表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/35

川と、おさかな。

 おはようございます。

 昨日は結局、お腹痛くなりませんでした。この子の胃すごいなぁ…。あぁ、私のか。


 今日の予定は、川沿いを歩いていったら何処か人のいるところに着くでしょう。

 という、楽観的な考えて動いてみようと思ってる。


 そうと決まったら、レッツゴー!。

 っと、その前に。胡椒はゲットしとかないとね。


「『ストレージ』っと、生胡椒ゲットだぜ。」


 よしよし、今日のとっておきの準備完了。

 それじゃあ、改めてレッツゴー!!。


 昨日と同じように、けもの道を進んですぐに川に出る。ここからが悩みどころ…。

 さぁ、どっち行こうかぁ…。上流か、下流か。川沿いに進めば多分、人の居るところに行ける。文明は川沿いに発展するとか言うし、多分。


 うん、有るんじゃないかな?問題はそれが上流の方なのか下流の方なのかだよね…。

 下流なら、海の方に行けると思うし、上流なら……なんだろう?山に行く、とか?


 緩やかな川だしどっちでも何かしらあるだろうけど、う~ん。


「下流にしよう。」


 うん、海見たいし。

 それに港町って大きいイメージあるし、交易品とか?うん。よし、下流だ。決定!!


 そうと決まったらご飯だね。昨日から胡椒くらいしか食べてない為、めちゃくちゃお腹空いた…。

 そして、ここは川。


「そう、おさかな。お魚だぁ~!」


 まぁ、素人が道具も無しに何かしら魚が捕れるとは私も思ってない……。

 それならと、辺りを見渡した。すると、あるものに目線が合う。

 石だ。といっても、川辺によくあるような小さく丸い石じゃなく、そこそこな大きさの石。


 転生する前なら軽く持てたんだろうなぁ……。

 そんなことを考えながら持ち上げる。案の定重い……けど、目先の利益の為だぁ~!


 石を持ち上げて、川に投げ込む。

 すると、ボチャン…という音と共にガン!と音が鳴った。そう、これは……。


「ガチンコ漁だぁ~~!!」


 あっちの世界だと、禁止された方法だけど、ここだと…多分……禁止されてないだろうから。

 うん。まぁ緊急性を認められればセーフでしょ。現に私、緊急事態だし!


 そんなことを考えながら少し待っていると、石から出た衝撃波で麻痺したおさかながプカプカ浮いてきた。

 それを、一匹一匹ストレージに入れていく。


 よしっ、何のか知らないけど、お魚ゲットだぜ!これで…ごはん食べれる。


 ただ……私、気付いてしまいました。いや、元々気付いてはいたのかも…。この魚、川魚なんだよなぁ…。ってことはだよ?いるよねぇ…寄生虫。

 はぁ…火、火かぁ……どうやって?


 分かってる。分かってるよ!キリモミ式しかないよねぇ…うん。弓になりそうな物も周りに無いし…文明の利器がこんな異世界に有るとは思えないし、そもそも此処、川だし!


「はぁ……よしっ…!『ストレージ』」


 さぁ、ここで取り出したるは、閂さんです。

 いゃ~この子、仕入れるのわりと苦労したのですよ…。聞くも涙、話すも涙な苦労が…。


 まず、だいいちに奴隷として売られる所から始まりまして、それで………なんやかんやあって逃げるぞ~!ってなって、ストレージを発動した訳ですよ。

 でも、これが中々入らない。何回だ?試行錯誤6回の末にやっとのこと手に入れた一品でございます。


 なんて茶番やってる暇なんて無いわけですよ。

 この後の重労働……木の枝と閂さんを擦って、火種を作るとかいう作業が行われる訳です。こんな風に……。


「異世界なんだから、魔法でどうにかしてよぉ~!」



 暫くたってもまったく火がつく気配もない。そもそも煙の一つすら立たない。


 はぁ……はぁ……。

 空腹にこの作業は辛い…手が痛いし疲れるし、こんなことで体力と時間を無駄にするくらいなら、先に村やら町を目指して歩いとけばよかった……。


 いや、今からでも遅くない。その筈、うん。そうしよう……別に逃げた訳じゃないよ?断じて、辛かったとか、そんなの無い。

 ……今日のところはここら辺で勘弁してやる!閂をしまって、立ち上がる。


 はぁ……無駄に疲れた…


「お腹空いたよぉ……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ