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番外編 戦い、その後、再び。

全然忙しいし、何なら完結済した時より時間は無いですが、空いた時間に少し書いてました。

投稿頻度が上がるかと言われたら分かりません。




 俺は力不足だった。

 

「何をしてたんだっけ、俺」


 あまりのショックにより、自室に戻っても、呆然とするばかり、何も手がつかない。

 俺にあるのは記憶と手にある魔石のみ。

 その魔石を強く握りしめて、俺は使おうとする。


 すると、魔石が俺に反応して眩い光を放つ。

 しかし、何かが変わった感覚はない。

 試しに軽く自分に向けて弱い魔法を放ってみるも痛みは一切ない。


「こんなの使えないじゃないか」


 未だ魔石は輝く続けている。

 使用する事はまだ可能と言う事になるが、自分で使用する事が出来ないのならどうしようもない。

 俺は外に出て、ギルドで換金する。


「………」

「魔石ですね

 鑑定しますのでしばらくお待ち下さい」


 こんな無言で差し出す男にも丁寧な対応をする受付の人には好感が持てる。

 少し時間がかかりそうなので、外に出て夜の星空を眺める。


「あ、流れ星」


 こんな事を考えてる。

 もしかしたら、前世のホームシックになってしまったのかもしれない。

 そんな事をしてたら鑑定が終わった。

 金貨10枚、想定より少なかった。

 使用した形跡があったみたいで減額とのこと。


 俺はその金貨10枚を手に握りしめてどこかに向かう。

 

 するといかにも盗賊見たいな三人組が俺の前に来た。


「その金を俺たちによこしな」

「さもないとただじゃ済まないぜ」

「残念だったなギルさんに目をつけられちまったのが運の尽きさ」


 しかし、全てにおいて無気力になっていた俺は、か弱い抵抗も虚しく呆気なくボコボコにされて、金貨10枚という大金を盗られてしまった。

 鏡なんて見なくてもわかる。

 今の俺はひでぇ顔をしてるに違いない。

 

 ボコボコにされて、受けも弱い俺は立ち上がれも出来ない。

 体がピクピクしてる死にかけの魚みたいに、

 そして俺は力尽きて倒れた。


「…大……夫です…?」


 何か聞こえる。

 俺は目を覚まして、振り返ると、ピンクの綺麗な長髪のお姉さんが俺の事を回復してくれているみたいだ。


「わわっ!」


 急に俺が起きてしまったからなのか、驚いた様子。

 

「あ、大丈夫です?」

「す、すいません怪我人に気を遣わせるようなことをしてしまって……」 


 助けてもらったのはこちらの方だ感謝をまずはするべきだろう。


「ありがとうございます」

「い、いえ…盗賊に集団で取り囲まれてたのを見ていたんですけど私、怖くて……」


 誰だって怖いものだ。

 標的が自分になるんじゃないかって、もしそうなるなら傍観者である事の方がどれだけ楽なのか。


「いいんですよ、元は自分の不注意が招いた事ですし……っ!」

「だ、大丈夫ですか!」


 俺は急な頭痛に苛まれる。

 

「はい、問題ないです

 俺はもう帰りますので、色々とありがとうございました」


 そう言って立ち去ろうとすると、俺の右手を両手で離さないように掴んだ。


「心配です!それとお金無いですよね、うちに来て下さい」

「大丈夫ですよ、これくらい何回もありますから」


 なんなら、この程度で死んだ事だってある。生きてるだけでマシな方だ。

 しかし、このお姉さんのご厚意に一度は断ろうとしたが、掴んだ手はとても強く俺が先に折れた。

 

「どうしてこんなにしてくれるんですか?

 貴方にとって俺はただの盗賊にボコボコにされた弱い男ですよね?」


 少し、冷静さを取り戻した俺は失礼を承知で聞いてみる事にした。


「夫がハンターをやってまして、盗賊に襲われてるのを何度か助けに入るみたいでその都度ボロボロで帰ってくるんですけど、その度に私に言ってるんです「最後には必ず正義が勝つ」と、かっこいい言葉ですよね、だから私も自分の正義を信じてるんです」

「そうですね正義……ですか」


 もし、周りの為に己を賭して身を投じる事が正義というなら、保身に走って、周りに頼り、何も出来ない、何もする力がない人は「悪」だと言うのか。

 それなら、この世界の正義はルイス達ハンターであって、その他を悪というのだろうか。


「ありがとうございます、お話が出来て楽しかったです

 あと…ご馳走様でした」


 そう言って、俺は魔石以外のコツコツ依頼で貯めた貯金の袋をそこに置いて、店を出た。


「あ、あの!」

 

 彼女が何を言おうとしたかなんて分かる。

 でもこれは彼女が俺を助けてくれて、ご飯までくれて、俺に道を教えてくれたんだ。

 あの代金は安いものだ。


「大丈夫です、それよりこれからも正義を信じ続けましょう!」


 そう言って、俺は走り出した。


 そして、俺はこの身でもう一度やり直す決意をした。

読んでいただきありがとうございます。

評価等していただけるとモチベーションに繋がり嬉しいです。



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