べた。


そして、元譲は、元気を取り戻し時空間の解析を始めた。



(待っていて、刹那!貴女を一人にはさせないから)元譲は、刹那の事を必死に考えた。


「ハックシュン」リューナは、珍しくくしゃみをした。


「珍しいな、風邪でもひいたか?」アルグランドは、リューナに尋ねた。


「いや、違う。でもなんか、懐かしい気持ちになった」リューナは、笑った。


 (ここでの生活が忙しくて、マスターのこと考えてなかったなぁ。落ち込んでなければいいけど、甄姫達がいるからいいか)刹那は、しみじみ思うと懐かしい匂いが風に乗ってやってきた。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ