チームワークとは Ⅰ
突然、雨が降り出した。
気絶させられた四人と先生以外は、皆、教室戻り授業をした。
「お前たちに何があったかは、敢えては問わない」
「だが、これは先生の責任でもある」
「お互いを高め合うのもいいだろう。しかし、周りがいて初めてお前達が成り立っていることを欠いてはいけない。荒んだ心では、私を倒すことは不可能!その事を肝に銘じてくれ。話は以上だ。解散」四人はずぶ濡れになりながら何も言わずに教室へ帰っていった。
「よろしかったのですか?ガドルフ先生」と傘を持った学園長であるリュカオーン先生がガドルフ先生に傘をもう一つ渡した。
「先生という立場は、これほど辛いと感じたことはありません。学園長、実に重たい責任であります」ガドルフ先生は、悔し涙を流した。
「顔をお上げなさい。ガドルフ先生。貴方は、生徒達からは、脳筋と馬鹿にされてることは知ってます。しかし、貴方は、誰よりも教育熱心であるのは、我々先生達が一番知ってます。貴方の教育は間違ってはいない。これからも生徒達をよろしくお願いしますよ?ガドルフ先生」そう言いながらガドルフ先生の叩きリュカオーン先生は、学園の中に戻って行った。
「生徒達が死なないようにするのが先生の務めか」ガドルフ先生は、傘を広げ学園内に戻った。
気絶させられた四人は、ロッカールームで暗い様子でそれぞれ椅子に座って猛省していた。
「いや、あの二人を止めれたら」アルグランドは、重く受け止めていた。
「いや、仕方がない。諦めろと言ったのは、俺の方だ。アルグランドには、責任はない。俺が本来止めるべきだったが、それが出来なかった。俺の責任だ」アルグランドの頭にバッハは、タオルを被せた。
一方、女子更衣室にいる二人は、行き場のない怒りをぶつける場所なく黙々と着替えをした。
「無様だな。私達」ハルカは、暗い表情を見せた。
リューナは、自分の中の刹那と龍牙が戦っていてハルカを気にしてる余裕がなかった。
「私が行くべきだった。リューナとして」刹那は、ガトリング砲で龍牙に攻撃を仕掛けた。
「てめーが何もしないから、私が出てやったんだろうが」龍牙は、刹那の攻撃を全て避けてスマートメイスで刹那に襲いかかった。
「俺がもう少し冷静だったら」龍牙は、メイスを振り下ろした。
「これは私が弱いのが原因だ。私の責任だ」刹那はメイスで龍牙のメイスを弾いた。
「私の責任だ」
「いや、俺にある」刹那と龍牙は、お互いに責任を感じていた。
「私の責任だ。ハルカは悪くない。いきなり喧嘩腰になった私に責任がある」リューナは、自分の葛藤を他所にハルカを気遣った。
「もう一人の君を私はどうすることも出来なかった。リューナは、悪くないさ。私に責任がある」ハルカもリューナを気遣ったが、結局、言い合いになりそのやり取りはしばらく続いた。




