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異世界と香辛料とごはん ~属性変換出来ないけど、香辛料でごはんを作ります~  作者: 鬼灯菜月
異世界転生そして、港町マイタイ!

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10/50

暫く経ったものの、未定。

 おじさんに罠漁を教えてもらってから10日近く経った。

 その間私は、お肉屋のおじさんと罠リスみたいな小動物とか、角ウサギを取って、暮らしていた。

 何度かやることで、少しずつ慣れてきた。…慣れて良いのかわからないけど…。


 それと、この数日間追っ手。奴隷商人の人は来てない。


「流石にもう諦めたのかな?」


 一応、念のためバレないように隠れて過ごしてはいた。

 でもさぁ、3日目くらいからなんというか…面倒くさくなって、もう普通に過ごしてたよね。

 うん。だから後の1週間くらいはただ待ってただけじゃない。


 まずやってたコトその1。魔力の属性変換の練習!

 全属性分の魔力の色試したけど、一回も変わらなかった。うん、まっ…まだ分かんないよねぇ…?


 そして、その2。

 村に来た冒険者に聞いた所、私の読みは当たってた。川を下流に行けば、港町。マイタイっていう大きな町があって、上流に行けば、王都に行けるらしい。


 何より大切なのは、冒険者という職業があるということ。

 うん。一番の収穫はそこだよね。もう小躍りしそうになったもん。



 …大事なコトはそれくらいかな。



 後は、色々分かった事がそこそこ。まず、硬貨の種類と大体の価値。

 おばちゃん教えてもらった感じだと、この世界には、下から銅貨,銀貨,金貨,白金貨の種類か有って、お魚売った時に分かった銅貨から銀貨へのグレードアップが10枚なの以外だと、銀から金は100枚必要になる大型出世という事がわかった。

 白金貨はちょっと例外で、時価みたいな感じになってるらしい。

 うん、よくわからない。



 それと、この村の名前。ベリーニ村って名前だった。

 住宅の面積よりも、畑の面積が大きいいかにも村って雰囲気のところで、お店と言えばおじさんのお肉屋さんや道具屋が数店と食堂。

 あと、宿兼食堂みたいな所くらいの、地球にいた頃の感覚だと、小さい村って印象の村。ただ、この世界では一般的な大きさらしい。



 それが、10日間でわかったこと。

 そして、これからどうするのか、ここを拠点に色々活動をするのか。

 それとも、旅…というか、王都とかエルフとかドラゴンとか。全部未確認だけど、異世界なんだし多分有る。

 そういう、ファンタジーを見に行くのも有り…


 う~ん……。


 …うん、せっかく異世界に来たんだもん!色々観て周らなきゃね。


 …、そうと決まったら……。

 お世話になった人に挨拶に行かなきゃかぁ…。まずは、おじさんの所から。



 お肉屋さん。おじさんに罠を教えてもらったり、川魚を買ってもらったり…。

 それだけだけど、思い入れ深い……いい人。


「あの…おじさん。」


 いつも通り、お店の奥からおじさんが出てくる。


「ええっと、そろそろこの村から出ようかなって…」


 おじさんは少し驚いた様な顔をしたけど、納得した感じだった。


「おう、わかった。」


 ちょっと待ってろ…。そう言って、おじさんは奥に戻った。戻ってきた時は、鍋を片手に出てきた。


「ほら、餞別。もう使ってないから、持ってけ。」

「えっ…。」


 ありがとうございます。

 鍋底にススが付いてるけど、まだまだ使えるような…なんというか、いや…。


「ありがとうございました…。」


 お肉屋さんを後にした。機会があったら是非また来たい。


 次は屋台のおばちゃんの所かな。


「おばちゃん!1本ください。」

「はいよ。」


 おじさんと同じように、話を切り出す。

 すると、おばちゃんはおじさんとは違って、凄く驚いた。それはもう、声が出るくらいに…


「あんた、出てくのかい、そうか…寂しくなるねえ」


 でも、そうか…。それなら、ほら。

 ポーチを手渡してくれた。腰の辺りに固定できるように作られていて、小物を入れるのにちょうど良さそうな感じ。


 そうだ!毛布。返すのを忘れてた…この村を出るんだったら返さないとだよね。

 地べたにそのまま当たってたから、汚れちゃったけど、共用の井戸で洗ってたしそこまで汚くはなってないはず…。


「おばちゃん、その…毛布」


「ああ、そんなのいいよ!別に使ってなかったの引っ張り出してきたヤツだから。」


 う~ん…。いいのかな?

 でも、これから季節的に寒くはなるし必要といえば必要……


「そう…ですか。ありがとう。」


 良いって良いって。って、軽快に言ってくれたと思ったら、少し落ち込んだ表情になった。


「えっと…。そのごめんね、料理教える時手伝ってないのかって聞いて…」


 えっ?なんで?何で今謝られたんだ?何かあったっけ?


「ええっ…と?」

「いや、門兵のにいちゃんに聞いたけど、その…親が亡くなったんじゃ…ってね。」

「まあ、謝罪の気持ちだ、受けとっとくれ。」


 あぁ、あの門兵の反応…そういうことだったのか…

 なるほど……、なるほどねぇ…


「あっ、いや…」

「ほら、行くんだろ!それ取ってさっさと行きな!」


 う~ん。捲し立てるように急かされる、う~ん…行くかぁ。


「それじゃあ、行ってきます!」

「はいよ、いっておいで。」

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