納得できない気持ち
納得できない気持ち
バッハは、試験で手抜きしたことが発覚し、Sクラスにされた。
「と言うわけで、バッハ君だ。Aクラスと合同演習の時、見てるだろうけど、改めて自己紹介だ。バッハ君自己紹介を」Sクラスの担任の先生が、バッハに笑顔でバトンを渡した。
「バッハ・ストラトスです! よろしくお願いします」と不満そうな顔で自己紹介をした。
「試験で手抜きしたんだってな!何やってんだよ!」
「こいつも、こいつで馬鹿だー。だはは」Sクラスは、盛大に盛り上がった。
(何やってんだか、バッハのやつ) リューナの中の刹那は呆れたが、龍牙は、腹を抱えて笑っていた。
(馬鹿だろ!こいつは、傑作だ。腹痛い)
(笑い事じゃないよ。やっぱりこいつ、うちらより強かったんだよ?)刹那は、龍牙に叫んだ。
(だから?そのうち、超えればいいじゃないか?それに俺は、熱い展開に胸が踊ってる)龍牙は、真顔になった。
(それに単独行動は、厳禁だろ?また、歌うのはごめんだぜ?俺ららしくない。違うか?刹那)龍牙は、刹那に尋ねた。
すると刹那は(あれは、連携を取る為に仕方なくだな。ハルカと意見合ったし、あれはしょうがないと思う)刹那は、自分にいい聴かせるように龍牙の質問に答えた。
(そのせいで、俺まで歌う羽目になったじゃねーか!)龍牙は、叫んだ。
(そこは、すまないと思う) 刹那は、龍牙に頭を下げた。
(だけど、俺も俺で大人にならなければか) 気に食わなそうな表情で龍牙は納得した。
(こんな正反対な性格を同居させないといけないのか?バイコーンの奴!)龍牙のストレスが溜まった。
(世界を平和にさせる為に正反対の魂を同居させるってどういうことだよ!あり得ないぜ!仕方なく手を組んでるが、平和そのものじゃねーか!機械獣だって出現してないし!どうしろって言うんだよ!)龍牙のストレスは、更に溜まった。
(私にぶつけられても、私も困ってるからなんとも、だけど、ユニコーン達を信じるしか今のところないし、ずっと戦っていたら、前世とそんなに変わらない激動の時代に戻ってしまう。私は、それは一番嫌だよ?前世は、ロボット兵器だったけど、今は人間だよ?争いたくはない筈だよ?龍牙だって平和を望んだ筈だよ)刹那は、龍牙を宥めようとしたが、龍牙は(綺麗事で全て済ませようしてないか?俺達は、戦う為の兵器、それはこの世界とて変わらない。戦って平和にしろだろう!結局は、バイコーン達も俺らを兵器としか見てないいい証拠じゃないか)と反論してきた。
刹那は、何も言い返せなかった。




