実践!そう、魔力。
さぁ、イメージするのです。私の中にある、魔力を。
なんて胡散臭い?ことを考えつつ集中する。
私の中にある魔力、モヤを探して、イメージする。すると、おばちゃんの手を握ってた時に、見たものと似てるモヤの様なものを見つけた。
これが、私の魔力。
このモヤの色を変えるイメージ。
なんというか、絵の具を落とす感じじゃなかったし。う~ん。色がついてる気体なんてどうイメージすれば…。
そのままのイメージでいいなら、モヤの色が変わってるような……。おばちゃんのは、グラデーションがかかってる感じみたいで、ぼんやりと変わってたからそんなイメージで。
う~む、変わらない。赤が悪いのかな?
それなら、茶色……。
ふむ、これも駄目かぁ…。青……も、変わらない。えっ、もしかして才能ない?転生者特典は?これでもないの?
「うーん。適正が違うのかもね。」
なるほど、適正。確かに、それなら私にも合った属性があるかも。
でも、色がわかんないし、とりあえずは…無理?
「あの、属性の色とか、知りませんか?」
「3色とも違うっぽくて…」
う~ん。と唸るようにして、おばちゃんが答えてくれた。
「おばちゃんも、自分の適正以外あんまりわかんなくてね。」
ただ、火属性は赤。茶色が土で、青が水。これがおばちゃんの適正でね。その他には…
おばちゃんの説明でわかったこと。
よく適正がある人が居るのが、火,土,水,風で、それぞれ、赤,茶,青,緑らしい。
それから、すごく珍しいのが、闇と光。それぞれ、黒と白らしい。
闇と光は、貴族とか名のある商人、料理人が大抵スカウトして一般人はあんまり見ることが無いらしい。
なるほど…。色が分かればこっちのもの、と言っても実際に見てないから、失敗する可能性もあるけど…。
………。うん。案の定というか、うん。やっぱり全部ダメだった。
なんでだぁ!私には魔法の才能が無いってかぁ!
どうしてだよぉぉぉ!
苦悩していると、フフッとおばちゃんに笑われた。
その声ではっとして、取り繕う。
「えっ…と。ありがとうございました。」
「フフッ。まあ、今出来なくても子供なんだし、そのうち出来るようになるよ。」
ウッ……。子供なんだし…って、中身自称高校生(16歳)に子供…まぁ、子供だけど。う~ん。
でも、今この体は8才くらいだし?うん。子供だから!そうに違いない!。うん。
「色々、ありがとうございました。あっ!あの、お金…」
串焼き肉のお金、まだ払ってなかった…
危ない…忘れるところだった…これじゃあ無銭飲食…食い逃げになるところだった。
「いや、いいよ。おばちゃんも楽しかったし。」
う~ん。助かるけど……今手持ち少ないし…。
でも、こういうのはしっかりしとかないと…!
「いや、受け取っといて下さい。色々教えてくれたのもありますし…。」
うーん。と少し考えてから、笑ってそう言うことなら。って受け取ってくれた。
お肉屋さんに続いて、良い人だったなぁ…優しかった。
また来よう。